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伊丹 敬之 さんのレビュー一覧

投稿者:伊丹 敬之 

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日本経済新聞2000/6/18朝刊

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 読後感として、三つの感想をもった。一つは、カネに詰まった企業の断末魔の厳しさ。本の中心部分は日産が資金繰りにつまり、ルノーからの資本提供に追い込まれていくまでの叙述である。カネ詰まりで必死の日産はルノーにとっては安い買い物だったのか。第二の感想は、当たり前のスタンダードを忘れて日本的なぬるま湯に甘えた企業の悲劇。第三に、経営者の責任の大きさ。こうした事態に立ち至るまでの不作為の責任は大きい。それを、「フランス人にはできて日本人にはできない」とすんなりと言っていいのか。
 違和感もあった。本の帯でも本文でも、「日本株式会社からの決別」がしきりに強調される。しかし、日産改革の本質は「甘さからの決別」なのではないのか。日本型で厳しい経営をしているトヨタやホンダなら、日本型で何が悪い、というだろう。
 本の末尾に、ゴーン氏が発表した日産リバイバルプランのスピーチ原稿が全文載っている。戦略の本質を考えさせられる恰好の資料である。一つには、長い低迷に陥ってきた企業が回復軌道に乗るための戦略として、これで適切か。二つには、日産としての戦略、ルノーとしての戦略という二重性を考えさせられる。
 ゴーン氏の改革行動の多くは納得できる。やらざるを得ないことが大半なのであろう。しかし、ゴーン流改革で起死回生と本当になるかどうか。心配な点が三つある。一つは、三年で姿を整えようとすることの危険である。それが、彼の契約任期なのである。第二は、系列の単純すぎる否定のように、日本の企業システムの「原理の否定」になっている部分がある。ルノーに学ぶより、トヨタに学ぶ方が先だろう。第三に、日産の長期的将来の構想がどうもはっきりしない。短期の出血を止めることが先決という厳しい状況も理解できる。だが、日産の縮小均衡への構図だけにならない手配りが必要だろう。
 日産の財産をさまざまに使いたいルノーと日産としての将来に賭けたい日産の従業員。二つの立場の違いを考えさせられる。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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