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  3. 田之倉稔さんのレビュー一覧

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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

田之倉稔さんのレビュー一覧

投稿者:田之倉稔

10 件中 1 件~ 10 件を表示

未来へ向かう路面電車

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 風景とは記憶の映像である。路面電車とはそうした映像の恰好の媒体である。日常生活ではあまりこの堅苦しい言葉を使わない。「チンチン電車」などといったものだ。私の大学時代を回想するときはきまって巣鴨近くの庚申塚を通った都電の映像が浮かんでくる。この路面電車はいまも走っており、東京に残った唯一の「チンチン電車」として観光化さえしている。また我が少年時代は「タマデン」と結びついている。これは今新玉川線として地下を走っている。「タマデン」の消失によって池尻近辺の風景は変貌した。路面電車の記憶は際限なく時間を逆上ってゆく。本書は日本はだけではなく、外国、特にヨ−ロッパの都市で機能している路面電車を取り上げている。ジュネ−ヴの路面電車が「チンチン」という音もたてず、静かに走っているのを見てびっくりした経験がある。今はシャレた、床の低い電車が登場し、近代都市の交通手段として再評価されてきているという。路面電車は記憶の中にあるのではなく、未来を指し示していることを学ぶ必要があるようだ。(田之倉稔/演劇評論家 2001.4.17)

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キリスト教と日本人

2001/09/06 17:16

意外な事実を教えてくれるスリリングな本

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 本書のタイトルは、遠藤周作がしばしば小説で扱う日本人の心性とキリスト教をめぐる重々しい主題を思わせるが、さすが「南蛮幻想」を書いた著者だけにこの問題は別のパースペクティヴをみせる。といって軽軽しい内容ではない。「とんでも本」になりそうな危うさを逆転させて、日本の文化と歴史の死角に照明をあてる。例えば冒頭の「アダムと空海」からそのディスクールは読者をひきずりこむ。高野山に置かれている石碑−「太秦景教流行中国碑」−から、長安における空海とキリスト教のネストリウス派−景教との接触へと続く。太秦とは中国語でローマあるいはシリアを意味した。となると東映撮影所のある京都の太秦もキリスト教と関係があることになるという。また由比正雪がキリシタンだったかもしれないという風説から江戸時代の地底に潜んでいたキリスト教とのつながりを明るみに出して見せる。これだけにとどまらない。日本の近代史に点在するキリスト教の痕跡を証拠とともに提示する。とにかく次々と意外な事実を教えてくれるスリリングな本である。(田之倉稔/演劇評論家 2001.6.12)

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青少年組織の胚胎から崩壊まで

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この青少年組織がナチ党に所属することは論をまたないが、本書を読む以前は「ヒトラ−・ユ−ゲント」とはナチスが政権を獲得してから組織したものだと思っていた。ところがその母体はナチズムがひとつのイデオロギ−集団として勢力を広げる前から存在していたことを知った。巻末につけられた関連年表によると、一九〇一年にベルリンの郊外で「ドイツ青年運動」として発足していた。本来は「ワンダ−フォ−ゲル」という山歩き、ある意味では自然との共生を理念とした、ドイツロマン派の系譜につらなる若者たちの運動だった。それがシ−ラハという確信的なナチズムの信奉者に統率されるようになった時、ナチ党の傘下で重要な活動をする組織となっていった。ヒトラ−が若い世代を呪縛してゆく過程がよくわかる。ナチズムに関する優れた著作を多く発表している著者はこの青少年組織の胚胎から崩壊までを複眼的な視点から描き、今まで語られることの少なかったナチズムの側面を明らかにして見せた。(田之倉稔/演劇評論家 2001.2.13)

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片思いはもう終わり

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 書名の軽いノリとは裏腹に鋭い日英比較文化論となっている。それも英国を鑑とし日本を叩くのでもなく、日本の感性にあぐらをかいて英国を批判するのでもない。是々非々を貫いている。ハウスキ−パ−という低い目線から眺めた英国の光景は並の英文学者に描けるものではない。それにしても英国の貴族は我々の想像を絶する生活を営んでいる。英国では階級性はアプリオリに認められていることがわかる。しかしこれが同時に現代への適応を阻んでいることも事実だ。本書によって日本人の英国に対する片思いが修正されることだろう。最近英国人女性がばらばらの遺体で発見された。犯人の特定もそう遠くないと思うが、「後日談」にある失踪した日本人女性の事件は彼我の反応の違いをよく伝えている。もちろん日本人男性の「佐川コンプレクス」には辟易とするし、犯罪は処罰されねばならないが、ここにも世界の歴史を動かしてきた欧米のエゴイズムが現れている。(田之倉稔/演劇評論家 2001.3.13)

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奇術にとっても重要な時代

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 近年「陰陽師」というかつては聞きなれななかった言葉が世を徘徊している。夢枕漠の小説と岡野玲子の漫画の影響であろう。その結果安倍清明に関する本も散見するようになった。本書にも清明に関する記述がある。夢枕の原作では清明はシャ−ロック・ホ−ムズの役割を果たしているのだが、著者によれば清明は方術、つまり超マジックを得意とする奇術師の技術と才能をもっていたようだ。しかし本書の主題は江戸時代なので、「陰陽道」は奇術前史の項でちょっと触れる程度にとどめられている。江戸時代はエリ−ト文化ばかりでなく、民衆文化も大輪の花を咲かせたわけだが、奇術にとってもまた重要な時代だった。奇術に関する書が数多く上梓されていることを知った。からくり人形や歌舞伎の仕掛けがこの時代に大きな発展をとげたのもむべなるかなである。著者の次のような指摘も江戸文化の特質をよくいいあてている、「面白いことに、江戸時代の人は、こうしたからくりを鑑賞することで満足し、実用の生産技術とは結びつけなかった」。(田之倉稔/演劇評論家 2001.5.15)

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紙の本現代イスラムの潮流

2001/08/30 19:22

宗教、原理主義、パレスティナ問題などを優しく解説

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 現代は第二の「イスラムの時代」といわれている。もちろん第一とは九世紀から十五世紀にかけてシチリアを含むほぼスペイン全域を統治したイスラムの時代である。この時代にイスラム文化がアラブ民族を通してヨ−ロッパに与えた影響は甚大なものである。フランスの小説家ピエ−ル・ルイスが「女と人形」の序文で、「ヨーロッパはいかにアラブ文化の恩恵をこうむっているか」といった意のことを書いている。たしかにグラナダのアルハンブラ宮殿を見ると、「レコンキスタ」後その背後に建てられたルネサンス様式の建物は見劣りがする。しかし近代になりアラブ諸国の多くはヨ−ロッパの列強に植民地化され、収奪の対象となってしまった。フランスにはマグレブ三国からの移民が多いが、彼らは日常生活ではなんらかの形で差別を受けている。しかしパリにはアラベスク模様の壁面をもった巨大なアラブ研究所があり、フランスの優れたイスラム研究の拠点となっている。ひるがえって日本ではイスラム研究は立ち遅れているばかりか、著者も言う通り、関係も希薄である。また無知と誤解が溢れている。だからコ−ラン破り捨てのような事件が起こる。本書はこうした日本人のイスラム音痴を修正し、正しい理解を根づかせようとする。宗教、原理主義、パレスティナ問題などを優しく解説し、蒙を啓く役割を果たしている。(田之倉稔/演劇評論家 2001.7.10)

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「フタ」と「ナベ」

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 中国、とりわけ上海や広東のアンダ−グラウンドに詳しい著者の新著であるが、やや情報の鮮度がおちているような気がする。表題の「蛇頭」とはニュ−ヨ−クで「スネ−クヘッド」と呼ばれ、今では日本語としても定着した密入国者のブロ−カ−のことである。本書で知ったのだが、「蛇」とは中国人の密入国者を意味する。したがって「人蛇」(「ヤンセ」と中国南方の言語ではいう由)とは、「蛇頭」の扱う商品「ヒュ−マン・スネ−ク」のことである。著者は長い時間をかけて、この両者の関係と密入国に関する中国システムを調査し、解説する。われわれの目には見なえない部分で中国と日本は密接な関係をもっていることがわかる。これは教科書問題などとはまっかく別の次元に属し、その種の問題には無関心な中国人が多くいることも知る。著者の使う「フタ」と「ナベ」という比喩は的を得ている。「フタ」とは教科書問題で、「ナベ」とは「蛇頭と人蛇」に象徴されるような「金」の世界である。就中、面白かったのが、「天安門事件」をスネ−クたちは「六・四カ−ド」(アメリカ滞在許可書)の問題としてとらえていることである。まさに「フタ」と「ナベ」である。(田之倉稔/演劇評論家 2001.8.7)

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県民性の人間学

2001/01/26 20:25

県民性は日本のさまざまな歴史現象を理解する鍵

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 県民性とはDNAのようなものである。われわれはDNAからは自由だと思っているが、実は見えない形で規定されている。また県民性とは他者性でもある。自らが属する県の人間を他者として語る人が多いからだ。自らは県というパラダイムから外れていると思っている。しかしこの県民性というパラダイムは日本以外の国でも適用されている。ヨーロッパでは特にイタリアがこれを重視する。彼はナポリ人であるとか、ミラノ人であるとか、常にその人間の出身地が問題にされる。これはイタリアが統一以前いくつもの独立した国があったという歴史の後遺症だが、これは日本についてもいえる。本書を読むと藩の歴史が県民性に大きな影響を与えていることがわかる。たしかに県民性は日本のさまざまな歴史現象を理解する鍵とはなる。さらにこの県民性を国民性とおきかえると、話はもっと複雑になり、移民、政治、外交、あるいは異文化理解といった問題が視界に入ってくる。

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紙の本雅楽 僕の好奇心

2001/01/26 19:18

世界でも希有な音楽、雅楽の特質をわかりやすく解きあかしてくれる

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 最近は能・狂言の役者にも「追っかけ」がいると聞く。実際写真集の出ている役者もいる。東儀秀樹も写真集が出るというから、今最も熱い視線を浴びている伝統芸術の担い手のひとりである。彼は主として篳篥という楽器を演奏する雅楽師で、かつては宮内庁の楽部に所属していた。幼いころは海外で生活しており、音楽もバッハからジャズ・ロックまでを好むというから、異端児であった。やはり宮内庁という閉鎖的な世界には収まりきれず、そこを飛びだして、現在は海外で演奏したり、外国の音楽家と共演したりと幅広い音楽活動を行っている。しかし雅楽に対する情熱は以前にもまして激しい。彼にとって雅楽とは宇宙と結びついた、音楽以上のものなのである。大陸から伝来し、日本で伝承されているこの音楽について日本人は知っているようで、知らない。著者は自分について語りながら、世界でも希有な、この音楽の特質をわかりやすく解きあかしてくれる。また「千秋楽」や「やぼ」「やたら」など常套句が雅楽用語に由来することも教えてくれる。

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紙の本中国茶図鑑

2000/12/04 10:26

中国ではお茶で財産をつぶすという話も本書を読むとある程度納得がゆく

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 中国ではお茶で財産をつぶすという話を聞いたことがある。まさかと思ったが、本書を読むと、ある程度納得がゆく。なにしろ百グラム一千万円を越える茶葉があるそうだ。中国茶に対する無知を思い知らされる。正直言って日本人は無意識のうちにティ−・ナショナリズムにとらわれており、わが緑茶以上に微妙な味をもつお茶はないと思っている。中国人が最高の銘茶と思っている緑茶でも、日本人はそれほどの価値をおかない。中国茶の種類は日本茶以上に豊富である。緑茶ばかりか、白茶、黄茶、紅茶、黒茶、青茶などあって、それぞれ独特の味をもっている。また茶芸なるものも知った。これは茶を美味しくいれる技術であるが、これも儀礼へと進まない中国人のプラグマティズムを表している。世界に対して開かれているゆえんだ。一方日本人は茶を介して、作法という儀礼を考え出し、世界を拒否する。まさしく茶は日中の文化的差異を映し出している。本書には写真がふんだんに載っている。これも中国茶理解の一助となっている。

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