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先月(2017年1月)

伊集院敦さんのレビュー一覧

投稿者:伊集院敦

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日本経済新聞2002/03/24朝刊

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 南北首脳会談、過程と背景検証
 二〇〇〇年六月十三日、韓国の金大中大統領と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正日総書記が平壌・順安空港で交わした握手は世界に衝撃を与えた。歴史的な会談はなぜ実現したのか、それはどのように行われ、南北双方と周辺諸国にどんな作用を引き起こしたのか。会談の過程と背景を検証したのが本書である。
 南北朝鮮は韓国の総選挙直前の同年四月十日に会談の開催合意を電撃的に発表。韓国政府は一カ月前の三月十七日に上海で交渉を始めたと説明したが、本書はそれ以前から南北の秘密接触があったと指摘。会談実現に向けた大統領の発言の変化と政府関係者や情報機関などの動きを立体的に描いている。著者は韓国の有力紙の研究所に所属する統一問題の専門家。舞台裏の動きを含めたエピソードの豊かさは地元メディアならではの強みだ。
 朝鮮半島問題は著者も指摘するように南北関係であると同時に国際問題であり、今回の会談を巡っても関係国の思惑が複雑に絡み合った。南北関係に関する韓国の本の中には情緒に流されたり、民族の自律性にこだわり過ぎたものもあるが、米政府関係者などの取材も交え国際情勢とのバランスをとろうとした跡もうかがえる。
 ただ首脳会談からまだ二年もたっていない。南北関係は双方の内政に密接に絡むだけに流される情報には意図的なリークもある。会談実現への秘密合意はあったのか、平壌訪問中の大統領らの言動に隠された部分はなかったのかなど、いまだに謎が多い。片方の主役である金大中大統領は今なお第二次首脳会談の可能性を探っており、北朝鮮は徹底した情報管制を敷く。関係者の証言を得るには限界があり、観測が混じるのもやむを得ないところだ。
 会談後の朝鮮半島情勢は大きく変わった。米国のブッシュ政権は北朝鮮を名指しで「悪の枢軸」と批判し、南北閣僚級会談も中断したままだ。会談の興奮もすっかり冷めた格好だが、隣国での一大政治イベントを改めて振り返ることは朝鮮半島情勢の影響を受ける日本にとっても意味がある。
(C) 日本経済新聞社 1997-2001

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