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  3. 木村 智博さんのレビュー一覧

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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

木村 智博さんのレビュー一覧

投稿者:木村 智博

175 件中 1 件~ 15 件を表示

日本の国立公園

2001/01/25 12:15

各地の国立公園を訪ね歩き,その現状を見極め,制度の在り方を考える。望ましい国立公園の姿を探る

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 貴重な動植物の宝庫であり,景観的にも素晴らしい国立公園。最近,この国立公園の環境が危機に瀕している。一方で,地元住民や産業との軋轢など,多くの問題を抱えている。また,誰が管理するのか,といった問題も浮上し,人材育成が大きな課題にもなっている。関連書籍が何冊か刊行されているが,ここで取り上げる本書は,日本各地の国立公園を訪ね歩いた著者による現場からの報告であり,同時に今後の対策の在り方を示した渾身の作である。国や自治体の担当者をはじめ,環境問題に関心のある人に一読を薦める。
 本書は序章と終章を含め,10章構成。まず国立公園の生い立ちを述べ,米国の事例,わが国の自然保護の考え方を記す。2章〜10章にかけては現場からの報告であり,知床伐採の森を検証し,木の国の国立公園(吉野熊野国立公園),巨木の島を縦走して考え付いたこと(霧島屋久国立公園),西表島ジャングルで目にしたこと,霧氷の釧路湿原,上高地での新たな取り組みなどを紹介。また,環境省に対する期待を込め,今後を展望する。
(C) ブッククレビュー社 2000

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超弦理論とM理論

2001/01/07 18:16

過去50年間解けなかった場の量子論と,一般相対論の統一に重要な示唆を与えた超弦理論,M理論を解説

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 今,物理学の世界が面白い。一般誌を含め,様々な理論に関する解説文が掲載されている。中には数学者をも驚かす新しい数学を用いた,発想の転換で綴られた物理的描像を示した書籍もある。今まで不可能と思われていたタイプの異なる理論の統一という全く新しい試みがなされ,先人達の業績をひもときながら,新しい理論を導出する作業には頭が下がる。と言うより,この偉業をどれだけ正確に理解出来るかが問題である。
 上に記した理論に関する書籍がこのほど上梓された。『超弦理論とM理論』の題名から何を想像するか。量子論,一般相対論に関する記述を予感させる。案の定,頁を開けば,この50年間解けなかった問題に対する答えが延々と記述されている。数学的素養も高度なものが必要であり,大学院生以上でなければ読みこなせないのではないだろうか。また,物理現象に対する飽くなき好奇心がなければ,読み始めても途中で挫折する確率が高いのではないだろうか。この理論を少しでも理解する努力,書評子を含め,精進したい。
 本書で扱うテーマは,Feynmanの経路積分の方法,第2量子化の方法,デュアリティーに大別される。超弦理論とM理論は,現在知られている全ての相互作用の量子論として,最も有望な候補。ミクロの世界から宇宙論まで包括するこの分野に関し,本書は真剣に向き合う。
 4部構成で,第1量子化と経路積分,第2量子化と幾何学の探求,現象論と模型の構成,M理論が解説される。量子力学の素養と数学的基礎が前提であるが,巻末に群論,一般相対論,微分形式の理論,超対称性,超重力理論への短い入門が記され,随時,参照しながら読める。本論では,経路積分と点粒子,共形場の理論とKac-Moody代数,多重ループとタイヒミュラー空間,光錐の場の理論,ソリトン,Dブレイン,ブラックホールなどの関連事項を丁寧に記述する。芸術的な数学的技法,物理的考え方に触れられる。
(C) ブッククレビュー社 2000

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水の生物の生態に焦点を当て,その面白さ,奥深さを解説。世界の研究者の成果を余すことなく掲載

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 環境問題の一環で,生態系保全に関する関心が高まっている。ビオトープ,生態工学など,様々な角度から論じられる。また,関連書も相次いで出版されている。各書物に共通するキーワードは生物多様性。これは環境関連のみならず,生態学の研究者の間でも認識されている。この点に関しては各省庁の重点研究の一つになっており,各地で様々な調査が実施されている。本書は主に生態学の研究者達によって執筆され,各人の研究成果が披露されている。約270頁にまとめられた本書は,総勢18名の専門家によって書かれ,水に生きる生物の生態に焦点を当て,展開されている。平易に記述されているが,内容的には高度なものが含まれ,しかも研究のプロセスを垣間見られることから,生態学や環境問題に携っている学生,技術者,研究者などが読んでも満足出来る。
 本書は生態学琵琶湖賞を受賞した内外の研究者の成果が収められている。地域はアフリカのタンガニーカ湖,バイカル湖,南極まで含み,研究対象となった生物種は魚類,ミジンコ,プランクトン,マングローブなどである。研究手法も多彩で,生態調査から遺伝子解析まで幅広い。こうした優れた研究成果が一般向けに紹介されること自体,喜ばしい。
 本書は7章で構成され,まず,水に生きる生物の多様性を紹介する。タンガニーカ湖に棲息する魚類の共存の謎,遺伝子からアユやカワスズメなどの多様性を探った研究例を取り上げる。2章は湖について紙幅を割き,バイカル湖の繊毛虫類,海綿動物,渦虫類,カジカ類などの生態を報告,さらに台湾の南西部に位置する大鬼湖を紹介し,生物が棲めない状況に触れ,さらに2600年間の金属量の変動などを探る。3章では海の動物プランクトン,植物プランクトンの成長について述べ,4章でアオコ,ユスリカ,ミジンコに言及する。一方,5章以下では視点を変え,集水域の水文学,水圏での有機物の生産,安定同位体生態学,沿岸域の生態,さらに今後の研究,環境問題の課題を展望している。
(C) ブッククレビュー社 2000

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大量のデータから必要情報を抽出するデータ・マイニングに焦点を当て,統計解析,IT技術との関連で解説

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 情報があふれる昨今にあって,この膨大な量のデータから,必要なものを抽出することが困難となっている。コンピューター技術の進展で,ある種の答えを導き出すことが容易となった半面,その情報が真に必要であるか,見抜く眼力が必要となる。この考え方がデータ・マイニングに当たり,ビジネスの世界をはじめ,自然科学でも注目されている。本書では,このデータ・マイニングに焦点を当て,統計学の視点を軸に,丁寧に解説する。ビジネスチャンスをつかむための考え方と,数理モデルに関する解説が絶妙にからみ合い,一気に読める。
 まず,データ・マイニングの基本的な考え方を示し,統計学との関係,データ・ウエアハウスに触れる。2章ではニューラルネットを扱い,偽札の判別,ネットによる在庫管理など,興味深い事項が並ぶ。3章で人工知能エンジンを取り上げ,不動産の鑑定などを,4章では自己組織化マップについて解説する。5章と終章で相関関係といった統計的な記述で締めくくられる。ビジネスの動きから統計学の概念に迫った意欲作。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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紙の本森と樹と蝶と 日本特産種物語

2001/04/25 15:17

日本の豊かな自然に目を配り,その多様な姿を紹介し,種の宝庫である森と樹と蝶の生態をひもとく

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 わが国では年々,開発に伴い,自然が失われている。これは生息数のみならず,種の減少をも意味する。関連書籍と比べ,本書は日本の森と樹と蝶に目を向け,その種の多様性,森林が生物を育む側面を平易に記述している。また,中国の雲南紀行の様子を綴り,改めて日本の風土の面白さを伝えている。40年以上にも及ぶ著者のフィールド研究のだいご味が凝縮され,その静かな口調が読む者を圧倒する。
 日本特産種の物語と銘打っている通り,日本の自然を再発見する姿勢が貫かれている。雲南紀行との対比が,日本特有の森林の姿を際立たせる。「カエデ天国,日本」「ハナカミキリに乾杯」「バンブーキツツキからノグチゲラへ」など,生物の息吹が聞こえてきそうである。森林案内ということで,生物種名が出てくるが,一般読者に配慮し,写真やペン画を多数収録。また,「日中サクラ物語」といった比較も興味をそそられる。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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弾性学ハンドブック

2001/04/05 18:16

材料に働く力と応力の関係を探る弾性学に焦点を当て,多種多様な公式,解析例を集大成

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 地震などの大きな外力が作用しなくても,各種構造物,材質は劣化し,適正な措置を施さないと破壊に至る。材料科学や構造工学ではこの点を扱い,エンジニアリングの分野で大きな位置を占めている。一方,適正な措置につなげるためには,材料そのものの性質,構造物の形状などを考慮する必要があり,材料力学が重要となってくる。
 本書は,このうち,特に外力によって生じる内力,すなわち応力の状態を数理的に解析する弾性学と,これに基づく応力解析に焦点を絞り,その多種多様な公式を集大成したハンドブック。単に数式を羅列するだけではなく,式の意味,場面に応じた解析法,解析結果の信頼性を高めるためのさまざまな事項を事細かに,しかも,要領よくまとめている。また,教科書で触れる基本的な公式に加え,実務にも役立つよう,実際の解析例を紹介するなど,資料的価値が高く,現場の技術者にも配慮している。研究者,技術者が手元に置いて活用するだけではなく,研究室や図書館にも備えたい1冊。索引が充実し,非常に使いやすくなっている。
 現在の科学技術をみる場合,「木を見て森を見ず」といった状況に陥りやすい。その結果,なんのための弾性学,との原点を見失いがちになる。編著者たちはこの点を懸念し,冒頭で弾性学の発達の経緯を詳述する。先人たちの業績をひもとき,各論に入る。昨今の機械工学の論文では実用的な問題を扱った事例が掲載される傾向にあり,これを踏まえ,具体的な項目が取り上げられる。はりの曲げ衝撃,波動などに触れた動弾性理論(9章),摩擦を考慮した弾性理論の考え方(7章),棒,円板・中空円板,円柱・円筒,球・中空球,厚板などの熱応力に言及した8章といった具合に,現場での設計・各種解析に直結する内容を収録。また,現在では,より精密な応力状態を解析することが求められるようになり,3次元弾性理論に関する項目を,約200ページにわたり解説。難解な数式表現を避け,外力と応力の関係について,材料や部材による相違,その挙動を記述した実用書でもある。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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テクニカルライティングの基本的事項から,対象に応じた用例を示す。また,図表の使い方にも触れる

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 どんな文章でも当てはまるが,起承転結がしっかりしていないと,その文意が読んでいる人に正確に伝わらない。文系領域の人はこの点を認識し,文章の構成を吟味するが,理系の人はどうであろうか。論文の執筆に際しては意識するが,そうでない場合は疎(おろそ)かにする人もいるのではないだろうか。理系の人では文章作成に対する苦手意識を持つ人が多いのも事実である。関連書籍が多数,刊行されているが,本書では,文章の細かなテクニックを解説するというよりはむしろ,文章作成の始まりはデータを収集し,考える段階にある,との大前提に立ち,文書作成の心得を示している。従来はマニュアル作成向けの書物が多かったが,ここでは,広く,それぞれの事象に応じた用例,説得力を増すためのアドバイスを丁寧に行う。研究者・技術者・学生にとっては必読書であり,常に座右に備えたい。
 文書作成といっても,ここでは「テクニカルライティング」を対象に,相手に正確に伝えるためのテクニックを伝授する。「論理的な思考に慣れている理工系の人にとっては習得は難しくない」と述べ,また,「テクニカルライティングは一種の技術」と指摘する。
 6章構成で,まず,テクニカルライティングに関する基本事項を説明し,その必要性の理由,パソコンを利用する際の留意事項を記す。2章では実際にライティングを実行する場合の流れを示し,目的と想定読者→材料の収集→編集→実際に書く,といったステップを,具体例を示しながら解説。3章は対象となる文章を考慮に入れ,詳細なレポート,短いレポート,論文試験,電子メールの書き方を記述し,対象に応じ,注意すべき事項を述べる。4章においてパラグラフに焦点を絞り,文章をパラグラフに分けて考え,相手に理解してもらうためのコツを記す。
 5章では効果的な図表の使い方,図表の種類を考慮し,文章のレイアウトを考える。
 最終章で技術文書作成のうえで注意を要する日本語について解説している。基本を忠実に守り,テクニカルライティングをマスターしたい。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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変換群入門

2001/02/23 00:16

数学の各分野を網羅し,群論入門の決定版。平易な記述と豊富な図は理解の一助に。大学生,研究者必携

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 数学のさまざまな分野の知識を総動員して解説される変換群は,極めて知的刺激に富んでいる。本書では,この変換群の考え方を平易に記述し,意欲的な高校生や,大学の1年生にも読みこなせるように配慮している。微分方程式を,対称性を表す連続群を使って,求積法によって解くソフス・リーの方法に関する基本事項を丁寧に述べている点で異色である。通常の教科書ではほとんど扱われないだけに,この記述は貴重である。図版112点,練習問題186題を掲載し,全問にヒント・回答を付すなど,読者の便宜を図っている。単に正解を求めるだけではなく,数学的なものの考え方を重視した記述になっている。問題の解き方をみることで,この変換群の概念が体得できるようになっている。
 前半では変換群という群論の機能的な側面を強調しながら,点の代数,平面運動,複素数の幾何を,後半で,群論の代数的な側面,双曲幾何における応用について言及し,いろいろな変換,微分方程式の解法などを扱う。巻末のブックガイドも参考になる。
(C) ブッククレビュー社 2000

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建築家と建てる理想の家

2001/02/02 21:15

建築家との共同作業の進め方を記し,家族が満足できる理想の家を目指す。家を建てるための良き伴侶に

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 一生の夢,マイホーム。高齢化の進展,また,好みが細分化していることなど,家に対するこだわりを持つ人が増えている。建築家と一緒になり,家が建つまでのプロセスを見守る作業の重要性が認識されはじめている。関連書籍が何冊か出版されているが,本書は,家が建つまでの経緯を述べ,建築家との共同作業を進めるための具体的なアドバイスを行っている点で異色。平易に書かれ,読みやすい。家が建つまでの流れを順を追って解説しているので,建築士を目指す人にも一読を薦める。建築主重視の姿勢の大切さを強調する。
 6章構成で,まず,建築士を探し,打ち合わせ,建築計画,予算などの基本的な事項を述べる。2章では建設用地を選ぶ際の留意事項を記す。3章は理想の家づくりのためのチェックポイントを示し,4章においては細かい仕様を決定するためのアドバイスを行う。5章は工事に関する事項を扱い,最終章でエコハスス,バリアフリーなどを解説する。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本複素関数論

2001/01/25 12:15

大学の1,2年生を想定しながら,複素関数論を平易に記述。ルベーグ積分,超関数などを取り上げる

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 近年,理系離れが深刻化し,数学についても不得手とする人が多い。さまざまな書物が出版されているが,本書は,物理学者によって執筆され,数学と同時に,物理学的な物の見方を示している点で異色である。多くの事象をコンパクトに解説しながらも,論理明晰(せき)に述べられ,読んでいるうちに,数学的な美しさが凝縮されている複素関数に魅了される。平易,しかも丁寧に記述され,大学の1,2年生でも理解できる内容である。また,数学的に興味深いテーマが扱われ,数学好きの一般の人にも薦めたい1冊である。
 本書は通常の数学書とは異なる。著者の学生時代の経験を紹介しながら,著者自身の言葉で述べている。だからこそ,読みやすく,複素関数の魅力が見えてくる。18のトピックスを扱うが,いずれも興味深いテーマである。長方形の面積とルベーグ測度,ルベーグ積分,微分と原始関数,偏微分と多重積分,2乗可積分関数のヒルベルト空間,超関数,複素微分,複素積分,解析関数,留数定理,調和関数など,複素関数の美しさを記述する。
(C) ブッククレビュー社 2000

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電磁気学 1

2001/01/19 18:15

電磁気学の基本概念を丁寧に,かつ興味深いテーマを紹介しながら記す。先人たちの業績もひもとく

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 現代社会を支える電気を考える際,その基礎となる電磁気学に目を向ける必要がある。と言っても,従来の解説書は説明が難解で,多数の数式が出て来たので,多くの人は読むだけで辟易したものと思われる。ここで取り上げる本書は,電磁気学の面白さを多くの人に理解してもらうことを目的に書かれ,身近な例に即して解説する。また,先人たちの業績をひもとき,電磁気学の奥深さを伝えている。理工系の学生にとっては必読書。
 本書は11章で構成され,まず空の青,海の青といった身近な例を持ち出し,この現象の中に電磁気学のエッセンスが潜んでいる事実を示す。2章では静電場,3章はポテンシャル関数,すなわち電位について丁寧に解説する。興味深く,かつ必要事項を簡潔に述べる。この姿勢は以下の章でも貫かれ,導体,電流,静磁場,磁気モーメント,時間的に変動する電磁場など,基本概念,さまざまな法則・公式の意味を押さえている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本リサイクル幻想

2001/01/10 21:15

リサイクルの進展で,却って環境に負荷をかける矛盾を明らかにし,真の意味での循環型社会を考察

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 リサイクル関連の書籍が相次いで刊行されている。書店ではコーナーが設けられ,平積みにされている。いずれもリサイクルを進展させる必要性を強調する中,本書の論点はいささか,趣が異なる。リサイクルに伴う矛盾を科学的に突いている。動機は良心的であるのに,こうしたタイトルを目にした読者は困惑するのではないだろうか。書評子も何が書かれているのか,興味津々で頁をめくった。ただ,読み進めるうちに納得できた。
 6章構成で,まず,リサイクルが至上命令になった背景を述べる。捨てるのは勿体ない,といった思いが働く一方,資源や環境保護に直結すると思い込んでしまう構図。このリサイクルに対する現状を2章で詳述。使えば劣化し,資源を却って浪費するなどの矛盾点を示す。再生品のコンクリートやプラスチックは品質的にも課題が残る。ペットボトルをリサイクルする場合,分別収集の過程で,余計にエネルギーを使う事実を指摘。以下,循環型社会構築に向けた提言が示され,長寿命設計などのコンセプトの重要性を説く。
(C) ブッククレビュー社 2000

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様々な領域で活動する環境ボランティアに焦点を当て,考え方,活動方針,社会の中での位置付けを解説

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 昨今ではボランティアに対する関心が高まり,自治体が進める政策の中にも活用する旨,記されるようになった。これに呼応し,NGOやNPOの活動が活発化し,わが国においても広がりを見せている。環境関連の活動に従事するボランティアも増加し,日本海でタンカーが座礁し,原油が流出した時などは全国各地から駆けつけた。これ以外にも緑を守る運動,河川敷でのゴミ拾いなど,その活動内容は多彩である。
 ここで取り上げる本書は環境ボランティア,NPOの社会的な位置付け,その潮流を社会学的な分析フレームでとらえたものである。かなり専門的な事項も解説されているが,ボランティアの意義,その活動の進め方,行政との関わり方などが記され,学生や社会学の研究者に加え,実際にボランティア,NPOに携わっている人に一読を薦める。
 15名を超える専門家によって編集・執筆された本書では多岐にわたる事項を,各々,経験に照らしながら綴っている。11章で構成され,ボランティア,NPOの様々な考え方,活動方針を取り上げ,検証する。ただ,運動そのものだけではなく,社会学的な意味付けも行う。重要な概念には囲みを付し,用語解説を載せている。例えば,コミュニティとアソシエーション,ごみ問題,水俣病,足尾鉱毒事件,沈黙の春,スーパーファンド法,住民投票,レッドデータブック,共有地の悲劇,長良川河口堰,NPO支援センターなどのタームを丁寧に説明している。
 一方,本書の構成を眺めると,まず,何故,環境ボランティアなのかを考える。各市民が出来ることを模索し,大きな力につなげていく努力。以下の章を読み,このように実感した。環境を守り,大規模な開発に異を唱える背門的な集団,主婦パワー,共生をキーワードに据えて活動する団体など,多種多様。NPO法案の意義,行政との関係,運動を行う側の自立性,市民社会構築に向けた考え方などを示す。
(C) ブッククレビュー社 2000

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品質の維持・向上のための統計的手法の位置付けを詳述。品質工学におけるタグチメソッドの全体像を解説

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 近年,日本人研究者が世界的に注目されるようになってきた。理工農医の分野では,その傾向が顕著である。統計学の分野も例に漏れず,一人の泰斗が1997年に米国自動車殿堂入りを果たした。田口玄一博士である。彼の品質工学,ならびに統計学に対する評価は高く,生産管理に携わる人をはじめ,品質工学の研究者,また,統計学を学ぶ人の間ではキーパーソン。
 そんな中,彼の理論,タグチメソッドの全体像に迫る専門書が出版された。気鋭の統計学者が執筆しただけあって,タグチメソッドに関連する事項をもていねいに説明し,論理明せき。タグチメソッドにあまり造詣が深くなくても,理解しやすい。本文の随所に挿入された囲みの「アドバンストノート」に関して,統計研究者の予備軍が読むべき内容,とのスタンスである。全体を通じ,体系的にまとめられ,統計学の基礎知識があれば読みこなせる。品質工学,生産管理,統計学に加え,信頼性工学の関係者も目を通されたい。
 タグチメソッドでは「出荷後の機能のばらつきによる損失である」,との独自の理論を展開。本書では,「品質による損失の定量化なしには,合理的な解が求められない」,との田口理論を前面に出し,損失関数について詳述する。通常,統計学の専門書では公式や解法が網羅されるが,ここでは式の意味を具体的に述べ,実例に即して解説。出版の目的は統計的品質管理(SQC)の再構築であり,その結果,統計学の基礎的事項を親切に解説する。SN比,直交表といった田口博士の理論を解説し,従来の品質工学で使われていた分析手法とは異なる点を強調する。
 本書は8章で構成されているが,印象に残るのが7章のMTS法。判別分析法が多用されていただけに,この手法は新鮮味がある。また,3章のパラメータ設計,6章の独自の実験計画法も興味深い。各章でタグチメソッドを駆使するためのツールが述べられ,併せて,今後の品質工学の展望を行っている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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非線形波動

2000/12/01 21:16

物理学の根幹を成す非線形波動に焦点を当てた定評あるテキストの改訂版。最新の研究成果を盛り込む

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 大学などの物理学の講義では非線形現象を扱うことはほとんどない。また,波動論についても体系的に教えられているとは限らず,これらの分野に苦手意識を持つ人が多い。しかし,物理現象の多くは線形では語れず,必然的に非線形波動の知識が必要となる。
 本書ではこの分野に特化し,物理学の醍醐味を紹介している。理工学部の3,4回生を想定しているが,結び目理論,補章に長距離相互作用をもつ量子可積分系などの最新トピックスを盛り込んでいることから,大学院生や第一線の研究者が読んでも満足できる内容である。
 非線形波動の研究はソリトンの発見を契機に,広がりを見せている。本書でもソリトン理論を中心に,関連事項をていねいに解説。線形波動,1次元非線形格子,浅水波,孤立波,振幅方程式などの基礎事項から,kdV方程式の解法,量子逆散乱法,さらにイオン音波,光自己集束,古典スピン系,生態系におけるソリトンの伝搬などの興味深いテーマも扱う。
(C) ブッククレビュー社 2000

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