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レビューアーランキング
先月(2017年4月)

円居 総一さんのレビュー一覧

投稿者:円居 総一

3 件中 1 件~ 3 件を表示

「大が小を食うのではなく,スピードがすべてを制す」。現代のビジネス戦略ポイントを具体的に活写

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 ビジネス実用書は数多くあるが,この本のように実用に徹して,示唆に満ちたものは意外に少ない。しかもその着眼点は,現在のビジネスの本質をついている。決断とスピードはいつの時代でもビジネスのかなめだが,情報ネットワーク化が地球規模で発展した現在,とりわけその感が強い。いたずらに早いだけでは意味はないが,トレンドを正しくとらえたら,アイデアの実現スピードはそのビジネスの死命を制する。すべての経営者が認識しているはずだが,現実には躊躇や組織的官僚主義が反応を鈍らせてしまう。 本書はスピードの重要性を一般的に説くのではなく,具体的に,トレンドをどのようにとらえるか,どうすばやく決断,そして行動を組織的に行っていくかなどを最速企業7社を具体例として取り上げ,スピード経営のノウハウを明確に呈示しているのが最大の特徴である。取り上げた7社は,チャールズ・シュワブ,ホットメール,AOL,テレ・ピザ(宅配ピザ)など大小さまざまだが,最速企業のまさに典型例である。
 たとえばシュワブは高速な意思決定の標準を編み出し,革新運動を制度化するという離れ業を演じて,わずか数人のブローカー集団から世界最大級の証券会社にのし上がった。その行動指針は第2章「決断のスピードアップ」のところで詳しく述べられているが,ベンチャーに限らず,大企業病にかかりかけた会社を含め,組織改革の方策上からもヒントになるところが多い。
 これはほんの一例に過ぎない。第1章の思考のスピードアップでは,どうトレンドを見抜きアイデアを磨くか,またベストアイデアをどう残すか,などをポイントをついて解説,指摘している。第2章の決断のスピードアップにつづく3章では,行動のスピードアップに向けてのポイントとノウハウ,そして最終の4章では,そのスピードの維持の方策に触れる。実は,これがもっとも難しい課題でもあるが,ライバル会社との比較にエネルギーを費やしたりするような,低次元の情報収集活動などを避け,伝統を語り継ぐなかで,間違いをどう組織的に直視していくかなど,効率的な組織維持の方策を詳しく説いている。
 本書を貫くテーマ,それは求められるスピード経営のかなめでもあるが,「最小の力で最大の効果を挙げ,迅速にことを運ぶ」ということである。それをアイデアの発想から組織編成,組織の維持にわたって簡潔に示しており,まさに最新のビジネス・経営指南書と呼ぶにふさわしいものである。各章の項目の終わりには,1分間レビユーも設けられていて使いやすい。訳者がジャーナリストで,監訳がスピード感をもったビジネスマンとして知られる人でもあるため,原書の魅力がそのまま伝わってくる。本書は,特に硬直しかけた企業に活を入れる,あるいは起業を具体的に志す人にとって必読の書といえよう。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本スピードの経営革命

2000/12/28 12:16

経営革新としてのIT革命の本質と,その活用法を具体的に提示。経営へのヒントを満載

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 IT革命や情報化を冠した書籍はあまたあるが,本書はIT革命の本質を情報コストの低下ととらえ,多数のビジネス事例をカバーしながらその活用法を具体的に説いている。「情報コストが低下するよりも早いスピードで,労働や資本にかわる資源,すなわち,情報を徹底して利用した企業だけが成功し,勝ち残るだろう。そうしない企業はすべて遅れをとり,負け組みとなる」ということだが,それを大別して3つの点,「情報経済の原理と,情報コストの低下で何が起きるか」,「コストの低下から何が生まれるか」,そして「将来富を生み出す産業の領域とは?」から明快に説く。
 原著者の2人は実際のベンチャー経営者であるが,この手の著者にありがちな視野狭窄には陥っていない。「情報革命」の本質を見据え,4つの企業事例(シスコシステムズ,チャールズ・シュワブ,デルコンピューター,ウォールマート)を核に,組織としてのカソリック教会の生き残りの秘訣から日米欧の経済の実像まで幅広く解き明かし,勝ち組みの条件,その組織,経営上へのヒントを与えてくれる。
 米経済の成長鈍化やナスダック銘柄を中心とする株価の下落などから,情報化への期待と熱気が薄らいできた感のある昨今だが,これは情報革新を,情報技術の物理的進歩や情報機器産業の発展という狭い視野でとらえ,あおり作り出してきた評論家やアナリストなどのハイテクバブルの崩壊にすぎない。本書を一読すればそのことがよくわかるだろう。
 情報革命を,情報コストの低下とネットワーク化が生み出す組織革新,新しい価値の創造ととらえ,金融革新や米国経済の変質を追ってきた論者にとっても,本書の具体性は刺激になる。特に経営へのヒントを平易に満載した本書は,経営者のみならず,個人がテラス感覚で気軽に読んでも刺激されるところが大きかろう。翻訳もこなれた文章でわかりやすい。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ネットベンチャーの中核地シリコンアレーの成長の秘密をベンチャー30社の現地取材で解き明かす

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 シリコンアレーは,情報ネットワーク化の進展の中で生まれたニューヨークの新しいもう一つの顔である。西のシリコンバレーが情報ハードのベンチャー中心地とするなら,シリコンアレーはネットベンチャーといういわばソフト産業の最先端地ということができる。マンハッタンの41丁目より南西に位置し,ネット技術と文化,芸術の融合の中でドットコムの世界に優れたコンテンツを生み出し,何千ものベンチャー企業を台頭させている。だが,その実体は広く知られているわけではない。
 本書は,この知られざる最先端地,シリコンアレーの生い立ち,成長の奇跡を数字的に示した上で,30社の代表的な企業への現地取材を通してその実体解明を進めている。アーティスト,技術者,ビジネスマンなどがどのように集い,何に眼を付け,ベンチャーを発展させていったか,個々のストーリーは,人間模様も交えて興味が尽きない。
 情報革新は,まずハードの発展があって革新の芽が生まれたことは論を待たないが,それを世界的革新の流れにさせたのはネットワーク化の進展であろう。それはソフト,すなわちコンテンツが新しいビジネスの中核的要素となってきたことを意味する。シリコンアレーのユニークなビジネス・モデルと個々の成功体験,あるいはそこで働く人々の生の声は,21世紀のeコマースの重要なケーススタディーとして,米国だけに限定されない意義を持っている。特に,ソフトが弱いといわれる我が国にとっては,ベンチャー育成の環境整備のあり方を含め,ビジネスマン,政策担当者を問わず参考にすべき点が多く,それを伝える本書は必読の書であろう。
 読者は,個々のストーリー間につながりがなく,一見読みづらく感じられるかもしれないが,綿密な取材はそうした難点をしのいで,実践的アドバイスを我々にもたらしてくれる。
(C) ブックレビュー社 2000

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