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先月(2017年6月)

水野 博之さんのレビュー一覧

投稿者:水野 博之

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本研究開発の国際マネジメント

2001/05/21 15:16

「研究開発力」こそが21世紀の企業の盛衰を決める。グローバルな研究開発推進のための適切な入門書

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 1970年から1980年にかけて,日本の製品が世界を席巻し,多くの製造工場が世界中につくられた。しかしながら,この「ジャパンアズ・NO.1」の時代を振りかえってみると,発想は全てといっていいほど西欧諸国に依存し,日本は,製造に特化して成功したものである。2001年前半現在の不況はまさにそのフレーム・ワークが破れたからに外ならない。こう考えると「研究開発力」こそが21世紀初頭以降の企業の盛衰を決めることになる。研究開発というのば,それほど高度にグローバルなものだ。したがって研究開発の国際化の中で他に先んずる企業が21世紀の企業となるだろう。このような立場から多くの日本企業がこの問題に挑戦しつつあるが,成功しているとは言い難い。一体,何が問題なのか,ということすらはっきりしないのが現状であろう。本書は,このような日本の状況について1つの指針を与えるものだ。
 内容は本論が3章。第1章は研究開発の国際化の現状を紹介。1997年の研究論文の被引用回数のシェアが米国が50.3%,日本が7.8%で,世界4位などという数字を見ると,日本の在り方について大いに反省させられる。第2章は海外研究所の実態が述べられている。あわせて外資系企業の在日研究所の現状についても触れられているので比較対照には好都合である。第3章は研究開発者の国際管理の問題について論じてある。異文化の集合体である研究者達をどう管理,融合活性化して成果をあげさせるか,という点が中心である。3章の外に序章と終章があり,それぞれ「本書の問題意識」「研究開発の国際化に向けた管理システムの構築」として要約されていて,親切な構成である。
 ただ難を言うと,文章は固い。学術論文としてはやむをえないのかもしれないが,もう少し平易に語ってもらうと,読者も広がるのではないか。なお,この本はいわば,入門書であって,この本の中に解答があるわけではない。解答は各々の企業がそれぞれに工夫すべきものだろう。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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技術競争と世界標準

2000/07/10 09:15

企業にとって世界標準とは何か。そのすべてについて語る。特に企業戦略との関係について力説している

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 世界標準(Global Standard)についてはその重要性が指摘されながら適切な解説書が見当たらなかった。この本はただ単なる解説書ではなく,現在の激烈な競争のなかで,世界標準のもつ戦略的意味についても明快な記述が行われている。特に,日本における現状と問題点について具体例をあげて説明が行われており,経営者,技術者ともに啓発されることが多いものと思われる。いまから世界に伍して伸びていくためには必読の書といってもよいであろう。
 全体は7章からなる。
▽第1章・標準化活動への関心の高まり
▽第2章・公的標準化活動の最近の動向
▽第3章・活発化するフォーラム活動
▽第4章・企業の取組み
▽第5章・標準化と知的財産
▽第6章・標準化活動の利益
▽第7章・企業としての選択
 圧巻は第5章,第6章であって,自らの技術が世界標準となることによって生じる優位性および利益について詳しく述べられている。考えてみると,明治以来われわれが進んで来た「キャッチアップ政策」のなかで,最も欠けていたものの1つが世界標準へのアプローチであった。そんなもの,できたら使わせてもらったらよい——というのが多くの企業経営者の本音であろう。しかし,いまここに至っては“出来上ったときはすでに遅い”ということであることをこの本は如実に物語っている。
 このような世界標準の動きは,キャッチアップという大変効率のよい日本的経営に対する1つのアンチテーゼではないかとすら考えられる。この問題が企業戦略の最も大きなテーマとして取上げられるようになったときこそ,日本の企業が本当に次の時代に目覚めたといえるであろう。この意味において「技術競争と世界標準」という題名は最もよくその内容を示しているといってよい。いささか固い印象を受けるけれども…。
 文章は明快で歯切れがよい。特に,ただ単なる法文的説明ではなく,具体的な例が随所にあげられているのは大いに理解を助けるものとなっている。私が多少関与したDVDやデジタル放送をめぐる動きなども大変興味深く読めた。企業ビジネス発展の1つの側面を語るものである。このような具体的な例を見ていくと,いかに企業にとって標準化の動きが世界戦略上大切なものであるか,ということが実感される。この点については特にいまからの,企業のトップがぜひ読んでいただきたいところである。
 最後に1点つけ加えると,筆者もこの本のなかでしばしば触れているが,国と企業との関係である。いままでの日本はこのような仕組みはすべて“お国まかせ”であった。政府もまたこのことをもって自らの仕事であると自負してきた。そうしてもろもろの公的機関と仕組みが出来上っている。このような国と企業との関係もまた改革の時を迎えているようだ。企業はより積極的に,国はより大局的に動いていく新しい仕組みが必要であろうと思われる。あるいは,このことがまず第1の緊急事かもしれない。
(C) ブックレビュー社 2000

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