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先月(2017年1月)

斉田 憲男さんのレビュー一覧

投稿者:斉田 憲男

2 件中 1 件~ 2 件を表示

「21世紀に日本の時代再来」とのヘッジファンドの見方を示しつつ,日本再生に必要な価値観や物差しを語る

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 「2002年日本経済 バブル再来」という“本題”に期待して読むと,「はてな」と思う人がいるかもしれない。しかし,本題にとらわれず読んで行くほどに,19世紀,20世紀を経て21世紀へと進む資本主義が,如何に崩壊に向かっているか,また民主主義が如何に終焉に向かっているかを大局的に分析して,一刀両断にした恐ろしい書であることに気づこう。細部の分析は,それぞれ専門分野の方々からは,異論を唱える向きも出て来ると思うが,その切り口と洞察力は傾聴に値する。時代の変化,進化を真摯に捉え,固定観念・固定概念から解放された見方や価値観は,ある意味で多くの読者には衝撃的だろう。ヘッジファンドなどについて,国際的人脈の広い著者ならではの時代感覚と鋭い解析力で問題提起しており,特に自信を喪失した日本に必要な警告書といえる。
 本書は,随所に驚愕(きょうがく)する指摘が登場する。その一例を次に紹介してみたい。
 「日本には無限の可能性がある」を説いた第2章では,「放浪を続けるフリーターが日本再生の原動力となる」の見方。今後の世界はこう変わると言い切る第5章の「20世紀までの常識が21世紀には非常識になる」「競争社会の限界,そして民主主義の終焉」「競争原理が働かなくなったとき,資本主義は崩壊する」は必見であり,時代の進化のなかで「個人が武器になる」と説いた個所は,これからの日本を背負う青年層に大きな勇気をもたらすと信ずる。
 また,第3章で日本再生の足かせを説くなかで,戦後50年の政党政治がその存在意義を失ってしまったという個所は,日本の選挙民に是非とも読んでもらいたいところである。マスコミなどに出てくる政治評論家は,民主主義体制下で政治を決めるのは選挙民の皆様です,と教科書の綺麗ごとでごまかし事の本質を究明しないのが大半だが,著書の洞察と指摘は,まさに正鵠を得ていると思う。特に「将来像を描けないばかりか国民の将来までも食い潰す政治」の項は必見である。さらに第4章のアメリカは,「憲法の製造者責任」を問われるべきだという個所も,面白い脈絡である。
 著者は,自分を資本に置き換えて経済を考える弁証法として「資本の意志」を著者の造語として登場させているが,この「資本の意志」は実にシンプルで分かりやすい。「世界の経済や政治は難しく考えることはない。たらいの水は,右へ偏ると次は左に戻る。竹薮に当たる風の音を聞いて明日を知るのが正しい人間の生き方である」という。西洋文化の価値観を理解する著者にとっても,やはり「資本の意志」は,東洋的なコンセプトでも言い表すことが出来る真理なのだろうか。
 この「資本の意志」が,21世紀の日本をどのように進化させていくか,まずは自分の立っている座標を見極め,固定観念・固定概念から開放されて今の構造・システム・制度・環境を見直して行動を起こすことが肝要。その意味では,極めて時宜にあった必読の書といえる。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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ファイナンシャル・エンジニアリングは高等数学・統計学を駆使し,リスクを把握する最先端マネジメントだ

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 日本の金融業界は,欧米に比べ15年以上遅れている。それは,護送船団方式に揶揄される金融行政によるところが大きいと説明されている。しかし,実態的には日本で金融工学が育つ土壌が整っていなかったことが最大の原因と云える。金融派生商品・資産運用手法等の研究開発が学会で評価されない風土,FEの人材育成が遅れている日本の金融業界。そもそも,日本で高等数学・統計学を駆使したリスク評価・管理が本格化したのは,ここ10年の動きであり,30年の歴史を持つアメリカとは,隔絶の感がある。いま問題になっている日本の金融業界の再生には,FEの知識・人材育成が欠かせない。
 このような状況のなかで,本書は正鵠を射たFE入門書である。著者は,純粋な正直な書きぶりで外資系投資銀行の厳しさを知らしめ,為替オプション・エキゾティックスワップの舞台裏というか,金融派生商品のリスクをも具体的に解説している。
 著者の云われる通り,ファイナンシャル・エンジニアリングはある意味でアートである。しかし,それは,ただ単に“かっこいい”ということではなく,リスクを究極的に把握し,マネジメントすることである。本書を通じて,日本に著者のような世界に通ずるFEが輩出することを切に期待する。
(C) ブッククレビュー社 2000

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