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井本省吾さんのレビュー一覧

投稿者:井本省吾

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日本経済新聞2000/10/8朝刊

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 アダム・スミス以来今日まで主流派経済学は個人消費の重要性を強調しつつも、消費を明示的な分析の対象としてこなかった。対象は地代や賃金、労働、生産コスト、利潤などもっぱら生産・供給側だった。
 今や日本経済の六割を消費が占めるのに、これでは経済はわからないという不満、批判から本書は生まれた。著者は消費活動を軸にした経済を「消費資本主義」と呼び、欧米社会や戦後日本の消費の歴史に分け入り多彩な分析を試みる。
 主流派経済学は消費者は合理的に選択する個人であり、他人に影響されることなく効用を最大化するとされる。市場が健全なら不均衡は一時的であり長期的不均衡の発生は非効率な規制があるためだとして彼らは規制緩和を唱える。
 だが消費者は多くの商品について精通していない。大抵は習慣に従い、また信頼できる店員の意見やブランドを頼りに選び流行にも左右される。さらに雇用不安が貯蓄性向を高めるから、不均衡の長期化もありうる。と同時に性急な規制緩和が雇用不安を増大させ、逆に不況を深刻化させると著者は指摘する。
 と言って単純な終身雇用礼賛論や規制緩和反対論を唱えているわけではない。むしろ終身雇用制を含む「会社中心主義」や経済中心の社会運営が家庭や地域コミュニティーを顧みず、地域文化や歴史的な連続性とのかかわりを断った不安定な消費社会を広げてきたという。
 今やコンビニエンスストアで日常的に欲しい商品がいつでも買える便利な社会を築いた戦後日本の消費資本主義は、その到達点でけん怠に包まれている。けん怠を脱するにはブランド品を買いあさるのではなく、それを使う技術を磨くようなモラルが求められるというのが著者の主張だ。
 規制緩和の効用を過小評価している点が気にかかるが、消費(者)の側から経済に踏み込み、リースマンやボードリヤールの論考を援用して人間心理や文化とのかかわりにメスを入れる作業は新鮮で、既存の経済学にない視点が得られよう。
(C) 日本経済新聞社 1997-2000

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