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レビューアーランキング
先月(2017年6月)

川村卓さんのレビュー一覧

投稿者:川村卓

4 件中 1 件~ 4 件を表示

畑山は、モノの貧しさによらずにハングリーであり続けられる自分を「現役引退」期間中に発見したのである

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青森でケンカ三昧の少年期を過ごした畑山は、テレビで辰吉丈一郎の試合を見てボクシングを志す。上京してプロデビュー、世界タイトル奪取まで一気に駆け上がっていく経緯は痛快ではあるが、夢が叶ったことでモチベーションが落ち、2度目の防衛戦で初黒星を喫して王座転落、いったん現役引退、芸能界入りという回り道がなければ、そもそも本書は出なかったはずである。

1階級上げて現役復帰、再び世界王座となり、話題を呼んだ昨年10月の対坂本博之戦で初防衛に成功した畑山はまだ25歳。『拳運』を味方につけ、ボクサー生活の絶頂にある王者の自伝には、かつてボクシングにまとわりついていた“どん底から這い上がる”ハングリースポーツのにおいは無縁だ。将来を考えて通信制で高校を卒業、今春から大学の経営学部に通う畑山は妻子持ちの堅実派でもある。

だから物足りないかというと、そうではないところが本書のミソだ。豊かさを物質に求める時代は終わった。それはハングリーさにとっても同じこと。おそらく畑山は、モノの貧しさによらずにハングリーであり続けられる自分を「現役引退」期間中に発見したのである。軽快なフットワークを思わせる語り口、アイドル本的な装いを凝らした本書だが、伝わってくるのは、そうしたメッセージである。

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本書がたんなる“闘病秘話”にとどまらないのは、著者のなかにも前向きな精神がみなぎっているからだ。

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多くのプロレスファンから“ナチュラルな強さ”では一番と愛されながら、そのアッケラカンとしたファイトぶりには好き嫌いや賛否が分かれることもあったジャンボ鶴田。

しかし、リング外の鶴田友美は、夫人(著者)への6年越しのプロポーズ攻勢といい、とことん生き抜こうとした闘病生活といい、粘り強い姿勢を貫き通した。マニラの病院での死をめぐる“臓器売買疑惑”報道やマスコミの取材のあり方に対する憤りを超え、夫人は故人の遺志を継ぎ、臓器移植を望む人々を支援する「ジャンボ鶴田基金」を立ち上げた。

本書がたんなる“闘病秘話”にとどまらないのは、著者のなかにもこうした前向きな精神がみなぎっているからだ。一方、アメリカ留学に際してあるレスラーが「全日本の金でアメリカに行くのか?」と言い放ったとか、馬場の密葬の場の「全日本生え抜きのレスラーが隅のほうに追いやられ、新日本プロレス出身の人が中央で堂々としている」などの描写、鶴田の闘病を扱った日テレ系『知ってるつもり』のゲストは三沢だったのに、本書に寄稿しているレスラーは渕一人であることなど、プロレスファンには気になる箇所もあって、その点でも“闘病秘話”以上の内容をもつ。

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野獣降臨

2001/02/09 16:57

そこかしこに「猪木イズム」の魔力が顔を出す本だ。

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猪木が引退セレモニーで高らかに朗誦した「迷わず行けよ、行けばわかるさ」そのままにブレイクした藤田和之のミレニアム語録。

本人いわく「毎日、焼肉を食ってたら、たまには寿司を食いたくなったから寿司を食いに行っただけ」なのだが、「常にいろんな競技を全部取り込めるだけの許容範囲」を広くもち、アルティメットなどの選手と闘っても「勝ち負けだけじゃなくて、相手の良さを引き出せるという技術」をもつべきとのプロレス観や自身のスタンスは明快。これからのプロレス界は、入門者を1から教えるより、体や技術ができたアマチュア選手をスカウトして陣容を厚くしたほうがよいとの持論も説得力に富む。桜庭和志とは異なるタイプながら、クレバーさでは引けをとらず、その桜庭を「雲」にたとえるあたり(普段はフワフワとしているけれど、時には大雨を降らせたり、雷を落とすから)もなかなかだ。

船木誠勝との「特別対談」では、新日本プロレス内部の新旧の風景の違いのほか、船木が新日を辞めて第二次UWFに入る際(1989年)、引き止め役だったはずの猪木(当時社長)から「迷わず行けよ」の詩を教えられ、「行きます」と即答したとのエピソードが披露される。

そこかしこに「猪木イズム」の魔力が顔を出す本だ。

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紙の本プロレス2001年を読む

2000/07/25 20:38

プロレス2001を読む

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専門誌の記者ですら「明確な団体数、組織数を出せない」(小佐野景浩)マット界。総合格闘技系から新ヒーローが生まれる一方、映像メディアの多様化でソフトとしてのプロレスも一筋縄では語れなくなった。

 本書にしても発行直後に全日本プロレスが分裂するなど、予想部分については早くも修正を迫られているが、歴史と現在がクロスする地点で情報を整理しつつ、書き手10人が繰り広げたそれぞれの思考と感情のプロセスじたいは現象に左右されない。

 女子プロレス界の“少子高齢化”の危機(宮本久夫)、対テレビ関係の変質(竹内宏介)、WWFによる産業化(山口雄介)など、通常の週刊誌面には載りにくい中身も揃い、リングに向けた遠近複眼のスタンスを備えてもいる。

今プロレスファンであるとはいったい何なのか? この挑発(ターザン山本)には、読者個々が自らの答えを見つけたい。そのためのヒントにも事欠かない一冊である。
(川村卓・ライター)

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