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著者一同さんのレビュー一覧

投稿者:著者一同

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人類生態学

2002/03/28 21:16

はじめに(本書より転載)

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

はじめに

 本書と同名の『人類生態学』(鈴木継美・大塚柳太郎・柏崎浩著)が,東京大学出版会から刊行されたのは1990年のことである.それから10年以上が過ぎるあいだ,人類生態学を志す仲間は世界各地でフィールドワークを展開し,あるいはフィールドワークと連動した実験やコンピュータ・シミュレーションなどでも多くの成果をあげてきた.一方,国外でも人類生態学は,さまざまな隣接分野と,ときには共同しときには競合しながら,その存在をアピールしてきた.やや我田引水になるが,環境問題や人口問題に対する危機意識が高まってきた現在,これらの問題の根底に横たわる人類の歴史を踏まえながら,医学・生物学,環境科学,さらには人文社会科学を融合させ,現在私たちが直面する問題に正面から取り組んできた人類生態学にとって,まさに出番の時を迎えたといえよう.
 すべての学問がそうであるように,新しい問題に立ち向かい少しでも前進するときは,さらに新しいより多くの問題に遭遇する.とくに最近は,人類生態学にかかわる問題は多様化し深化をつづけているようにみえる.それは,現在を生きる人びとがかかえる問題が多様化し複雑化してきたことと軌を一にしているからであろう.このようなときに本書の出版を企画した意図は,多くの方々とくに若い方々に,人類生態学の魅力を理解してほしいと考えたからである.人類生態学は欲張りな学問で,人間と環境にかかわるすべての事象に関心をもつといってもよい.本書は,そのような気持ちを大切にしながらも,はじめてこの分野にふれる方々にも理解しやすいよう努力したつもりである.著者の意図が読者の皆様に伝わり,人類生態学の理解と発展に刺激になれば幸いである.
 本書の出版にあたっては多くの方々のお世話になった.なかでも,前著『人類生態学』の著者である鈴木継美氏と柏崎浩氏,図版を製作していただいた吉永真理さん,ていねいに編集していただいた丹内利香さんに,深くお礼を申し上げたい.

2002年1月
著者一同

(この原稿は東京大学出版会のご厚意により了解を得て転載したものです。)

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