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篠田 義彦さんのレビュー一覧

投稿者:篠田 義彦

戦後の流通産業史を,日本的展開,日本的特徴を明らかにする形でとらえた書。研究者向き

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 日本の流通産業は,これから本当の意味で革新を迫られるのではないか。戦後,スーパーやコンビニエンスストアが登場し,商店街や中小小売店は大きな影響を受けてきた。だが,それはまだ,変革の先触れにすぎなかったのではないか。いま,そんな思いにとらわれる。だからこそ,流通産業がどのようにマーケティングを展開してきたのかを,知っておくことは大切である。
 本書は戦後を中心とする流通産業史を百貨店,スーパー,コンビニ,生協,農協,食品卸,衣服製造卸,かばん製造卸の8つの業種,業態について,述べたものである。それぞれ欧米各国との違いに触れ,日本の特徴はなんであったかを探っている。
 例えば,米国生まれの業態であるコンビニも,日本に導入されると,中身はだいぶ違ってきた。店舗立地は住宅地中心,狙う顧客層は米国の中年男性に対し若者,品揃えではファストフードの比率が圧倒的に高い,などである。そうした違いがなぜ生まれたか,それによって発展の仕方がどう異なったかなどを分析している。
 日本の流通構造の特質は零細過多,多段階性(卸売り段階が,何段階にも細分化されていること)にあるといわれてきた。それが構造的な弱さや非効率を生み出しており,その弱点を克服することが流通革命であるとされた。流通構造は大きく変わってきたものの,退陣に追いやられたダイエーファウンダーの中内功氏がいうように「流通革命いまだ成らず」ともいえる。
 流通業は産業と消費者の変化に合わせて,どこまでも変化しつづけることを宿命とする産業である。歴史と呼べる長い目でみると,ぐるぐると同心円を描いているようにも見える。歴史は次の革新に対して,どんなヒントを与えてくれるのか。本書のテーマではないのだが,そこまで踏み込んでもらえれば,広く流通に携わる人に参考になったであろう。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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SMOJ(ソニーマーケティング株式会社)のマーケティングパワーを分析

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 1997年,ソニーは一元的なマーケティング体制を構築するねらいで,マーケティング・販売を統括するSMOJを設立した。本書はソニーからSMOJに引き継がれたマーケティングの思想,方法を解明しようと試みた本である。
 本書には,ハンディカム,テレビ「ベガ」,バイオなどの商品について,どのような考え方と方法でマーケティング活動を行っているのかが述べられているほか,次の時代に向けて,どのようなマーケティング戦略を描いているのかについても,多くのページを割いている。
 次の「e時代」には,ソニーの経営戦略も,SMOJのマーケティング戦略も大きく変わらざるを得ない。ソニーグループはすでに次代を見据えてハンドルを切り始めている。しかし,著者の問題意識にもかかわらず,ページを割いた割には戦略の具体的な姿が今ひとつ,はっきり見えてこないうらみがある。もう少し幅広い取材をして,わかりやすい言葉で書いて欲しかった。
(C) ブッククレビュー社 2000

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紙の本流通革命は終わらない

2001/01/19 18:15

流通業界の風雲児がみずから綴った半世紀。流通革命に賭けた生きざまと次代へのメッセージ

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 ダイエーの創業者であり,日本の流通革命の先頭を駆け続けた著者が,みずからの思いと足跡を綴った,熱い情熱がほとばしるような本である。日本経済新聞に2000年1月,連載した「私の履歴書」にいくらかの資料と,加筆した「とても長いあとがき−−−−若者へのメッセージ−−−−」を併せて構成している。
 著者がダイエーを創業したころ,日本の流通業界は「暗黒大陸」と呼ばれていた。物不足の売り手市場を背景に,メーカーが流通を支配し,複雑な流通段階を持つ流通業界は実態さえ明らかではない,まさに暗黒大陸だった。
 商人は軽んじられ,価格決定権はメーカーが握っていた。著者をはじめとする一群の小売業者が,消費者主権を掲げ,その実現に男のロマンを賭けて,死に物狂いの勢いで突っ走った。それはスーパーの急成長という形で具現化していった。今日の豊かな消費社会は,そのおかげで実現した,あるいは実現が早まったといっていい。
 スーパーの急成長は一方で,一般小売業者の淘汰(とうた)を招き,日本の商店数は減り続けている。商店街も多くが苦闘を強いられている。そのスーパーもいまでは,かつての勢いを失い,専門店や相次いで上陸する外資系流通業者に追い上げられている。著者がダイエーの経営に携わった半世紀は,実に変転極まりない激動期だった。
 書名は,著者の思いを込めたものだろうが,客観的にみても,流通革命は終わってはいない。新しい局面が次々と開け,流通変革の課題は絶えることがない。著者自身,流通革命の推進に強い意欲を持ち続けているし,「長いあとがき」には次の世代への期待が熱く語られている。
 ダイエーは現在,創業以来の危機的局面に立たされている。そのことに関して著者は責任を免れる事はできないが,それは著者が果たしてきた流通業界への大きな貢献,功績に対する評価を消し去ることにはつながるまい。若い世代,特に流通業界で志を立てる人たちには,ぜひ一読を薦めたい。
(C) ブッククレビュー社 2000

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「週刊ダイヤモンド」に掲載されてきた記事を解説しながら,そごう崩壊を跡付け,意味を問う

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 週刊ダイヤモンドは85年,横浜そごうが開店した年に「これがそごうの錬金術経営だ」と題する記事を掲載,そごうの経営をめぐる3つの疑問を指摘した。業績が悪化するなかで,どうやって莫大な多店舗化資金を確保できるのか。百貨店自体が消費構造の変化に適応できているのかが問われているときに,なぜそごうは伝統的な店舗を多店舗化し続けるのか。15店舗のうち,そごう本体は3店舗を抱えるに過ぎず,ほかはすべて,別会社で運営する経営の仕組みは,いったいどうなっているのか,である。
 常識では理解できないそごうの経営を,流通業界では「錬金術経営」と呼んだ。その内実に迫る第1弾の記事だった。以後,同誌は折に触れ,13本のそごうに関する記事を掲載した。経営の危うさを指摘し,破綻への道筋をたどり,再建への動きを追っている。本書はそれらの記事を時系列で並べ,現時点で取材し直して解説をつけたものだが,「第1弾の記事に,そごう問題のすべてがほぼ網羅されている」という。
 そごうに君臨した水島廣雄元会長は,百貨店の経営者でありながら,売り場や商品には関心を持たず,ひたすらハコ(建物)を作りつづけた人である。評者はそこに,百貨店経営者としての資質上,大きな問題があると思うが,本書ではあまり触れていない。本書が力を入れているのは,不思議な錬金術経営を結果的に許してしまったメインバンク日本興業銀行との,読んでいてやりきれない思いすらする関係の解明である。
 そごうの経営内部は,書名にもある通り「壊れていた」。それを知りながら,改めることができなかったメインバンクの過ち,自己判断を放棄した役員陣,経営と癒着した労働組合,社員たち。責任はどこにあるのか。この書は,再建の行方を展望しながら,その点を厳しく問うている。
 企業経営とはいかに難しく,曲がりやすいものであるか,それをチェックするのが,ときとしていかに困難であるかを思い知らされた「そごう問題」であり,それを跡付けたのが本書である。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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かつてはヤオハンの総帥,ゼロに転落したあと再起を目指す和田一夫氏がどん底で学んだ人生と経営の哲学

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 1997年,ヤオハンジャパンは会社更生法を申請した。経営責任をとり無一物になった著者は,カンパニードクター(経営コンサルタント)として再出発。挫折−再起の過程をたどったからこそ見えてきた人生と経営の姿を,この本は語っている。従って,これはヤオハンの倒産を分析したものではない。
 ヤオハンといえば,国内の店舗展開よりも海外での展開が先行した日本で唯一の小売企業。ユニークな戦略だし,特に東南アジアでは現地の流通システムを改革する力も持ち得た。つまずいたのは残念だったが,その辺の詳しい記述はない。聞きたいところだが,今は黙して語らずというところか。
 内容は,著者の信仰を基盤とした人生観,経営観が中心。それを受け入れるかどうかは,読者個々の問題。ただ,あれだけの挫折を乗り越えて再起し,新事業を推進していく精神力には驚きもし,頭も下がる。これはやはり,信仰の力なのかもしれない。あるいは「夢」を持ち続ける経営者の執念か。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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世界的規模で激しい攻防を繰り広げる企業の姿,その企業が経営上で抱え解決を迫られている諸問題を解説

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 日本の産業界,企業は世界的規模の大競争時代に突入,M&A,国際会計基準,IT革命,ビジネスモデル特許など企業の死命を制しかねない多くの問題を抱えている。本書は,それらに対する企業の動向を国際的な視野でまとめ,ポイントを整理したもの。
 経営戦略上の問題点は漏れなく取り上げ,企業動向も詳しく書いてあるので,1990年代後半以降の経営の動きの全体像がつかめて有用で便利だ。例えば,国際標準の獲得競争に関して1章を割き,次世代デジタル録画機,メモリーカード,情報家電,燃料電池車,ITS(高度道路交通システム),次世代携帯電話の各々について国際的な企業間の激しい攻防が書き込まれている。中堅・中小企業で,特定分野の世界ナンバーワンシェアを誇る企業群の戦略を紹介,強みを個々に点検している部分もある。
 「勝ち組企業の経営戦略」という書名から,勝ち組みの戦略のもっと詳しい分析や経営戦略に関する著者独自の主張があってもよかった。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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21世紀を生き抜く,したたかな大人の勉強法を説き明かす

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 21世紀は少数の「勝ち組」と,多数の「負け組」が生まれる時代であるとする著者が,その時代を生き抜く勉強法を説く。著者は「勉強とは,ソフトなマインドコントロールを受けること」といい,知識情報のなかに巧みに織り込まれた情報操作にだまされない,したたかなかしこさを身に付ける勉強法を伝授するとしている。
 内容は,良質な情報を集める方法,そのための本や雑誌の上手な活用法,柔軟な思考法,発想法の身につけ方,決断力をつける方法,論理的な思考力と表現力を身につける方法などで,至極まっとうなことが述べられており,よく納得できるし,有用な注意点なども指摘している。
 具体的な方法論を欠いている点が物足りないところだが,日本人が世界のなかで「お人よし」といわれるのは,社会を権力闘争の場ととらえられないからだなど,欧米人との思考方法の違いの指摘には,うなずかされることが多い。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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勝ち組企業の経営戦略

2000/12/01 21:15

産業の大転換期に企業が直面する経営上の諸問題を解説。情報家電,燃料電池車,ITS,次世代携帯電話など

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 日本の産業界,企業は世界的規模で展開される激しい競争の時代を迎え,解決しなければならないさまざまな問題を抱えている。M&A,国際会計基準,IT革命,ビジネスモデル特許など企業の死命を制しかねない新しい問題も出てきた。それらに対する企業の動向を,国際的な視野でまとめ,ポイントを整理した本である。
 経営戦略上の問題点は漏れなく取り上げてあり,企業動向についてもくわしく書いてあるので,最近の経営の動きを知るうえでは,読んでおくと全体像がつかめて有用であり便利だ。たとえば,国際標準の獲得競争に関して1章を割き,次世代ディジタル録画機,メモリー・カード,情報家電,燃料電池車,ITS(高度道路交通システム),次世代携帯電話のそれぞれについて,国際的な企業間の激しい攻防が書き込んである。
 また,中堅・中小企業であっても,特定の分野では世界でナンバーワンのシェアを誇る企業群の戦略を紹介,何が強みになっているのか,個々に点検している部分もある。しかし,著者の意図は経営戦略上の諸問題を鳥観図として描くことにあったようで,全体として問題の指摘,企業動向のまとめにとどまっている。
 その点,『勝ち組企業の経営戦略』という書名から,勝ち組みの戦略のもっとくわしい分析,あるいは経営戦略に関する著者独自の主張を期待した評者は,ちょっと物足りなさも感じた。
(C) ブッククレビュー社 2000

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優良企業18社の経営分析をもとに,21世紀に向けての経営革新のあり方を探った。日本的経営は有効か

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 日本能率協会が21世紀を迎えるにあたって,あるべき経営革新を提言した書。優良企業18社の経営を分析し,検討を加えたうえで,世界で優位にたつための5つの提言をまとめている。提言の内容に際立った目新しさはないが,これからの経営を考えるうえで,示唆に富む内容だ。
 提言は,グローバル化の中で収益力でトップに立つ(もっと儲けなければ生きていけない),日本的経営の強みに「みがき」をかける(日本の良さをもっともっと伸ばそう),真の意味の「人を大切にする経営」をめざして(経営は人だ。人の可能性は無限),ITに密着した事業の仕組みづくり(知力で勝負が決まる),強い集団をつくり上げる風土づくり(全社・全員一丸で挑戦を)の5つ。
 対象企業はアサヒビール,キヤノン,シャープ,ソニー,トヨタ自動車,富士通,ヤマト運輸など。これらの企業では,すべての経営階層で少数精鋭化が急進展しており,同時にフラットな組織をめざす点でも共通している。終身雇用,年功序列を柱とする日本的経営は大きく揺れている。
 危機感をばねに,絶え間なく経営革新に努め,常に「集中と選択」の意思決定を行っている。独創(オリジナリティー)を理念に,オンリーワン,ナンバーワン戦略を展開している。現場主義を徹底的に実践しているなども,多く見られる共通点だ。
 企業の永遠のテーマである人間尊重・人材活用については,新しい動きが出てきた。一つはプロフェッショナル人材づくりへの制度・組織改革,もう一つは次世代経営幹部の早期選抜・徹底育成の活発化である。
 こうした優良企業の分析を通して,5つの提言を導き出しているのだが,確実なことは,従来の日本的経営に寄りかかっていたのでは,生き抜くことは難しいということだ。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ドラッカーを経営学者としてより思想家ととらえ,その発言から生き方へのアドバイスを引き出す

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 ピーター・F・ドラッカーは経営学者を超えた思想家であるとする著者が,これまでのドラッカーの著作から,これぞ核心部分と思うところを抜き出し,著者なりの解説を加えている。そこには現代が的確に言い表され,われわれ一人ひとりの生き方への適切なアドバイスになっている,と著者は言う。
 本書は第一部「変革される組織」,第二部「人,いかに生きるべきか」,第三部「構築される現実」の3部で構成されている。第一部は組織の本質とあるべき姿がテーマであり,第二部では仕事とは何か,プロとは何か,どう生きるべきかを問う。第三部で変化する現実をどうとらえるのが正しいのかを追求している。
 著者の言う思想家としてのドラッカーの考え方は,第二部,第三部によく表れており,著者の筆も心なしか力が入っている。自らを「社会生態学者」と称しているというドラッカーの鋭い観察眼を基に,著者はこれからの社会変化とそれに対応した生き方を描いてみせる。示唆に富む指摘と,説得力のある解説に満ちている。
 たとえば,第二部にはこういう話が載っている。ドラッカーが「悪い事は何もしないで一生を過ごす事よりも,何をしたかが問題だ」と語っているのを受けて,著者はこう解説する。「人間の歴史の中で,今ほど(自分)について深く考えなければならない時代はなかった。もはや組織には頼れない。自分を見極め,自分の強みを生かして,何事かを成し遂げる事が重要だ。組織に関係なく,自信を持ってやれる仕事を見出さなければならない」。著者は日本人の中に残る甘い考えを打ちくだこうとしているのである。
(C) ブッククレビュー社 2000

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