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先月(2017年8月)

小松  淳さんのレビュー一覧

投稿者:小松  淳

1 件中 1 件~ 1 件を表示

VPN/VLAN教科書

2000/10/26 00:20

日経コミュニケーション2000/1/17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 アスキー出版局の「ポイント図解式」シリーズには,平易に解説した「教科書」と標準を網羅した「事典」があり,どちらも技術のツボをうまく押さえた内容となっている。
 シリーズ最新刊の本書は,標準化と相互接続性が向上して一気に普及期を迎えたWANのためのVPN(virtual private network)技術とLANのためのVLAN(バーチャルLAN)技術を,具体的な製品やサービスを交えながら丁寧に解説。異質な技術の組み合わせをタイミングよく取り上げたネットワーク管理者向けの好企画と言える。
 今日,ネットワーク環境は便利になった。外出先からノート・パソコンを使ってインターネットやイントラネットにダイヤルアップするのは当たり前。携帯電話やPHSを使えば,アナログ・ポートのない場所からもダイヤルアップできる。オフィスでは手近なハブの空きポートにケーブルを挿すだけでLAN接続は完了する。
 評者は普段2500人規模の企業内ネットワークを運営しているが,インターネットの進展とともに,社内ユーザーから受ける圧力も日々増している。「いつでも,どこでも,だれにでも」安全に利用可能なビジネス・ネットワーク環境を要求されているのだ。
 ネットワーク管理者は,ただでさえ障害対応など現状の利用環境の維持に忙しい。新しいサービスを導入したいものの,安全性と信頼性の確保,拡張に必要な技術の将来性や運用コストなどを逐一調べなければならない。
 本書はこうしたネットワーク管理者に手掛かりを与えてくれる。第1章で“Virtual”という言葉のなぞ解きが始まり,第2章〜第7章でVPN,第8章〜第10章でVLANが詳説される。評者の疑問だったワンタイム・パスワードとVPNとの関係も言及されており,ヒントを得ることができた。
 読み進むには相当の基礎知識と周辺知識が必要になる。セキュリティ・プロトコルの一つであるIPsec(IP security protocol)の標準化や相互接続性に関しては,1999年8月時点までの動向をカバーしており,ここ1年分のネットワーク専門誌をまとめて読んだ気分になるほどだ。
 ただ,具体的な製品名につられて7章と10章から読み始めない方が良い。これらの章は各ベンダーの執筆者が自社製品や技術を紹介しているようで,横並びでの技術やコストの比較,相互接続性を読み取ることができない。
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