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桜井秀勲さんのレビュー一覧

投稿者:桜井秀勲

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紙の本伝わる・揺さぶる!文章を書く

2001/12/27 22:16

「やさしく書け」

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 先日、ある雑誌編集部から取材依頼の文章を受けとった。おどろくほどうまい。的確にいうべきことをいっている。思わず引き受けてしまったが、あとで本書の「お願いの文章を書く」項目を読んで、あっと唸った。なんと!構文がそっくりではないか。
 <依頼文の構成>として、挨拶→自己紹介→志→依頼内容→依頼理由→条件(別紙要項に)→返事を伺う方法、締めの言葉等、といった流れが示されているが、ほとんどその通りになっているだけでなく、例文そっくりなのだ。「私事で恐縮ですが、先生の大ファンで、学生時代から先生の作品を何冊も読ませていただいております」といったくだりでは、若いに似ず、しっかりした文章だと、うかつにも感激してしまったが、そういうことだったのか!
 だがこの新米編集者はわずか660円(税別)という本代で、大きなトクを得ている。もちろん私だけでなく、他の執筆家や取材先も、この編集者の依頼文なら、間違いなく承知しているに違いない。
 この本の著者、山田ズーニーは略歴と写真で推測すると、30代の女性らしい。ベネッセで小論文の通信教育誌の編集長を経験したあと、独立したようだが、糸井重里のホームページに連載している「おとなの小論文教室」から、PHPが本書のテーマを思いついたようだ。
 私も女子大で文章の書き方を教えたことがあるが、感性中心で話したため、学生たちの文章力が上がったとは、到底思えなかった。ところが本書を読むと、実に巧みにアドバイスされている。それもあってか、若い読者層によく売れているらしい。たしかに回転ずしではないが、目指すところをベルトコンベアにのせて、順序よく読者に伝えている。
 なるほど、こういう順番で書けば、小論文も、メール文も、お詫びの文章も、切れ味よくでき上がるのかと、専門家の私も感心してしまった。うむ、なんとなく昨日より今日のほうが、揺さぶる文章を書けるようになった気がするぞ。
 私はかつて、松本清張と三島由紀夫という豪華メンバーに、文章の書き方を教わった体験をもつが、「易しく書け」が偶然にも二人の大作家のアドバイスだった。この山田ズーニーの指導を読むと、やはりむずかしい文章をときほぐすことを第一の主眼にしている。
 「文章って苦手」と思っている若い世代も、この本を一読すれば、ぐっと書きやすくなり、もしかすると、上司にほめられる文章が書けるようになるかもしれない。
 それより前に、大学受験での小論文、入社試験での作文に悩んでいる向きに、絶好の一冊としておすすめしたい。豊かな文章が書けるようになると、幸運もついてくることを保証しよう。(評論家、櫻井秀勲)

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