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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

前川 徹さんのレビュー一覧

投稿者:前川 徹

3 件中 1 件~ 3 件を表示

米国政府がIT革命に果たした役割やデジタル経済時代の政策課題を整理した良書

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 マサチューセッツ工科大学(MIT)の中村伊知哉客員教授は「クリントン政権の情報通信関連の最大の功績は,規制緩和の法律を作ったことでもないし,学校にインターネットを普及させたことでもない。最大の功績は,デジタル関連の政策を大統領直轄にしたことである」と指摘している。確かに1992年の大統領選挙活動中にクリントンとゴアは,後に「NII(The National Information Infrastructure)構想」や「情報スーパーハイウエー構想」となる全米情報ネットワークの構築を1つの公約としていたし,1993年以降,情報通信関連政策はホワイトハウス主導で進めてきた。一方,日本の総理が情報ネットワーク関連の政策について語るようになったのは,つい最近のことである。インターネットの普及では,米国に3,4年は遅れているといわれている日本であるが,この面では8年程度遅れているのかもしれない。
 本書は,その米国におけるインターネットの爆発的普及やその商用利用(特に電子商取引)推進に果たしてきた連邦政府の役割を,政府発表の資料や研究者の研究論文などから整理し,次に,デジタル経済とはなにかを,さまざまな報告書や論文,統計データを用いて議論したうえで,デジタル経済における政府の役割について多面的に検討している。
 著者自らがいうように,最後のパートの政策課題に関する記述は,結論ではなく今後の議論のたたき台かもしれないが,デジタル・デバイド問題から電子商取引に関する関税・課税問題,デジタル経済における市場独占の問題までがきれいに整理されている。
 2001年3月に改版されているにしては,データに古い部分があるのが気になるが,米国連邦政府がIT革命に果たしてきた役割,ニューエコノミー論争,今後の課題がみごとに整理された良書である。「e−Japan重点計画」関係者にはぜひ読んでいただきたい。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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IT分野での起業を考えている人にとっては必読の書。ノウハウが詰まっている

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 アマゾン・ドット・コムの創業者,ジェフ・ベゾスは,1994年7月に個人資金でアマゾンの普通株式を1020万株を1万ドルで購入して会社を設立した。現在,ベゾスの保有する株数はその後の3回の株式分割によって約1億株になっている。アマゾンの株価は2000年12月22日で15ドル強なので,彼の資産は15億ドル以上である(ちなみに1999年12月に最高値113ドルを記録した時には100億ドル以上の資産家だった)。つまり,設立時の1万ドルは15万倍以上に化けたことになる。
 残念ながら,日本では法制度の違いからベゾスと同じように1株0.1円,100万円の出資金で株式会社を立ち上げることはできない。しかし,ベンチャー向けの株式市場が整備されたこともあり,日本でも起業を志す若者が増えている。
 本書は,ベンチャー企業を興した経験をもつジョン・L・ネシャイムが起業家を目指す人のために,ビジネスプランの作成,資金調達法,ベンチャーキャピタルとの交渉からIPO(株式新規公開)までのプロセスを事例を挙げながら解説した起業家のためのバイブルである。日米間の法制度の違いもあり,日本には当てはまらない部分もあるが,本質的な部分は十分役に立つだろう。起業のためにアイデアは重要であるが,アイデアだけでは企業を立ち上げてIPOに至ることは難しい。創業に必要な人材を捜し,資金を調達し,会社の登記を行い,オフィスを構え,製品やサービスの開発とセールスを行わなければならない。どのプロセスでどのようなコストがかかるのか,どのようなリスクがあるのかを理解しないでビジネスを始めるのは危険である。運用資金の調達,役員や従業員へのストックオプションの設定など起業後に経営者として決めなければいけないことも多い。
 英文を直訳したような日本語が気にかかるところもあるが,IT分野で起業しようと真剣に考えている人にとっては必読の書だと言ってよいだろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本希望の国のエクソダス

2000/10/25 18:15

とにかく一気に読破して,日本の将来を考えてみることをお奨めしたい

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 2001年6月,パキスタンの辺境,アフガニスタンとの国境付近で一人の日本人少年が地雷で負傷した。現地で取材するCNNの記者に対してもう一人の少年は,2年前から現地部族の一員となって地雷除去をしていると説明し,日本について「あの国には何もない,もはや死んだ国だ」と答える。2人の少年を取材するため成田を出発したフリーライターの関口は,パキスタンに行こうとする中学生の中村君に出会う。
 こうして始まる村上龍の最新作は,2001年から2008年までの日本を舞台にした近未来小説である。この後,中村君も関口もパキスタンに行くことはなく日本に戻るのだが,2001年秋には,都市部を中心に集団不登校事件が起き,やがて学校を捨てた中学生たちはASUNAROという会社をつくってネットビジネスを始める。この先をここで紹介するわけにはいかないが,話は教育問題から国際穀物相場や為替取引,地域通貨をめぐる問題や老人問題,環境問題へと限りなく広がっていく。
 作家にとって近未来モノを書くのは勇気がいることに違いない。読者がおぼろげにでも考えている近未来と比較されてしまうからである。作者はこの小説のために3年間の時間をかけて経済学者,為替ディーラー,文部省の課長,新聞記者,インターネットの専門家,現役の中学生などにインタビューを行ったという。それを踏まえて,閉塞状態にある日本の近未来をさまざまな角度から描こうとしている。だが,おそらく各分野の専門家であればあるほどストーリーに疑問を感じるのではないだろうか。インターネットを自由に駆使するASUNAROがインターネット放送を始めないのは奇異に感じるし,そもそも不登校の中学生が仲違いもせず組織的に行動し,企業経営ができるとは思えない。
 ASUNAROの指導者であるポンちゃんは「この国には何でもある。だが,希望だけがない」と言うが,それはまるで年功序列と終身雇用が崩壊した会社社会に取り残されて希望をなくした大人の台詞である。
 しかし,こうした点はこの壮大なバーチャル世界の中では些末なことだろう。この小説は未来を予言するためではなく,問題を提起するために書かれたのだろうから。作者は,日本の閉塞状態を不登校の中学生を担ぎ出さないと解決できないようなところにまで来ていると考えているのであり,そこには改革を叫びながら改革ができない政治家や行政への痛烈な批判が込められている。しかし,実際に日本を救えるのはここに書かれているように不登校の中学生たちではなく,この小説から日本の抱えている問題の深刻さを読み取れる読者自身なのではないだろうか。不登校者を生み出す教育システム,視聴率を気にして娯楽性の強い番組を流し続けるテレビ,わずかな情報で均衡を失ってしまう国際金融システムなど,ここで取り上げられている問題は極めて多様で奥が深い。
 何はともあれ,この小説は読み始めれば止められないくらいに面白い。細部にこだわっていては,この小説の価値は分からないだろう。細かなことに目くじらを立てずに一気に読破し,作者とともに日本の将来を考えてはいかがだろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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