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レビューアーランキング
先月(2017年6月)

村野慎一さんのレビュー一覧

投稿者:村野慎一

5 件中 1 件~ 5 件を表示

危機管理というテーマにもかかわらず、読み終えると、とても爽快だ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「佐々」と書いて「さっさ」と読む。著者の佐々淳行氏の名前にピンと来なくても、表紙の顔写真にはきっと見覚えがあるはずだ。

 それもそのはず、著者は「東大安田講堂事件」「あさま山荘事件」をはじめとした日本の危機の現場に関わってきた人である。「さまざまな危機での体験と、そこから得た生き抜くための知恵を語り継ぎたい」と語る著者ならではの体験談とその知見をたっぷり味わえるのが本書だ。

 まずその体験談だが、たっぷりと言うにふさわしく危機の現場が次々と登場する。大島の三原山噴火での救出談、ロス地震の100倍の死者を出してしまった阪神大震災、森総理ゴルフ問題で揺れたえひめ丸、いたずらに被害を拡大させてしまった雪印乳業事件等々、へぇ背後にそんなことがあったのかぁ、と思わず興奮させられてしまうこと必至である。

 次に危機体験から得た知恵であるが、(1) 何が起きるかわからない未来の危機に対する予防処置の方法、(2) いざ発生してしまった際の問題処理の方法、(3) 問題処理時の心構えの3点に集約されるだろう。ここで反面教師として大活躍してくれるのが官僚主義であり、硬直した経営陣の対応のまずさ、逃げの姿勢であるのだが、著者でなくても本書を読み進めていくと一緒に怒鳴りつけたくなるほどだ。

 なにしろちょっとした対応の違いだけで失われる生命の数が違ってくるのである。なぜ同じような条件にもかかわらず、ロスと神戸で100倍も死者の数が違ったのか? なぜ水蒸気爆発の危険を目前にして国土庁は災害対策本部の名称で長々と会議を続けていられたのか?

 こうしたテーマにもかかわらず、本書は読み終えると、とても爽快だ。それは前向き気分と言い換えてもいいのだが、「わたしがやらずして誰がやる」「一人称、現在、単数で話せ!」と言って実践してきた著者の元気に触れることが出来るだけでなく、それが自分のビジネスに直結しているからだろう。明日からでもすぐに試してみることができる。

 あまりに平和ボケになっている現代人には必読の一冊だ。 (bk1ブックナビゲーター:村野慎一/自動車部品製造会社経営 2001.10.11)

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企業価値の断絶

2001/10/16 22:16

日本企業も株主価値経営を検証する価値は大いにある、これからの経営を考える人にとっては必読の一冊だ

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 「ゴリラ」という耳慣れない言葉でデファクトスタンダードをものにしている企業の強みを明らかにし、インターネット時代における株主価値経営について論じたのが本書である。

 コア(競合相手を差別化する力)に特化し、コンテクスト(コア以外の企業活動)を大胆に整理してアウトソーシングすることが、継続的競争優位を確立させ、株主価値経営を実現させると著者は言う。そのためには、「競争優位性の階層モデル」(第3章)と「技術浸透のライフサイクル」(第4章)を用いて、戦略を立てることになる。

 本書を簡単に要約すれば、上記のようになるのであるが、その戦略に至る以前に「企業の時価総額は、現在から将来にかけて生み出す収益のもつ現在価値である」という大前提があり、そこで今の日本の経営者はまず衝撃を受けるに違いない。

 なぜなら長年にわたってP/Lをベースにしてきた頭にはどうしても理解しがたいことだからだ。

 著者は、この収益軸と時間軸によって表現される企業の時価総額を、GAP(競争優位性の高さ)とCAP(競争優位性維持期間)という言葉でとてもやさしく説明してくれるのだが、この説明のように株主価値経営を実践する日本の経営者は非常に少ないはずだ。

 もしこの前提を理解しているとすれば、「利益を伸ばせ、在庫は減らせ!」などというトンチンカンな指示は決して出したりしないだろうが、そんな光景があちこちで展開されているのが現実だ。あなたの回りでもきっとそんなことが起きているに違いない。

 もちろん本書が前提としている市場の健全性(効率的市場仮説)が日本に当てはまらないのではないか、という問題はあるが、その点を割り引いても本書を読みながら、日本企業の経営について、自分なりに検証する価値は大いにある。これからの経営を考える人にとっては必読の一冊だ。 (bk1ブックナビゲーター:村野慎一/自動車部品製造会社経営 2001.10.17)

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日本の製造業の深い知恵に触れることが出来る

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 「すべてのイノベーションは、人の頭の中からはじまる」と著者は言う。

 本書は、確かに意識改革とIE(Industrial Engineering)、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)、3定(定位・定品・定量)について書かれたものであるが、単なる生産管理テクニックの解説書ではない。

 もちろん全体の構成としては、1.改革の前提:意識改革、2.改革の基礎:5S・3定、3.流れ生産と1個流し、4.平準化と標準作業、という流れで、新IE導入の指南をしているのであるが、随所に著者のものの見方、考え方が溢れていて、読み終えると製造の本質に触れたという充実感が残る。

 特にムダや整理・整頓についての考察は、本書を生産管理の範疇に納めてしまうのが惜しいほどである。流行のTQMにしてもISOにしても、すべてはムダを排除し、整理・整頓を進めることがベースにあってこそである。

 その整理とは「必要なものと不要なものを分けて、不要なものを捨てること」、整頓とは「必要なものを使いやすいように置き、誰にでも分かるように明示すること」という実に単純で明快な定義があり、この定義があってはじめて、製造現場の向かうべき方向が明確になり、モチベーションが上がる、と本書は言う。

 こうした単純で明快なモノサシを作り出した日本の製造業の深い知恵に触れることが出来るのが本書である。
 

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持続可能な社会の意味を捉える好機となる一冊

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 「流出対策・発生対策」「整理整頓」といった言葉が製造業の現場で、どのように使われているかを明確に答えられる人は、メーカーのスタッフ以外では非常に少ないのではないだろうか。

 しかし問題が次工程や顧客へ流出しないようにする「流出対策」、問題の発生原因を探りその原因そのものを取り除く「発生対策」、必要な物と不要なものを切り分けて不要なものは捨てる「整理」、必要な物がすぐに取り出せてまたすぐに元のところに戻せる仕組みである「整頓」といった地道な活動こそが日本の製造業の強みの一端であることは間違いない。

 本書では、ゼロエミッション、ストック重視型経済、資源循環型社会といった21世紀に製造業が生き残る上で必要なキーワードを概観した上で、ゼロエミッションの第一歩である「ゴミゼロ工場」への試みが報告されているのであるが、ゴミゼロを実現出来る足腰の強さこそが21世紀の製造業の最低条件とも見て取れる。

 著者が指摘する「無限で劣化しない地球から有限で劣化する地球」という意識の変革を伴う環境革命はまだ始まったばかりであるが、これは製造業にとどまることなく人間社会、地球全体にとって大きな変革をもたらすものであることから、本書は自分にとって持続可能な社会の意味を捉える好機となるであろうし、現場・現物・現実こそが問題解決の第一歩であることを思い出させてくれる。

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単なる職人芸の紹介記事で終わらず持続可能社会への大きな視点を持つことに魅力

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 ITによってモノ作りの現場は大きく変貌してしまった。CAD/CAMやNC制御の機械によって、昔ながらのモノ作りは陰をひそめ、大手製造業のラインではプログラミングとマシンオペレーションにその姿を変えてしまったかのようだ。

 しかしデジタルを追い詰めていけばいくほど、アナログな部分が溢れ出してきて、人間の五官をフルに生かしたモノ作りが必要にならざるを得ない現実がある。本書では匠の技とでも言うべき事例が36社に亘って繰り広げられていて壮観。ここを読むだけでも日本の製造業の未来をを占う材料にいくらでも出会うことが出来る。

 しかもそれは単なる職人芸の紹介記事ではなく、何度も繰り返されていく「不易」という著者の言葉に象徴されるように「昔から変わらぬ技術を未来に伝承させ、持続可能な社会に踏み出していく」という大きな視点へと次第に向かっていく。

 現在下請け製造業は猛烈なコストダウンとグローバル競争、顧客大企業の内製化、下請け自身の整理淘汰の流れによって、非常に厳しいところに立たされているが、その一方で大企業を凌ぐ強みを発揮しているところも数多く出てきている。

 そうした勝ち組の基本戦略はナンバーワン戦略・オンリーワン戦略であるわけだが、著者の愛情とでも言うべき中小企業の強み弱みへの考察を読んでいくと、自己責任で生き残らなければならない21世紀の我々の生き様を示唆しているかのようでもあり非常に興味深い。

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