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伊藤文學さんのレビュー一覧

投稿者:伊藤文學

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なんで隠れて暮らしているの!

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 なんにも悪いことをしているわけではないのに、ひどい目にあったり、世の中から差別されたり、偏見の目で見られたりしている人がいます。
 大正時代の話ですが、東北の貧しい農家では、農作物が不作でとれなかったりすると、娘たちが吉原とか、洲崎の遊郭に女郎として売りとばされたのです。それらの娘たちは、からだを売って、働けど、働けど、足を洗えないシステムになっていたのです。
 そんな時代に祖父の伊藤冨士雄は、救世軍(キリスト教の団体)にいて、それらの女たちを救い出す仕事をして、千人もの女たちを救い出しました。遊郭がやとっているやくざたちになぐられ、けられ、重傷を負うこともたびたびだったそうです。
 父の祷一は、ハンセン病の人たちのために力をつくしてきました。草津の楽泉園を毎月訪れ、川柳を指導し、ハンセン病患者の句集『ふるさとを捨てて』も出版しています。
 ハンセン病患者に恋をして結婚した女性の手記『愛情の壁』は、話題になり、その他にもハンセン病患者の歌人、伊藤保の『仰日』、医者が書いた『日の本(もと)の癩者に生(あ)れて』と、ハンセン病患者の短歌を集めた『試走路』『無影灯』を出版するなど、ハンセン病を理解するための数々の出版物を出してきました。
 その息子の著者である伊藤文學は、昭和39年頃、末の妹の紀子(みちこ)の心臓病の手術のために入院した東京女子医大病院での出来事を書いた『ぼくどうして涙が出るの』は、日活で昭和40年度の芸術祭参加作品となり、本はベストセラーになり、心臓病の啓蒙に大いに役だったのです。
 その後、同性愛の人たちに目を向け、なんにも悪いことをしてないのに、自分の性癖を隠して生活している、それはおかしいと、陽の当たるところに出ようと、昭和46年の7月に、日本で最初の同性愛雑誌を世に送り出したのです。
 それから30年、同性愛は当たり前のことで異常でも変態でもないのだから、当たり前のことにしたいと頑張っているのです。
 親子三代、差別と偏見と闘って生きてきたことを、息子や、孫たちに継がせていきたい。「あなたに未知の世界(同性愛)を知ってほしい!」をキャッチフレーズにした本です。ひとりでも多くの人に読んでもらいたいと願っています。美輪明宏さん序文、宇野亜喜良さん装幀で、優雅な本になっています。
                        (月刊『薔薇族』編集長 伊藤文學)

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