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大野 誠治さんのレビュー一覧

投稿者:大野 誠治

3 件中 1 件~ 3 件を表示

金融技術と電力

2001/05/29 22:18

米国で生まれた“金融工学”という新しい学問分野から展開される,電力自由化の核心をついた好著

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 本書は,電気新聞の『英国にみる電力ビックバン』『資本市場と電力』など電力自由化シリーズの中の1冊である。紺谷典子氏を中心とする金融,電力問題の研究者(といっても,第一線の現場で働いている実務家)が,それぞれの専門分野の立場から,電力自由化についてリスク・ヘッジを中心的な課題にすえながら,深く掘り下げて論じたもの。その理論の組み立て方に新鮮さがあって,しかも理論の基礎となっている資料,電力自由化の先進国である米国や英国の実例なども豊富に駆使しているので,わが国の電力自由化を考える場合にも実務面で役に立つと考えられる。
 内容は第1編で,ハイテク化した金融と市場の役割という一般論を論じ,金融市場のリスク・ヘッジの大切さを説明。これを基礎にして,電気事業に関わるリスクと金融手法,電力ビジネスの価値連鎖と金融スキル・パワーマーケティングの戦略,発電設備の金融工学的評価と活用方法を説いている。アメリカとイギリスの自由化の流れからみて,日本にも将来は電力取引市場が生まれるという前提に立って,その時の電気事業のリスク・ヘッジの方法を金融工学という視点から分析しており,電気事業に携わる人たちにとっては,格好のテキストになっている。
 最後に「金融技術の覇者 エンロン」という項が設けられている。このエンロンという会社は,政治的色彩の濃い会社で,日本の自由化に圧力をかけ,同社得意の金融技術を使って日本の電力市場で荒稼ぎしようと狙っている。この項の中で,米国のデューク・エナジーのロベルタ・ボーマン副社長が「エンロンは,われわれと本質的に異なる企業です。デュークの本質はエネルギー企業ですが,エンロンは金融の会社なのです」と語っているが,これほどエンロンの本質をついている言葉はないだろう。日本の電力会社も,エンロンに負けないほどの金融技術を勉強する必要があることも,また事実だ。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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完全市場競争の立場から,最後の規制産業といわれる電力業界の小売り自由化のあり方にメスを入れた

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 規制緩和は,日本の産業界が国際競争に勝ち残っていくためには,絶対に超えなくてはいけない大きな,厳しい山である。電気通信,航空,金融などこれまで規制に守られてきた産業は,欧米流の完全な市場経済の原則に従って,次々と規制というベールをはがされ,厳しい競争にさらされている。そのなかにあって,電力業界は最後の規制産業として残っていたが,いまや小売りの部分自由化によって,やっと本格的な構造改革がはじまった。
 筆者は“高い電力料金”,“地方独占と,総括原価方式の弊害”という観点から,電力業界の実態と自由化への対応に鋭いメスを入れている。アメリカやEU諸国の例をあげて,日本の電力自由化のプログラムは甘すぎるといい,最終的には,電力自由化には電力の配送配電の分離と電力取引市場の設置,給電指令の独立が不可欠であると主張している。
 電力の自由化には,さまざまな考え方がある。どの意見にも一理はあるものの,全面的に納得できるものはない。この問題を考えるときには,まず“電気”という商品の特性をよく考えないといけない。自動車やテレビなどと違って,電気はストックができないばかりか,消費者のスイッチひとつで,発電設備をとめたり動かしたりする必要がある。このため,常にある程度の過剰設備を抱えてないといけない。需要があれば,だれか設備をつくるだろうと甘く考えていたら,カリフォルニアの電力危機と同じことになる。なにしろ,設備をつくるには,5年とか10年という期間が必要なのである。
 そのうえ,資源のない国として,エネルギーの安全保障,原子力発電問題,地球温暖化防止ということも,電力業界は考えなくてはいけないのだ。こういうことは,政府のエネルギー政策として,国が考えればいいと筆者は簡単に片付けているが,第1次,第2次オイルショックのときに,政府がなにをやってくれたか,よく考えないといけないだろう。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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松下電器の創業者で,“経営の神様”といわれた松下幸之助氏の人生や経営に関する200の格言を収録

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 松下幸之助氏に関する著作は,あまりにも多い。どれが本物かわからないくらいあると言いたいほどだが,その点,幸之助氏の教訓を含む短い言葉を収録したこの箴言(しんげん)集の編著者は,松下氏の秘書的な仕事をしてきた人だけに安心して読める。もっとも,“松下幸之助物語”をかつて熟読した人たちにとっては,本書の内容にどこかで読んだ感じを受けることも否めない。
 全部で200の箴言を集めてあるが,“絶対に不良品をつくらない”とか“企業が赤字を出すということは,国家的国民的な罪悪”など,経営者が熟読吟味しなくてはいけないものも多い。“夢ほど素晴らしいものはない”“成功は自分の力ではなく,運のおかげである”など,人生に関するものも興味深く読める。
 10年ひと昔というが,松下氏が亡くなられて,もう12年。松下氏を知らない世代の人たちも沢山いる。その人たちにとって,松下氏のプロフィールについて説明がないのは不親切なのではないか。
(C) ブックレビュー社 2000-2001

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