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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

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    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

田村 勝省さんのレビュー一覧

投稿者:田村 勝省

4 件中 1 件~ 4 件を表示

ヘッジファンドに関するIMF報告書の全訳本。金融危機の主犯ではなく共犯者と結論

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

" ヘッジファンドの全容に関する最新のバイブルとして知られる国際通貨基金(IMF)の調査報告書“Hedge Funds and Financial Market Dynamics""(Occasional Paper No. 116, May 1998)の全訳本。これまで謎に包まれていたヘッジファンドについての冷静で権威ある分析が,日本語でも初めて広く世に示されたことになる。この種の翻訳本としてはかなり読みやすくはなっているが,内容そのものは決してやさしくはなくプロ向きである。
 アジア通貨危機の際,ヘッジファンド犯人説が横行したのを覚えているだろうか? その余震がまだ続く97年の晩秋,IMFは本当にヘッジファンドが主犯だったのかどうかを,ニューヨーク,ロンドンおよびアジア各国で実務家にインタビューまでした上で,この報告書を取りまとめた。そして,その結論は限りなく「否」に近い。
 もう少し詳しく内容をみると,ヘッジファンドの定義・分類から始まって,その沿革,投資戦術,金融市場混乱との因果関係,監督・規制問題などが議論されている。冒頭第1~2章の総論部分で結論が出ているので,多忙な読者はそこまで読めば十分。詳細な各論部分である第3~6章は斜め読み程度でかまわない(第7章は便利な用語集)。
 本書によれば,ヘッジファンドは誰もがやっているデリバティブやレバレッジの活用ではなく,ファンドマネジャーの特徴(自己資金の投入や成功報酬制度の採用など)でうまく定義できる。金融危機との関係では,(1)ヘッジファンドは出足が一歩早かったり遅かったりする「群集」の一員でしかない,(2)高々1000億ドル程度の資金量では20兆ドル超を擁する他の機関投資家が先導ないし追随しない限り大混乱は発生しにくい,(3)ヘッジファンドは主犯ではなく共犯でしかない,というのが結論のようだ。だから,IMFは監督・規制の強化については何ら具体案を提示していないのである。"
(C) ブックレビュー社 2000

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紙の本金融工学、こんなに面白い

2000/12/28 12:16

素人にもわかるように,数式を使わずにやさしく解説した金融工学に関する最適の入門書

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 金融工学は不得手で,しかも令名高き著書の書物を読むのは初めて,ということで多少緊張して通読したところ,何と「感服の至り」である。金融工学や著者の別の本がもっと読みたくなった。金融工学に関しては新書版の類書を何冊か読んだが,平易さと文章力では本書は群を抜いている(面白さとは知的なもので,笑えるような箇所はない)。理工系頭脳の論理的な働きがそのまま文章になったような軽快な筆致で,2〜3時間で読破できよう。
 とはいっても,狐につままれた感じの評者では,内容に深く立ち入ったコメントはむずかしく,章立てをごく簡単に紹介することに主眼を置かせてもらう。最初の第1章で目的,最後の第7章で将来展望,と金融工学の学問的側面が集約されているのが好ましい(類書では冷遇されてきたという愚痴の繰り返しで辟易した)。それ以外が本質論だが,第1章ではリスクの正しい認識と管理を目的とする学問である金融工学を学んでも,金持ちになれないことが強調されている。著名な経済学者でも損をしたという話の方が多いのだ。
 第2章はリスクに関して,「君子危うきに近寄らず」では「虎穴に入らずんば虎子を得ず」となる。そこでリスクを定量的に把握しつつ,期待効用が最大になるよう対処することが肝要となる。第3章では「卵を1つの籠に入れるな」という分散投資の原理が説明されている。第4章は個別銘柄と市場全体との関係を示すベータ値に基づく株式投資理論が解説される。分散投資のために銘柄を選択する際,重要な役割を果たすことになる理論だ。
 第5章の先物取引と第6章のオプション取引がまさに最先端の「デリバティブ取引」に関する章だ。元銀行員として多少の知識はあったが,ここでは数式なしで頭に染み渡るような解説がなされている。オプション価格の決定理論が高等数学を使わずとも導出可能だとわかった時には,大きな安堵感が胸一杯に広がった。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ユーロ導入・使用に関する一般読者向けの注意事項と雑学的よもやま話

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 「通貨統合」はおろかデノミネーションを含め「通貨交換」についての経験と想像力に欠ける日本の一般読者向けの本である(副題にある「ビジネスマンのため」という触れ込みは,少し誇大広告気味であろう)。すでに動き出している欧州の単一共通通貨ユーロ導入計画について,1999年からの帳簿上だけの利用とはどういうことなのか,2002年から現金が流通し始めると何がどう変わるのか,など素朴な疑問にやさしく答えてくれている。
 冒頭の10項目にわたる「EUに関する基礎知識」は若干言葉足らずだが,図表中心に簡潔で,ユーロ本論に入るに際し頭のウォーミングアップにちょうどいい。第1部と第2部が「実務編」で,前者はキャッシュレスの現段階,後者は紙幣と硬貨が出回り始めて各国通貨が廃貨される段階,についての注意事項である。そこで指摘されている留意点と著者の主張——誤った「素人考え」——をいくつか取り上げてみよう。
 留意点の第1は,ユーロと各国通貨および各国通貨どうしの換算には6桁の為替相場を使用すべきことだ。勝手に桁数を省略できない。第2に,自国通貨とユーロとの現金両替は2002年2月末とわずか2カ月間で締め切られ,その後は国ごとに期間は違うが中央銀行でしか交換できない。「素人考え」の第1は,現在は現金がなく帳簿上の利用も義務ではないためユーロの需要が少なく,それがユーロ安の原因だとする説だが,これは勘違いである。帳簿上の預金通貨もマルクなど各国通貨建ての取引もユーロの需給になるからだ。第2に,政治統合すれば「税の調和」なども含めて完全な経済統合ができるという主張だ。もっともな話ではあるが,政治統合に関する意思の有無や方法がそもそも不明なのである。
 第3部「疑問編」と第4部「ユーロよもやま話」では主に欧州統合の将来を論じているが,生活実感に基づいて掘り下げた議論が欲しかった。
(C) ブッククレビュー社 2000

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ユーロ誕生への道

2000/10/05 00:15

ユーロ誕生までの3000年間にわたり分裂と統合を繰り返した欧州の歴史

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 ジャーナリストが書いた類書に多い手軽な「ユーロ誕生にまつわる本」ではなく,分裂と統合に焦点を当てた骨太な「欧州史」である。学生時代の西洋哲学専攻,西洋の歴史や文学への関心が成せる業のようで,随所に名句が引用されている。ただし,特派員経験に基づく旅行記や生活実感がうまく織り交ぜられており,観念的になりすぎるのを防いでいる。多忙なビジネスマンよりも,これから幅広く勉強しようという学生向けだろう。
 古代ギリシャ以降,ユーロ誕生に至る3000年におよぶ欧州の歴史は,帝国の分裂と統合の繰り返しである。筆者は本書のほぼ4分の3を占めるこの歴史部分を実に小気味よい筆致で語りながら,評者など足元にもおよばない博覧強記ぶりを見せ付けている。しかし,その結論は「ヨーロッパ史は正→反→合という弁証法的な発展史である」という単純明快な一点にある。これが最終章に向かって,形を変えつつリフレーンされている。
 このような対立と融和の繰り返しに満ちた欧州史からの教訓として,最終章でいくつかの論点が指摘されている。第1に,欧州(西欧だけでなく東欧をも含む)の統合は歴史的必然である。第2に,ユーロは単なる経済や金融を超える欧州文明そのものの統合ないし融合の過去・現在・未来を体現している。第3に,ユーロ誕生は日米露など域外諸国への対抗・競争という観点からみると,世界経済グローバル化の申し子でもある。第4に,グローバル化は歴史の流れである。
 ここまでは学ぶことが多く,特に異論もないが,「世界全体も地球共同体の形成に向かっている」という最後の主張にはかなりの飛躍を感じる。そうあってしかるべきかもしれないが,現実にはそのような動きはほとんどない。欧州だからこそ,何とか結束して単一共通通貨が創設できたというべきではないか。
(C) ブックレビュー社 2000

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