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先月(2017年8月)

辻和人さんのレビュー一覧

投稿者:辻和人

1 件中 1 件~ 1 件を表示

江戸のほのぼの事件簿

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 市井の人々のささやかな、しかし大切な夢。今も昔も変わらないそんな夢の行く末を、この本は丁寧にそして愛情を込めて描いている。手紙の代書屋という人々の夢が持ち込まれる仕事をする五郎太は、自分自身が成就することの難しい恋に悩んでいるだけあって、一つ一つの夢がもたらす小さな事件をほっておくことができない。他人の心の痛みがわかってしまう心根に生まれついてしまった彼は、幼なじみの文茶屋の伝助らと一緒に、そんな小さな事件の小さな解決に全力を傾けてしまうのだ。この「代書屋」という設定が実にいい。夢が手紙という形で持ち込まれるだけで彼自身は当事者でないのだから、無理してつきあう義理はないのである。それでも五郎太は首を突っ込む。ささいな夢の辿る道でも道は道、山あり谷あり、である。うまくいくのかいかないのか、読み進むうちにはらはら、どきどきしてしまう。
 作者の筆はこの「はらはら・どきどき」の微妙な凹凸の輪郭を、繊細になぞっていく。決して大袈裟でないその語り口が、人と人が助け合うことを知っていた時代の幸せをぽっと照らし出す。荒んだ現代を生きる者にとって、この光の暖かさは何よりの心のご馳走になることだろう。
 さて、それでは五郎太自身の恋の行方はどうか? それは読んでのお楽しみです。

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