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神野オキナさんのレビュー一覧

投稿者:神野オキナ

秘神界 歴史編

2002/08/29 16:03

「勝てない」からこそ魅力的な物語

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 理解不能なもの、名状できぬ闇、絶対的な恐怖、いかに知恵を絞ろうとも、戦おうとも、結局はうち勝てぬまま貪られる……否、相手には「貪る」という概念すらないかもしれない。
 そもそも「彼ら」は我々を認識しているのだろうか……勧善懲悪で世界を見ていた子供時代、クトゥルー神話は衝撃的でした。
 絶対的な存在と、自分の行為が蟷螂の斧と知りつつ(知らない人もいますが)戦う人々の姿は、まるでギリシャ悲劇のような、怪談話のような「避けられぬ惨劇」へ向けて滑り落ちて、いつしか「闇」の彼方へと飲み込まれ、その彼方にうっすらと見える異形の怪物どもの蠢き。それは人類が「勝てない」からこそ魅力的な物語。
 この神話と巡り会ってから、人の内側と外側にある「闇」というものの持つおぞましさと、その逃れることの出来ない魅力に気づき、中毒してしまった人も多いのではないでしょうか。
 それはすでに多くの方々が喝破なさっておられるとおり、一種のマゾヒズムであり、絶望すら楽しみにすり替えてしまう我々という存在の罪深さの現れなのでしょうか。
 さらに何よりも素敵なことは、始祖たるラヴクラフトにとってみれば、我々日本人は残らずクトゥルーの眷属だということです! 
 ひょっとしたらとあるギリシャ人の海運王や、アメリカ某所の陰惨な漁港の住人たちよろしく、我々の祖先の誰かもまた、海の底で眠り続けるクトゥルーの血をひく何かと契約を交わしていたのかもしれません。
 そんな考えが今回の「歴史編」における私の作品のアイディアの元になっております。

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