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郡山 千里さんのレビュー一覧

投稿者:郡山 千里

発行部数500万部の日刊紙の意外に知られていない実態。紙面を通じて描き出す

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 公明党の支持母体である創価学会の機関紙「聖教新聞」は,毎日500万部発行されている。一般紙でこれ以上の部数を持っているのは読売新聞と朝日新聞だけ,ということを併せてみると,その存在の大きさを改めて思い知らされるが,かといってその実態を知る手掛かりが,同紙の読者など関係者を除けばほとんど得られなかった。本書は個別例を超えて普遍的な機関紙論としても注目される。
 本書は,紙面内容を中心に同紙を読み解き,それを手掛かりに宗教法人創価学会をめぐる事態を見極めようとしている。「カルチュラル・スタディーズ」の手法で描出しようとした,と著者は述べているが,ただ同紙の編集者などに直接接触していないことは「独自性を保つため」とはいえ残念。
 本書の相当部分が,「創価学会をめぐる日本のメディア事情」に割かれ,聖教新聞を鏡にしてメディア批評に踏み込んだ筆者の意図も明確だ。創価学会の動向に関心を持つ人に止まらず,研究者,ジャーナリスト,広く一般読者にも読める内容になっている。
(C) ブッククレビュー社 2000

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本作りを志す編集者やデザイナーが自らの思いをいかに実現するか,といったノウハウに満ちている

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 本は,原稿を元に製版・印刷・製本・加工といった工程を経て出来上がる。その過程はそれぞれが独立して専門家が担当する奥の深いもの。本作りを志す編集者やデザイナーが自らの思いをいかに実現するか,本書はそのノウハウに満ちている。雑誌「デザインの現場」の特集2本がまとめられた。「アートディレクションと制作現場の成功例」や「デザイナー10人の製版ノウハウ」の部分は,編集者やデザイナーと接する人にも実際の工程が理解出来,デザイナー選択の参考にもなる。通りいっぺんではなく,デザイナーのこだわりをいかに表現するか,それを豊富な実例で示しているところが良い。
 その一方で「デザイナー・編集者のための製版校正マニュアル」や「いまさら聞けない製版の質問9」といった実用記事や様々な用紙の価格を一覧グラフにした「ファインペーパープライススケール2001」もある。
 「ワガママとこだわりは違う」。デザイナーのこだわりに制作現場が共鳴してこそ成果が上がる,という本書の姿勢は読むものを捉える。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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「20世紀は解体の世紀」であり,21世紀は「生きる場所探しの時代」と書物は語る

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 インタビュー形式で本を紹介する企画が『図書新聞』で連載された。その中から16人を「証言の時代としての20世紀」「掘り起こされる列島の記憶」「身体からつむぎだされることば」の3編にまとめたもの。単なる内容や執筆動機といったものを超えて「歴史と人間への省察」が,各人の語りのなかから浮かび上がってくる,と著者は言う。
 20世紀,またその人間を見据える石堂清倫,池田浩士,北海道精神史を語る平澤是曠,また「水俣を抱き旅立つ」の最首悟,阪神淡路大震災から5年,「神戸から日本近代の『根』を抉る」柳原一徳など現場からの言葉や,「ペルー日本大使公邸占拠事件」を問う小倉英敬など登場する「著者」は多彩だが,抑圧される側,弱者の側にあえて立ち,また立たされた所から問い掛ける姿勢は一貫している。
 時代を語り,人間を考える時に,「20世紀は解体の世紀」であり,21世紀は「生きる場所探しの時代」とインタビュー相手から語られる著者の挫折と希望とが読者をも捉える。ただあまりにも限定されたその思想傾向に,日本の思想全体の閉塞性を思わさせられる。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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実践カラーデザイン

2001/02/23 00:15

構図のとらえ方に力点を置き,色彩との心理的な関係を,写真やチャートなど実例を駆使して追究

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 『色彩シリーズ』の6冊目。色と形,配色と構図,イメージづくりと造形心理の3章に「素材感のもたらす機能とイメージ」を付属資料としてまとめてある。筆者が長年取り組んで来た色彩心理学の成果を生かし,自ら撮影した写真をはじめとする多数の実例を駆使して提示される。
 「色彩」と「かたち」の心理的な関係を追究した本書は,特に構図のとらえ方に力点が置かれている。葛飾北斎の造形的役割に割かれた所では,美術史上の名作を鑑賞する際に役立つ造形心理的な方法を紹介する。デザイン,服飾,インテリアなどアートを目指す人に向けられたシリーズの中の1冊ではあるが,マーケティングや企画に携わるビジネスマンにも参考になる指摘が多い。一般読者にも,形と色の関わりについて改めて気づかされることが多い。
 筆者が独自に行ったチャート分析例も盛り込まれて読者の理解を助けている。他方,B6判と小型な本書の限界からか,やや難解な入門書に止まったことも否めない。
(C) ブッククレビュー社 2000

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2001年現在ある鉄道新線計画の中で夢の段階から実現の可能性があるものまで,独自の調査により検証

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 廃止が取りざたされる路線がある一方で,鉄道新線計画は全国に数多い。新幹線の延伸を別とすれば,その多くは通勤時間帯の混雑緩和を図った大都市や地方中核都市の整備を目指したもの。
 鉄道といっても,いわゆるフル規格の新幹線からガイドウエイバスまで,その方式はさまざま。新線計画を東日本に絞って網羅した本書は,それらを調査・構想,計画,建設・延伸の各段階に分けて記入,さらに調査・構想段階のものは,その実現可能性を著者が3段階で評価している。
 かつて「鉄道少年」であり,専門誌編集者となった著者の手になるだけに,単なる調査モノでは読み取れない見方,情報が盛り込まれている。巻末の未来鉄道時刻表は著者の思い入れを示してあまりあるが,実現した際の状況を推測出来る。都市工学,開発企画関係者だけでなく,一般読者にも役立つ視点がある。西日本分は3月発売を予定。
(C) ブッククレビュー社 2000

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20世紀かく語りき

2001/02/23 00:15

過ぎ去ったばかりの20世紀をいま振り返るには格好の著作。ベテラン記者の手で一気に読ませる

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 幕を閉じたばかりの20世紀をいま振り返るには格好の著作だ。産経新聞の連載記事に,大幅に加筆されたもの。ベテラン記者の手になるだけに一気に読ませる。
 「激動の世紀」といわれる20世紀は,「戦争の世紀」であり,「科学技術の世紀」だ。人々の生活はもちろん,国のあり方や考え方も大きく変わった。そのなかで残された名言やはやり言葉は数多い。その背景を探ることで,20世紀の現象を読み取ろうという本書は,産経新聞が力を入れてきた「歴史の発掘」の一環をなしている。
 第1部『一九四五年以前』に「鉄は国家なり」=八幡製鉄所が操業以下24本,第2部『二十世紀の文化』に「そこに山があるから」=南極点到達/エベレスト初登頂以下4本,第3部『一九四六年以降』に「天に二つの太陽はない」=中華人民共和国建国以下20本で構成されている。
 第一部の最後に「欲しがりません勝つまでは」=日本敗戦がある。第2次大戦「大東亜戦争」下に「月月火水木金金」「玉砕」「学童疎開」などの言葉が生み出された。「日本人がいかに異常な状態に置かれていたかが分かる言葉ばかりだ」と記し「国際情勢や戦局を見誤り,国民を最後まで引きずり回した政治や軍の責任は無論大きい。しかし,こんな標語や言葉の中には,最後まで国の勝利を信じて,必死に耐え,支えようとしていた多くの人々の思いも込められているのだ」と書かれてあるのをみると,「激動の世紀」へ記者が切り込み方に苦闘している姿も浮かんで来る。それはまた読者一人一人の苦闘ともなろう。
 連載時に,記事量を限定されたためか,読みやすさの一方で,切り捨てられた内容が多数あったと想像されることは惜しい。単行本化に際し,多数の写真を新たに掲載して,面目を一新したが,「言葉で振り返る」意図が逆に背面に押しやられた感もある。巻末に多色刷り年表がある。これも利用法などの説明が欲しかった。
(C) ブッククレビュー社 2000

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印刷メディアとデジタルメディアの橋渡しを目指しデザインされたカタログ作品集

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 「衣・食・住」の商品カタログは見本市や店頭でもらうか,請求して送ってもらうという常識が崩れて来た。インターネット(ウエブ)のホームページから即座に入手出来る時代だ。印刷カタログをそのままデジタル化して掲載している例もあるが,インターネットの特性を活かして再構成し,魅力ある,しかも便利さを増したカタログに仕上げたものも多くなった。
 本書は,「ファッション」(アパレル,アクセサリー,化粧品,総合),「フード」(菓子,食品),「ホーム」(家具・インテリア,生活用品・雑貨,電気製品,自動車・バイク・自転車)の3分野のカタログ約70例を順に配列してある。ウエブのカタログについては,さらにページの展開を社名の下に色分け例示し,その色の線をたどって目的のページをたどれる。
 ホームページでは展開が遅くなるのを避けて,あえて写真データを使わない例を取り上げる一方,javaという方式を採用して動きを強調したり,サウンド効果を狙ったものも散見するが,これらは本書ではその真髄を把握出来ないのは,当然のことながら残念。
 本書は,目次のページが目次として成立しておらず,作品への展開にカラータグを付けるなど見せ方に工夫をしてはいるが,その試みが成果を挙げているとは言い難い。編集者の思いが見る方に十分に伝わらずに,単なる「カタログ集」に終わっているきらいはある。
 集められた作品は,それなりに納得させられる選定であることを伺わせるが,選者とその視点がもっと前面に出て良いのではないか。情報が増える一方の現在,ますます「編集」がそして編者が前面に出る必要があろう。
 各作品に紹介文が添えられているが,これにも筆者名が明記されていないのがもどかしい。横並びに見て,コンセプト理解の傾向なり,水準が分かるような記述があれば,本書の価値は一段と高まったはずだ。
 印刷メディアとデジタルメディアの橋渡しを目指した作品を求められるクリエーター,デザイナーには参考になる実例集。
(C) ブッククレビュー社 2000

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国民に強力なマインドコントロールをかけた国家情報機構の実態を一次資料をもとに描き出す

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 太平洋戦争当時の,新聞などメディア検閲の実態は,当事者の回想記などで部分的に知ることは出来ても,具体的にどのようなことに対して,どのような制限が加えられたかはほとんど分からなかった。「戦時下の新聞に対しては,大本営発表と政府や軍部の提灯記事ばかり,と決めつけるだけ」という状況の中に本書が出現した意義は大きい。
 戦時刊行物に出てくる「内閣情報部」「情報局」に関心を持った著者が機会あるごとに収集した資料をもとに描き出したものは,「提灯記事ばかり」に新聞が追い込まれていった裏の事情である。今から見れば滑稽とすらいえる,その凄惨な実態は,それを当然と受け止めていた「空気」をかすかにでも記憶に止めているものにとっては,二重に悲惨である。
 「権力が何のために,いかにして,国民の不審を招くことなく新聞の自由を奪い取っていったか…一体戦争指導者たちは,どんなことが国民に知られたくなかったのか」「また一方,新聞側がそうした権力と,いかに折り合いをつけていかざるを得なかったか」を,当時の感覚を考慮しつつ歴史的背景の中で捉えなおすべきだ,と著者は考える。
 本書が描き出したものは,政治理念は何であれ,それが統治機構としての権力に利用される時,理念の目指す所は顧みられず,支配を容易にする道具として利用されるばかり,支配される側には首かせとなるだけ,という冷厳な事実である。ポツダム宣言受諾前後の事情を読むと,ついには理念どころか保身と権益争いに没頭し,国民が置き捨てられる事情が浮かび上がり,それが今日にまで投影されていることを再確認させられる。
 戦時下の初等学校教育を取り上げた『ボクラ少国民』の著者だけに,一部の専門的な研究対象に止めたくないという思いが,資料を含め950ページもの本書に込められている。広く読まれることを願ってか,資料などを読みやすいように,と仮名づかいを変えたり,仮名にひらいていることには疑問も残る。
(C) ブッククレビュー社 2000

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雑誌を読みやすくするデザインを世界に捜し求めて,文字組と表組を中心に実例をまとめた

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 見掛けは良いし,きれいだが,いざとなると読みにくい本や雑誌が氾濫している。その多くにデザイナーが制作に関与している。デザイナーにとって苦手なのが「テキスト」と呼ばれる漢字や仮名のいわゆる『活字』の扱いだ。「灰色の四角な部分」として簡単に処理されてしまう例も多い。本や雑誌を扱うエディトリアル・デザインの世界なのに『読みやすさ』がほとんど論じられていない。「テキストをよみやすく組むとつまらないデザインになりがち」と見なされていた。
 本書は「シンプルなレイアウトでも,デザイナーの力量次第で洗練された新しいスタイルを生み出すことができる」と主張,優秀例を集めてカタログ風にまとめた。デザインの自由度の高いポスターや広告ではなく,全体のデザイン・バランスの統一を図らなければならないブローシャー(パンフレット)や雑誌の文字と表紙のレイアウトに焦点を絞っている。
 『目次』『テキストが多い場合の文字組』『ビジュアル中心の文字組』『表紙』の4カテゴリーにまとめてあり,エディトリアル・デザインに携わる人には,手軽な見本集として役立つ。
 ただ掲載例の中には,読みやすさに優れた,というよりも,旧来の見せかた至上主義のデザインも散見される。「読みやすさ」への取り組みが,デザイナーの世界でもまだ始まったばかりだということなのか。選者の目が行き届かなかったのか。
 この疑問は,実例選定の基準が明確でないことにも現れる。選者が表面に出ていない。『はじめに』で出版社や作品提供者に謝辞が述べられているが,そこに名前がない。また選び出した作品についてのコメントもない。一方で日本語のほかに英独語にも訳出されている。インデックスは英語だけ。単なるカタログの位置を脱しきれなかった。とは言えさまざまな実例に日頃触れる機会の少ないデザイナーや,実務面でデザインまで手掛けなければならない制作担当者にとっては格好のアイデア源であろう。
(C) ブッククレビュー社 2000

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