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杉山 由美子さんのレビュー一覧

投稿者:杉山 由美子

恋愛,結婚,仕事など,あらゆる場面で影響する自己評価のメカニズムを,精神科医が豊富な実例で解説

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 自己評価が肯定的であれば,私たちは比較的安定した気分ですごし,物事を積極的に行ったり,困難にたちむかうこともできる。では自己評価が否定的だったら? 自分で自分のことが分からなくて自信がない。社会的評価を気にしすぎて,決断を先のばしする。因習的で優柔不断,まわりの状況に従うことが多いという。このように自己評価は,人生のあらゆる場面に影響する重要ファクターだが,その自己評価のメカニズムには,わかっていないことが多い。この本はふたりのフランス人の精神科医が,豊富な事例にもとづいて,フランス人らしい緻密さとウィットで自己評価を解説している。自己評価が高すぎて不都合なこともあるし,自己評価が低いほうがいい場合もあることなど,逆説もちりばめられていて,知的刺激をあたえてくれる読み物になっている。
 著者たちは自己評価が「高く安定」「高く不安定」「低く安定」「低く不安定」の4つのタイプに分類している。これでおおよその自分のタイプを類推できるとともに,他人を理解する手がかりにもなる。随所に図や表があって,タイプわけの特徴が記されている。また著者たちは親の養育態度が自己評価を大きく左右するとも言っている。養育態度が極端に悪いと,心の病にかかることさえある。長子と次子は自己評価にちがいがあるし,プレッシャーをかけすぎると,高い能力があっても,自己評価は低かったり,不安定だったりしがちだという。ちなみに親はふつう,子供を生んだだけで自己評価が高くなるそうだ。
 自己評価が崩れると,人は失敗や現実を認めず,買い物したり,酒を飲んだりしてごまかす。自分を守るために,あえて失敗したり,他人を攻撃したり,自分を傷つけたりすることもするらしい。自己評価を守ることは大切なのである。救われるのは,自己評価を改善することもできることだ。自分を知り,自分を受け入れるのが基本だが,自己評価を高めるためには,行動して自己主張もする必要がある。自己評価が低いと感じている人や子育て中の人に,本書はとくに有益で役立つはずである。
(C) ブッククレビュー社 2000

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専門医がふつうの人がわかるよう病気についてていねいに説明。定評ある家庭医学書の改訂版

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ていねいに説明されていてわかりやすいと定評があった家庭医学書シリーズの改訂版。
 全10巻刊行予定だが,この3巻は,日本人の5人から6人にひとりがかかっている高血圧をはじめとして,心筋梗塞,不整脈,突然死,先天性の心臓病,動脈硬化症,下肢静脈瘤,脳梗塞,くも膜下出血,などの循環器系の病気をとりあげ,それぞれ専門医にたずねている。一問一答の会話体なので読みやすく,専門用語は極力ひかえめにして,自覚症状や原因,病態,治療法,生活の留意点,リハビリテーションなどを説明している。 
 たとえばくも膜下出血については「突然バットで殴られたような頭痛に注意」という表現のように,ふつうの人にイメージしすい言葉で書いている。それでいて「下肢静脈瘤は五十歳すぎると半分以上に徴候が」あり,「突然死の三分の一は夜眠っているときに起こる」といった具合に,最新の医学知識も網羅されている。病気への理解が深まり,予防しようという気持ちになる医学手引き書である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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8人の子どもを育てた小児科医と母乳育児の指導者の夫妻が提唱するアタッチメントによる育児百科

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 かつてアメリカではスポック博士の育児書が一世を風靡(ふうび)した。赤ちゃんの時から個室に寝かせ,夜中に泣いても放っておく。ミルクは時間を決めて与えるといった「自立した子に育てる」やり方が流行した。日本も核家族化がすすみ,スポック博士のやり方に賛同した人が多かったが,80年代の好景気になるとアメリカに追随するのをやめて,添い寝に抱っこの日本型育児が一部では復活した。本書はスポック博士のやり方を踏襲せず,時代に逆行して添い寝に抱っこの伝統的育児法を現代に蘇らせた,アタッチメント・ペアレンティングを提唱しているのが特徴である。
 アタッチメント・ペアレンティングとは母子の触れ合いを大事にした育児である。小児科医と母乳育児の指導者であり,8人の子どもを育てたシアーズ夫妻は,本書では育児百科ふうに,妊娠中から出産をへて2歳になるまでを時系列で網羅しているが,その要点は以下のところにある。
 出産はなるべく自然分娩で,赤ちゃんは母乳で育て,夜は赤ちゃんと添い寝をして,泣いたら母乳を与えること,赤ちゃんは抱っこひも(スリングと本書では言っている)でくくりつけ,お母さんと四六時中肌をくっつけて行動をともにすること。こうすれば健康で機嫌のいい赤ちゃんを育てられるという。つまりアジアはじめ発展途上国で行われている育児法を,大胆に取り入れた点が画期的なのである。
 しかし,働く母親がふえ,シングルマザーもふえているアメリカで,母子密着で母乳で育てるやり方は容易ではない。しかし,シアーズ夫妻は体験と,長年の臨床と,多くの母親への啓蒙活動をもとに,断固として,現代でもアタッチメント・ペアレンティングができると主張している。そしてアタッチメント・ペアレンティングで育てると,母子関係も良好で,成長も順調にいくと繰り返し書いている。さらに現代でもできるように,出産から育児のこまかな部分にわたって指導している。おむつのあてかた,沐浴や吐きもどし,食事の与え方,トイレトレーニング,予防接種や病気や事故など,赤ちゃんをもつ人がぶつかるさまざまな問題をていねいにとりあげている。イラストの絵も心やわらぐ。
 「もっと快適に母乳育児を楽しむために」「常に赤ちゃんと行動を共にする方法と利点」「なぜ添い寝だと赤ちゃんはぐっすり眠れるか」「働く母はいいベビーシッターを探すこと」「感受性の強い子の育て方」「しつけの仕方」「トイレトレーニングは遅いほうがいい」。これらの項目に夫妻のほんとうに言いたいことが込められている。本書はベストセラーになったそうだから,アメリカでも母乳に添い寝に抱っこの育児法が広く受け入れられはじめたのかもしれない。伝統的子育てを見直して体系づけた本書は,母親がラクにリラックスして子育てを愉しめるヒントがつまっている。核家族で孤立しがちな家族が多い現代において,子育ての新しいバイブルになりそうだ。
(C) ブッククレビュー社 2000

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「愛は4年で破綻」説で沸かせた人類学者が,女性化する近未来を予測。仕事,結婚,家族の変化を描く

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 好景気を背景に女性起業家の活躍が目立つ米国ならではの未来予測。ベストセラー『愛はなぜ終わるか』で「結婚4年説」を証明した人類学者ヘレン・E・フィッシャーの7年ぶりの待望の著書である。
 上巻では,これまで女性の欠点とされてきた特質,散漫だがいろんなことを同時に並行してする,フラットな仲間集団を大切にする,状況に応じて変化を受け入れる,おしゃべりでゴシップ好きでコミュニケーションが巧み,直感でものごとを判断する,などなどが,いかに今後のビジネス社会で有効で役立つか説いている。情報化・サービス産業化社会になって,女性の豊かな感情表現力や共感力は,マスコミ,医療,教育,対人ビジネスの分野に活躍の場を広げているのだ。
 たとえば横のネットワークで仕事する女性起業家たち,テレビやパソコンや本や雑誌などの手段でメディアを作り情報発進している女性たち,初等教育はすでに女性の進出が目立つが,高齢化社会で成人教育分野に仕事を広げている女性たちがいる。さらに余暇活動や文化活動分野のサービス業,アドバイザーやコンサルタント,カウンセラー,医療分野では看護などのいやし手として今後活躍しそうだと著者ヘレンは言う。
 下巻では,女性たちの社会的進出,経済的自立が実現すると,恋愛や結婚,家族のかたちも変わると説いている。女性が進出した社会は平和で穏やかなものになり,家族形態も多様になる。家父長的な一夫一婦制から,ロマンチックな恋愛が好きな女性が築く家庭になり,離婚,再婚,不倫もおおっぴらになり,血縁によらない女性中心の家族もできるという。興味深いのは,更年期をすぎた女性たちが社会や次世代育成のために力を発揮するという予測である。孫たち世代のためにおばあちゃんたちががんばるという予測は,著者の女性への肯定的であたたかなまなざしを感じさせる。
 情報化社会に向けてビジネス・トレンドの手がかりにもなる未来予測の書である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本フェミニズムの害毒

2000/10/06 15:22

母性を否定し,家族をおとしめるフェミニストたちの言い分は屁理屈ばかりである

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 フェミニストたちは,「主婦に年金の保険料を支払わせよ」とか「税金の配偶者控除をなくせ」などと提言し,専業主婦を非難する。主婦は不当に優遇されている,働いている女性に不利である,というのがフェミニストたちの主張である。しかし,それは根本的にまちがっている,と著者は言う。フェミニストたちのそういう考え方は,個人を単位にしているところから生まれてきているのだが,著者は夫婦や家族が関係することは,夫婦や家族というつながりを大切にする観点から考えるべきであるというのである。
 著者によれば,フェミニストたちの考え方には矛盾や屁理屈(これを著者は「フェ理屈」という)がたくさんある。たとえば,外で働くこと,すなわち「働く女」であることに最大の価値を置くのがフェミニストたちだが,それは,実は,家父長主義の思想である。
 「俺が働いて食わせてやっているのだ」という論理で家族を支配していた男の言い分と大差ない。「稼いでいる者がえらい」という論理に対抗して「では私も働いて自立しよう」という考え方が生まれてきたのが,よく分かる。
 著者は女子大の教授である。親夫婦のありかたは娘の考え方にはっきり影響をおよぼすといっている。
 母親が専業主婦で父親がその母親を対等にあつかっている家庭の娘は,まず絶対にフェミニストにならないが,父親が家父長主義的で母親がそれに従属しているような家庭の娘は,ほぼ確実にフェミニストになるという。
 「フェミニズムの禍根は,『日本的』な男性と,それと同じ価値観をもってしまった女性たちによって生みだされたのである。この間違いの根源をまず正確に認識することによって,われわれは正しい道にたち戻らなければならない」。
 フェミニストたちの個人単位の考え方と「働け」イデオロギーについて,フェミニストたちの実名をあげて批判していく。難点は,著者の前著『父性の復権』(中公新書)を読んでいないと分かりづらい個所が多々あるところで,著者も随所で,参照してほしい,と書いている。
(C) ブックレビュー社 2000

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町のなかのどの死角で,子どもは犯罪にあっているかを調査。その対策に住みよい街づくりを具体的に提案する

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 千葉と東京の8000人近い小学生に調査したところ,4割が追いかけられたり,脅されたり,わいせつ行為をされていた。しかも,公園,駐車場,道路,商店街,集合住宅,駅など子どもがよく通ったり遊んだりしているところで,昼間,被害にあっていたというおそるべき事実が明らかになった。加害者の7割は大人の男性で,子どもにとって知らない人だった。犯罪と隣あわせに暮らしている子どもたちをどう守ったらいいのか。
 子どもが実際に被害があった場所の実地調査をし,街には死角ともいうべき空間があり,大人の視線が届かないところで,子どもが危険にさらされていることを,ふんだんな写真や地形の図面から示唆している。
 都市計画研究家である著者は,死角的空間のない,子どもにとって安全な街づくりがどうすれば実現できるか具体的に提案している。大人も子どもも閉じこもらずに,空間を気持ちよく共有する街づくりが見えてくる本である。教育関係者や都市計画や建築業にたずさわる人に読んでほしい内容だ。
(C) ブックレビュー社 2000

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紙の本鎮守の森

2000/09/14 00:15

大地震でも倒れず,火をさえぎった土地本来の樹木。今こそふるさとの鎮守の森再生をすべきだと説く

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 阪神・淡路大地震後調査した植物学者の著者は,予想が当たっていたことを確認する。すなわち神社の森は鳥居や社殿が崩壊しても倒れていなかった。さらに著者のいう潜在自然植生の木(その土地に最も合った木)は,防火の役目も果していたのだった。
 日本の国土は60%が森林に覆われているが,今やスギやヒノキなどの生態系を無視した森林ばかり。かくして森はジャングル化し,スギ花粉症のような2次災害まで引き起こす。それに対し,昔からある鎮守の森の生態系はみごとだ。土地にあって自生できる木が高木から低木,草木まで複雑で合理的なシステムを作り,伐採や管理をしなくても豊かでみごとな林を形づくり,しかも人々を地震や火災から守っている。
 潜在自然植生を再生するために日本はもとより熱帯雨林の再生にも尽力する著者による「鎮守の森」づくりの案は力強く,日本人の潜在意識に迫ってくる。巻末に著者と意気投合した大本山(曹洞宗總持寺)の貫主との対談は含蓄が深い。読後,木々のうっそうと生い茂る鎮守の森を訪れたくなるだろう。
(C) ブックレビュー社 2000

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ストーカー,幼児虐待,引きこもり,いじめの根底にある「見捨てられる恐怖」を気鋭の精神科医が分析した

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 岡崎のバス・ジャック事件を引き起こした少年の親が,事前に手紙で相談をしていた精神科医として一躍注目をあびた著者が,最近の異常犯罪や,これまで出会ったボーダーライン人格障害の症例から,現代人にひそむ「見捨てられる恐怖」について分析している。
 本書で力説している点は「日本型過保護」の危険性である。異常犯罪者や境界線人格障害者は,米国では幼児期の深刻な分離体験,虐待,外傷体験によるものが多いというのが定説になっているが,著者が出会った症例では,分離体験や虐待,外傷体験は非常に少なく,むしろ問題は親の過保護にあったという指摘は説得力に富む。
 母親の愛情にくるまり,しつけを受けず,ただただ可愛がられてきた子どもたちは,外ではまともな人間関係を築けず,愛情が得られない場面では緊張し,おびえやすくなり,ひいてはいじめ,不登校,家庭内暴力,引きこもりになって親子ともに苦しむ。母子密着の日本型超過保護をどう解除したらいいのか,重い問いかけを読者に突きつける。
(C) ブックレビュー社 2000

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アメリカで大企業を飛び出し,起業し成長させ売却した日本人女性の勇気と決断の物語

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 日本人にもこんなキャリアの女性がいるのだ。名門フェリス高からヴァッサー大学卒,スタンフォード大学でMBA取得,1970年末にアメリカでシティバンクに就職,経営コンサルタントとして独立後,ハーバード・ビジネススクールの極東担当ディレクターとして勤務。エグゼクティブから,著者には未知の製造業の会社CEOになり,苦心惨憺の末に会社を成長させた。99年にその会社を売却。現在はボストン・ビジネススクール上級講師と,まさに変化につぐ変化のキャリアを体験している。
 「変化を恐れてはいけない。怖いのは成長しない自分に慣れてしまうことだ」と著者は変化を恐れる日本のビジネスマンやワーキングウーマンに喝を入れる。特に起業を志している人に必読。今や会社は手塩にかけて家業としてまっとうする時代ではなく,子育てのように成長したら独立させ手離すのが賢明な選択になっているアメリカ事情がよくわかる。会社を成長させ売却した著者の決断と潔さが印象に残る。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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最先端の科学と心理学を駆使して,美人にひきつけられないではいられない人間の謎に迫ってみせた知的読み物

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 生後3カ月の赤ちゃんも美人にほほ笑みかけ視線をはずさない。逆に母親も目が大きく鼻が小さくてほおのふっくらした可愛い赤ちゃんだとそうでない赤ちゃんよりよけい世話をする。美人の写真がはってあると遺失物として届けられる確率は,不美人のそれよりずっと高くなる。老いも若きも男たちは若く美しい女性には親切で,好意を抱く。女性も美男を好むのは同じだ。かくして人々は美のために投資を惜しまず,アメリカでは教育や福祉以上に美容にお金がつぎ込まれている。
 なぜ,美人にかくも人類は引きつけられるのか。そもそも美はさまざまな人種や文化でちがうのではないか。この難問にして,人類普遍の謎に迫ったのが本書である。著者は教育学修士をもつ心理学博士。認知科学の研究もする才媛である。認知科学と進化心理学の知見をもとに,美の定義から,男女の性戦略までを解きあかす。
 たとえば,男性は魅力のとぼしい女性と結婚をしたがらないのに,女性は収入がよく外見のいい男性を選ぶ。これはわが子を安全でいい環境で育てるための本能が働いていているのだ。健康で生殖能力のある,シンメトリーの形をもつ人間のほうが生存率は高い。もっとも女性が高収入高レベルの仕事につくようになると変化もある。小柄で華奢(きゃしゃ)な女性より,引き締まった体形の長身の女性が男性からも同性からも好まれる。そして女性が社会進出すると,男性も美容整形や化粧品,フィットネス器具などにお金をそそぎこむようになった。このように本書は,人類存続のために美人を好む性戦略を解明する。
 結論として女性も男性も心身ともに健康な美を追求するために努力を惜しまないことを称賛している。美人は性格が悪いとか,美はその人の本質に関係がないなどというのは欺瞞(ぎまん)でしかないのだ。ひそかに美について思い悩んできたすべての人に知的興奮を与え,正しい美への態度を開眼させる画期的な内容である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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高齢者と若年層に不気味にふえている結核。結核に再び感染しないための正しい知識をわかりやすくまとめた

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 国民病として猛威をふるった結核は,1940年には15万人が命を落とし,50年までは死亡率第1位だった。その後,栄養状態もよくなり,治療も進歩し,死亡者数も減少し続けていた。ところが96年から97年にかけて羅患率が43年ぶりに増加へ。99年には厚生省が「結核緊急事態宣言」を出した。このため一般の人も結核に関心をもつようになり,過度に心配したり恐れたりする人もふえた。この本はそういう現状をふまえ,結核予防会相談所所長を務める医師が,一般の人にわかりやすく,結核に対する正しい認識と知識をまとめ,はびこりかねない現状に警鐘を鳴らしている。
 まず99年度でも年間4万4000人が結核にかかり,2935人が死亡しており,結核は過去の病気ではなく現在でも日本では最大の感染症であること,患者は70代以上の高齢者と20代の増加が目立つこと,しかし治療を完全にすれば治ることを強調している。
 70代にふえたのは体内にいた結核菌が,年をとり抵抗力をなくして発病したケースが多く,この場合,老人医療施設などの集団感染が心配される。20代にふえているのは結核菌に出会ったことがなく,BCGの有効期間も10〜15年ていどのためである。今後,若く活動的な人がエイズにかかり合併症を起こすことが憂慮される。また治療を途中でやめて服薬を中止して「多剤耐性結核」になると治療が困難になるおそれもある。
 本書では,結核は必ず治ること,しかし,保菌者が人工透析を受けたり,糖尿病にかかったりして抵抗力をなくして発病すること,若い層に広がることを,繰り返し警告する。
 2週間以上せきや痰が続き,微熱,寝汗,体重減少があれば検査を受けるほうがよい。最近では短期化学療法もあり,蔓延(まんえん)をくいとめることはできると著者は力説する。
 イラストや表でわかりやすくまとめてあるので,医療従事者や保健所,老人施設,学校衛生にたずさわる人をはじめ,一般の人にも広く読まれてほしい啓蒙書である。
(C) ブッククレビュー社 2000

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女性のための不動産仲介会社を設立した著者が,資金計画から物件の選び方など具体的,親身にアドバイス

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 女性が単独で不動産を購入するのがあたりまえになったが,半面,トラブルも増えた。
 たとえば,女性用マンションといううたい文句だったが,管理や設備面が不備だった。不動産業者にセクハラまがいの言葉で対応された。気にいらない物件を買い急がされたなど,女性であることにつけこまれ不本意な購入をした人も多い。
 著者は女性と高齢者に向けた不動産仲介業を営む。収入も低く,社会的弱者ではあるが,自分の生活を大事にする人が,どうにしたら安心して購入できるのか,数多くの事例からアドバイスしている。ライフスタイルに合った無理のない資金計画から,女性にとって良い物件を見分けるノウハウ,不動産業者のつきあいかた,契約時に注意すべき点,売却する場合やローン返済が困難になった場合の対処法,快適に暮らすためのマナーや住まいの手入れなどきめこまかく網羅している。不動産を購入したいけれど,ためらっている女性が読めば,きっと勇気づけられるはず。不動産業界に携わる人も女性のニーズがつかめる。
(C) ブッククレビュー社 2000

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障害があっても地域でふつうに暮らしたいと考えた本人と親とボランティアと街の人の心温まる実践記録

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 著者は「めだかふぁみりい」というボランティア団体。障害をもった子どもの親と本人とボランティアと埼玉県・川口市の街の人が参加してできた,18年もつづいている団体である。合言葉は「障害のある人も,ない人も,共に育ち豊かに生きよう」。そのことば通り,障害児も街で働ける場所を作ろうと,手作りクッキー屋さん「すいーつばたけ」を駅前商店街に開店,今やクッキーはもちろん木工も販売している。障害のある子どもをもつ家族を支援する活動もしていて,障害のある子の宿泊や一時預かり,付き添い員派遣もしている。障害のある子も遊べるおもちゃ図書館など,活動は多岐にわたっている。自閉症や知的障害,重度身心障害などなど,障害の度合いも年齢もさまざまな子どもが参加しているが,どの子も自分に合った方法で責任をもって働いている。この本のたくさんの写真から,障害のある子が,ふつうに働き,街に溶けこんで暮らしているようすがわかって感動する。みんな,やわらかくて,いい表情をしている。障害児教育に携わる人や障害のある子どもをもつ親の生きかたの指針にもなるが,健常者も一読してほしい本である。 
(C) ブッククレビュー社 2000

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気鋭の教育カウンセラーが提案する,ストレスに悩む子どものサインの読み取り方とストレスに負けない処方箋

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 不登校や引きこもり,摂食障害,家庭内暴力はじめ,チック症にかかる子,人間関係がうまくいかない子は,ストレスをためやすい子だった。コミュニケーション不足に悩み「引きこもり」をする子どもや成人,その家族の問題に教育カウンセラーとして,いちはやく注目し,相談にのってきた経験から,ストレスに負けない子を育てる方法をアドバイスしている。子どもはストレスを受けると疲れやすくなり,夜ふかしやチック,摂食障害などの症状が出てくる。ストレスをためやすいのは「いい子」たちであり,いい子たちはケンカしても相手と仲直りしたり,親に弱音を吐いたりできず,自己肯定する力が弱い。親は,子どもの話に耳を傾け,子どもに肯定的な関心をもち長所をほめ,成功体験をさせるとともに,親も子どもに等身大の大人として弱音や愚痴もこぼし,子どもに過度な期待をかけることをやめれば子どももずいぶんラクになるはずだと著者は言う。巻末に,子どものストレス傾向チェックリスト,親のリスニング(聴く)・マインド・チェックリスト,子どもへの理解度テストがついているので親としての自分理解が深まる。 
(C) ブッククレビュー社 2000

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優れた直観力をもつカウンセラーがアドバイスする,幸せでおおらかな子どもに育てるための方法

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 感じのいい男性に見えたのに子どもが嫌っていた。その男性はなんと数年して子どもへのセクハラで逮捕された。このように子どもの直観は正しいことが多い。それなのに大人は自分が都合のいいように子どもを操ろうとして,子どもの直観を否定したり無視したりするのだ。自分自身が直観力を強く信ずるカウンセラー,ソニア・チョケットは数多くの臨床体験から,直観力をないがしろにしたばかりに人生に行き詰まったり,人間関係がうまくいかない子どもや大人たちを多くみてきた。この本では自分の心の中の声に耳を澄ませ,直観を大切にするやり方を教えている。たとえば,いやだ,嫌い,こわい,という感情を否定せず,その場から外れる,その人とはつきあわない,こわいときは助けを求める。直観にもとずいて事態を避ける方法を学んだ子どもはどんなに強いだろう。傷ついたとき,その感情に向き合い癒す方法を教えることが,人生を切り開く力になる。
 ふたりの子の母であるソニアは,家庭で直観力を育てるための方法をわかりやすく具体的にアドバイスする。毎日,子どもに20分は心を集中して話を聞くか,いっしょに遊ぶ。
 話を聞くときには呼吸を整え,胸に手をあてて集中して聞く。そして家庭を安らげる環境にすることが,直観力を高めるためになにより大事だと説く。ソニアはこんなことも実行している。「愛している」と子どもの目を見つめ言う。不思議なこと,楽しいことを発見したら互いにノートにつけあう,家族でピアノを弾いたり,歌ったり,ダンスする。そして瞑想にふける,魂を信ずることを教えるのだ。
 この本を読むと,子どもがもし自分の直観を信ずることができたら,自信をもて,幸せで,たくましく,おおらかに育つことがわかる。波動やオーラなどという言葉に戸惑うかもしれないが,子どもの心がわからなくなったとき,家族がバラバラになっていると感じたとき読むと,どうすればいいか指針が与えられるだろう。子どもを守りたいと考えている親にすすめたい。
(C) ブッククレビュー社 2000

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