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碓井 有三 さんのレビュー一覧

投稿者:碓井 有三 

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日経マイクロデバイス2000/4/1

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本書は,発生した雑音に対するシステム設計の対処法を解説した入門書である。著者の経験を中心に構成されている。雑音を出さない方法論や雑音に耐えられるような設計といった従来の雑音対策に関する書物とは一線を画している。雑音の発生によって誤動作は必ず起きるが,その誤動作が起きる前に対処する,という発想に立って本書を読んでみると良い。
雑音対策には三つの実現手段
 技術者にとって雑音対策はシステムの高速化に伴う最大の関心事である。この雑音対策には主に三つの実現手段がある。第1に,アナログ回路技術を駆使して雑音を回避する最も基本的な手法である。第2に,雑音やタイミングを考慮することで,ディジタル回路の工夫によって雑音を回避する手法である。第3に,発生した雑音に対してソフトウェアで解決する手法である。
 この第1と第2の手法がこれまで広く用いられてきたが,それぞれに欠点がある。第1の手法は,欠点が三つある。(1)技術者のレベルによって雑音対策の効果が異なること,(2)特に日本で優秀なアナログ技術者がわずかしか残っていないこと,(3)部品や製造バラつきによって雑音対策の効果が異なること,である。第2の手法もバラつきの影響を受け,雑音対策によって性能低下を招く場合がある。
 これらに対し,今回本書が対象とした冗長システムなどに代表される第3の手法は,ハードウェアの増加を伴うためこれまではコスト面であまり現実的ではなかった。しかし, LSIの高集積化技術の進歩によって少ないコスト負担で実現可能な領域に入りつつあり,ここに来て注目を集めている。
豊富な具体例を示す
 本書は全6章で構成されている。第1章と第2章が序論に相当する。
 第1章では従来の雑音対策とその対策に関する世界各国の規格や規制について整理している。第2章では,発生した雑音に対しては,故障が表面化する前に修復させれば故障が起きなかったことと等価であるという本書の基本的な考え方を示した。
 第3章と第4章では,システムの信頼性を向上させるための具体例を披露している。第3章で信頼性向上のために,例えば故障した際の誤動作の結果が常に安全な側に働く「フェイル・セーフ」や暴走対策について詳しい説明がある。第4章は誤り訂正, 各種冗長方式,回復処理などを利用して誤動作の発生を検知する「フォールト・トレランス」技法の紹介である。
 第5章と第6章では,今後の雑音対策法を述べている。第5章でマイクロプロセサの高度な演算処理能力を使った雑音対処法の実例や,プリント回路基板のテスト規格である「JTAG(Joint Test Action Group)」を用いた誤動作の検知法を示した。さらに第5章の後半では最大の雑音源としてオペレータの誤操作を指摘する。第6章は,雑音対策を含めた品質評価の重要性について解説した。
中身を正しく反映するタイトルを
 あえて苦言を呈したい部分は,本のタイトルが中身を正しく伝えていない点である。本書のタイトルからは,従来の雑音を出さない手法,あるいは雑音に耐えられるハードウェアの対策に関する内容を期待する読者が多いだろう。
 このため,本書ではソフトウェアによる雑音対策が中心であることを副題として追加する方が望ましいのではないだろうか。著者は従来のハードウェアの雑音対策を「受け身的」対策と位置付け,一方で本書のようなソフトウェアの手法を「攻撃的」対策としている。これについては意見が分かれるところだろう。
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