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レビューアーランキング
先月(2017年8月)

佐藤 和俊さんのレビュー一覧

投稿者:佐藤 和俊

5 件中 1 件~ 5 件を表示

デジタルテレビによって,我々の生活がどのように変わるかについて平易な言葉で解説した入門書

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 CS放送のデジタル化に始まり,BSデジタル放送が開始されたことで,「多チャンネル化」「高画質化」と「双方向サービス」が,わが国を本格的デジタル放送時代へと導いた。本書は,主にデータ放送分野での具体的事業フレームを解説することで,新たに出現するビジネスモデルや我々の生活へのさまざまな影響について平易な言葉で説明。
 その背景としての「デジタル」について,基礎も解説されているし,現象としてのデジタルテレビについては一通り触れられている。ただ,本書の核心である双方向サービスの具体例だが,残念ながら,いつごろに,どのような内容で,それぞれのサービスが始まるのか,もしくはその問題点についてのコメントがない。その手段であるテレビについてもほとんどの項目はイメージを想起するにとどまる。テジタルテレビとは何かというところから入門し,ビジネスモデルとして想定されているそれぞれのサービスのイメージを大づかみしたい,という向きにちょうどマッチするというところだろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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映像ビジネスにおける業界環境がよく理解できる。その流通過程と著作構造を解説して次世代の姿を明示する

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 本書は一般のビジネスマンが,DVD,衛星放送やCATVのニューメディアなどで“映像”がどのように著作処理され流通するかについて理解できる良書である。その前提として,日米の映画会社の映像との取り組みや映像シンジケーションを現状整理する。読者は“映像”というソフトを求めるビジネスについて理解し,その上で“映像”を作る仕事とその流通システムを知ることになる。最近の映像ビジネスの深い背景と事実関係もよくわかる。
 次に,ゲームやアニメなどのキャラクター・マーチャンダイジィングがいかに,映像ビジネスを拡大させたかについて総括。そして特に,米国の映画業界を著作権から解き明かし,わが国での映像著作権の問題点を洗い出す。これ一冊で“映像”がどのようにビジネスとして成立しているかを知る入門書といえよう。ただし,次世代のその姿については欲求不満を覚える読者もいるかもしれない。
(C) ブッククレビュー社 2000

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「デジタル放送」を産業論,歴史性,諸外国動向及びITとの関係から把握。21世紀TV像がよくわかる

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 本書は“文化系でもよくわかる”を標榜しているだけのことはあり,「デジタル放送」の現状と将来像について,章を追うごとにその理解が深まる構成となっている。また,とかく理解の難解なディジタルテレビ関係用語やそのシステムについて図解を豊富に用いて説明。
 読者に,テレビがなぜディジタル化するのか,さらに,現状のディジタル化がどこまで,どんな分野で進んでいるのかについて整理を行った上で,わが国のその実情と諸外国の実情を比較しつつ,読者が最低限把握しなければならない「デジタル放送」の実態を明らかにしていく。そして,CS,BS,地上波,CATVがディジタル化することで,どのような放送サービスが行われるのかが解説される。特に,データ放送の解説においては,テレビのエンターテインメント的なサービスの可能性がテレビを情報家電化するとの帰結に至って,それぞれの放送メディアが,ひとつの機器により収束していくことが提示される。ここまでが前半部分の山であり,真中にカラーページで「デジタル放送」関係の機器やコンテンツの写真が紹介されているのも読者を飽きさせない。
 後半は,“デジタル”そのものの技術的,現象的ルールについて主に,ネットワークとしての観点から,著作,広告,標準化といったファクターを整理。その上で放送と通信が融合するブロードバンド・メディアの問題点を探るところへ突き進む。特に,米国での最新動向を“スマート端末”から解きあかし,放送寄りのサービスが通信寄りのネットワーク・サービスとどう対峙していくのかについて言及。その後,広告論から見たポータルサイトとiモードなどについての解説を読んで,読者はわが国の放送メディア・コンテンツの独自性に気づかされることとなる。そして,テレビの未来は,テレビ・コンテンツそのものに焦点をあてつつ,ディジタル化により新しい産業としての水平分業化へ進展すると結論づけられている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ディジタル放送の本命である,双方向サービスはまずBSから始まるがその普及はケーブルテレビが担う

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 CS放送のディジタル化によって「多チャンネル化」が進展したが,いよいよ,2000年12月1日から,本放送が始まるBSディジタル放送では「ディジタルハイビジヨン」と「双方向サービス」が開始されることで,わが国も本格的ディジタル放送時代が始まる。
 本書は特に,「双方向サービス」がもたらす可能性について,主にBSデータ放送とケーブルテレビでの事業フレームを解説することで,新たに出現するビジネスモデルや我々の生活へのインパクトについて考察している。本書からは,民放キー局系のBS放送事業者の出方によっては,キー局自体が再編の波に飲み込まれかねないという危機感が伝わってくる。一方,彼等も,BSデータ放送のビジネスモデルが進展していけば,数年後に始まる地上波ディジタル放送の波に乗れる勝算が十分にあるはず,というのが筆者の視点。
 特に,独立データ放送事業者の顔ぶれを紹介しながらそのコンテンツと事業モデルについて言及する。TBSのデータ放送戦略の要である“トマデジ”についてもフォローし,NHK,NTT,ソニーといったメジャー・プレイヤーと郵政省の葛藤にも触れながら解説しているところに筆者の知識の深さを感じるものである。
 その上で,「双方向サービス」の主役はケーブルテレビが握っており,リアルタイムのテレビがエンターテインメント思考なのに対して,データ・サービスはむしろ,生活コンテンツであることを論証する。新しい双方向型広告,ホームショッピング,在宅介護と医療サービスなど,豊富な事象を解説することで,読者はより,ケーブルテレビのサービス内容への理解が進むことであろう。ただし,気になったのは“SOHO”“ホームセキュリティー”といったケーブルテレビのシステムそのものの事業スキームがメディア型サービスと一緒の項目に入れられているため,読者が多少のとまどいを覚えるかもしれないという点である。なお,CS放送での歴史性と問題点を振り返ることで,“ディジタル化”から起因するメディアの混乱を解き明かしている項目もビジネスマンの放送への理解に役立つであろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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アプライアンス=情報家電が,21世紀における一般家庭の情報化手段になりえる理由を平易に解説する

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 主に通信機器メーカーや家電メーカーおよび通信プラットフォーム・ビジネスにかかわるビジネスマンを対象に,なぜ,情報家電が次世代情報技術の主流となりえるのかについて,歴史的背景,ヒューマン・インタフェース,ディジタル情報家電の具体的例示による技術解説,モバイル機器の技術とその進歩,情報家電とパソコンの関係の5つの章立てにより解説。
 「情報家電」が「IT」そのものに大きな影響を与えながら進化していく様子が読者にとってわかりやすい。特に,とかくエンジニアは技術の歴史的な側面について学ぶ機会は多くないわけだが,本書は,日米のローマ字と漢字の違いによるデータ処理の相異が,わが国のワープロという初期的な情報家電を生み出し,ひいてはザウルスがPDAの主流になった現象を知るまでに至らせる。こういった情報家電の各技術進化の時系列的解説により,一見,バラバラに存在する情報家電が,入力方法の改善とディジタル技術の進歩により,特定の目的をもつオブジェクト指向のPC回路を内蔵した家電製品として電卓,PDA,ディジタル・カメラ,シリコン・オーディオ,ゲーム機に成長してきたか、そして,なぜ個々に普及したかが読み手に伝わってくる。その上で,本書はわが国で発達したモバイル・コンピューティング技術をほぼ網羅しながらそのファクターの掘り下げを試みる。
 「Jini」「Bluetooth」「HAVi」といったネットワーク技術解説では,赤外線技術,液晶ディスプレイ技術などの解説に至り,読者は,複数の技術的進歩がモバイル機器を高度情報家電に発展させたことを理解する。さすがに,BMLなどのディジタル放送技術についての言及は物足りないが,最後に情報家電がパソコンを超える家庭のIT機器となることを確信させられるというわけだ。
 ただ,読者対象として,ある程度技術的な基礎知識が要求される。
(C) ブッククレビュー社 2000

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