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先月(2017年6月)

東雅夫さんのレビュー一覧

投稿者:東雅夫

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本ホラーを書く!

2002/06/11 21:43

『ホラーを書く!』文庫化に寄せて

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ネット上での言動しかご存じない方には「ふざけんな」と罵倒されそうだが、こう見えても小生、根っから内気で引っ込み思案な性分である(投石はおやめください)。ポジティヴに他人と関わるよりも、できれば独りで部屋にこもって、こころ穏やかに好きなことをやっていたい……と、年々歳々願ってやまないタイプなのだよ、いやホント。
 そういう人間が、なんの因果か、マイナー零細文学雑誌の編集人兼ライター兼雑用係となったがために、この20年間で優に500人を越える作家・批評家・翻訳家・研究家・アーティスト等々にインタビューする巡り合わせとなったのだから、皮肉なものである。
 いくら「向いてない」からといって、仕事となれば泣き言をいってる余裕はない。否応なしに、自分なりのノウハウやスタイルを工夫し、身につけていかざるを得なかった。
 その結実として誕生したのが、このたび小学館文庫から再刊されることになった『ホラーを書く!』である。とはいえ本書所収のインタビューは、たとえば「幻想文学」誌などでいつも行なっているそれとは、はなはだしく趣きの異なるものとなった。
 なぜか? 答えはカンタン、そこに深澤真紀というバケモ……おっととと、バ、バ、バイタリティの塊みたいな有能辣腕編集者が介在したからだ。
 ふつう、取材の介添え役をつとめる担当編集者は、ひかえめなサポート役に徹する場合が多い(もちろん例外は多々あります)。だがしかし、フカサワは違った。話のころあいを見はからって、気の小さい小生など聞きたくてもとても聞けないような大胆不敵&厚顔無恥な(!?)質問の数々を、あっけらかんと、グッサリグサグサッと、繰り出すのであった。
 これがまた、横で見ていると、滅法面白いのである。白熱のホラー談義から一転、思いがけない質問をぶつけられた作家の皆さんが、当惑しつつも鮮やかに切り返したり、呆れ顔でいなしたりされる瞬間に、チラリと覗く思いがけない素顔——こいつを活用しない手はないよね、ということで、急遽、小生とフカサワの「美女と野獣」コンビ(もちろん美女=フカサワである←しらじらしい)が誕生したのだった。
 おいおい、そうはいってもホラーとシモネタと何の関係があるんだよ〜と不審に思われる向きもあろうが、しかし、考えてもみたまえ。恐怖と性愛とは、そもそも人間存在の根底に直結する、最も古くからの、そして常に新しい情動ではなかったか!
 ……などと大上段に開き直らずとも、本書は、いってみれば戦後ホラー小説史の〈プロジェクトX〉としてお愉しみいただける一巻ではないかと思うし、また、その意味でも、フカサワの盟友(!?)岩井志麻子さんのケッ作解説や「日本ホラー小説年表」を増補した今回の文庫バージョンは、よりいっそう内実に見合ったスタイルになったのではないかと、ひそかに自負している次第である。

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紙の本岡本綺堂妖術伝奇集

2002/03/19 21:59

編纂余話〜編者からのメッセージ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 その日、某大学図書館に籠もって資料探索に余念がなかった小生は……ハッキリ言って、頭を抱えていた。
 岡本経一氏が『岡本綺堂読物選集4』で言及しておられた——「明治三十年代の文芸倶楽部に彼は『木曽のえてもの』という随筆を書いている」という記述を頼みの綱に、該当する時期の「文芸倶楽部」を片っ端からチェックしていったのだが、繰れども繰れども、それらしき記事が見つからない。そろそろ閉館時間も迫っている。
(今日のところは空振りかぁ)と落胆しながら、すでにチェック済みの一巻をパラパラやっていたところ……「木曽の怪物」という小見出しが、天啓のごとく(!?)我が目に飛び込んできたのである!
 いくら探しても見つからないのも道理。肝心の文章は、同誌の記者が寄り合い所帯形式で投稿している「日本妖怪実譚」という連載コラム(この企画自体、怪談実話物のハシリとして非常に興味深いものなので、機会があれば、より詳しく紹介したいと思っている)中の一本として、「麹生」(当時、綺堂が住まいしていた麹町にちなむ筆名だろう)の署名で掲載されたものだったのである。
 さんざん手こずらされただけに、発見の歓びもひとしおであった。それにしても、我ながらよくまあ、神憑り的な見つけ方をしたものよ……と、ホラーの神様に感謝する気持ちでいっぱいだった。
 今回の『伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集』には、右の他にも、雑誌に発表されたまま、単行本に収録される機会もなく埋もれていた戯曲作品2篇(「人狼」と「青蛙神」)を初復刻することができた。
「人狼」は、怪奇小説ファンにはおなじみのフレデリック・マリヤットの名作「人狼」を下敷きにした時代物、「青蛙神」は、同じく怪奇短篇のお手本として知られるW・W・ジェイコブズ「猿の手」を翻案した現代劇で、どちらも『青蛙堂鬼談』などに所収の怪談小説に優るとも劣らない、怪奇作家・綺堂の真骨頂を示す逸品であると信ずる。
 マリヤットの「人狼」には、たしか今日泊亜蘭訳があったはず、「猿の手」は倉阪鬼一郎の訳を拝借して……と、この際だから巻末付録として原典も併録しちゃおうか、という当初の思惑は、ページ数の関係から断念せざるをえなかったものの、それでも「木曽の旅人」関連の参考資料2篇を復刻掲載できたのはせめてものことであった。
 シリーズ「伝奇ノ匣」では今後も、本朝伝奇小説を代表する名作の再録と併せて、こうした知られざる逸品や貴重な資料の復刻にも、大いに意をそそいでゆきたいと思っている。
 なにせ根が貧乏性なもので、せっかく自らの裁量で一巻の選集を編めるからは、これまで一度も陽の目を見たことのない作品を一篇でも多く甦らせたい……と、ついつい力瘤が入ってしまうのであった。
 御期待ください。

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編集長メッセージ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 いつも御愛読、ありがとうございます。
 おかげさまで小誌は、今年4月で創刊20周年を迎えます。発行人と編集人の二人だけで、編集から制作、営業までほとんど総ての作業をまかなっているミニマムな専門誌が、曲がりなりにも今日まで生き延びてこられたのは、ひとえに〈幻想と怪奇〉の文学を愛してやまない読者の皆様の変わらぬ御支援の賜物だと思います。改めて御礼申し上げます。
 創刊以来、発行部数が4桁(要するに○千部、ですな)の真ん中あたりを常に右往左往している小誌ですが、だからこそ、5桁や6桁の部数の雑誌がやりたくても出来ないようなことをやったるぜ! というポリシーは、今も昔も不変です。
 このほど発売の運びとなった第63号でも、ホラーというジャンルの一大原点となった「英国怪談文学」の伝統に視点を定め、かのM・R・ジェイムズが先達レ・ファニュを語った講演記録だの、日本初のホラー専門誌『ザ・ホラー』終刊号完全復刻だの、平井呈一翁の逸文集だの、ハーヴィーやシュオブやヴァーノン・リーの本邦初訳だの……小誌以外では絶対に読めないだろう企画・記事をズラリ、取りそろえております。
 また、bk1でも話題沸騰の『アラビアの夜の種族』をめぐって、著者の古川日出男さんに、どこよりも早いロング・インタビューを試みているのも、ちょっと自慢かも(笑)。
「幻想文学って、なんだかマニアックそうで苦手……」という方も、よかったら一度、覗いてみてください。いつも通い慣れた通勤通学路を外れて、見知らぬ路地や空き地へ足を踏み入れたときに感ずるような胸のトキメキやスリルを味わわせてくれる新たな「出逢い」が、そこにはあるかも知れませんよ。
 いや、そもそも、あのハリポタも指輪物語も、京極夏彦も『かめくん』も……まぎれもない「幻想文学」なのですから!

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紙の本クトゥルー神話事典 新訂

2002/01/29 09:25

著者メッセージ

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クトゥルー新世紀への招待状——『新訂 クトゥルー神話事典』

 年明け早々、広島在住の大瀧啓裕さんを訪ねて「クトゥルー新世紀プロジェクト」(あくまで仮称)の作戦会議をやってきました。しばらく御無沙汰していたクトゥルー方面でも、今年は大いに暴れる予定ゆえ、乞う御期待、なのであります。
 とりあえずというかその手始めに、かつて〈学研ホラーノベルズ〉の一冊として刊行した拙著を『新訂 クトゥルー神話事典』と銘打ち、装いも新たにハンディサイズのガイドブックとして再刊することになりました。
 初版刊行後の5年余に、とりわけ日本で活況を呈した「クトゥルー・ジャパネスク」の動向とデータを中心に増補改訂することで、面目一新しております。藤原ヨウコウ氏による Lurking Fear な表紙画にも、ぜひ御注目ください!
(東雅夫 ひがし・まさお/bk1ホラーサイト編集長 2001.2)

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