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イトーさんのレビュー一覧

投稿者:イトー

4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本バッテリー 2

2004/07/02 00:02

なんだか硬くて鈍く光っていて冷たい鉱石のようなものを

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 最近読み始めた、あさのあつこのシリーズ物を読むのが楽しみの1つになっている。それは『No.6』シリーズと『ルーキー』シリーズだ。ちなみに、どちらもジュブナイル、どちらかと言えば中学生以下くらいの子供向けの本だ(「俺は子供じゃない!」という中学生の皆様にはごめんなさい)。

 あさのあつこの描く本にはジュブナイル特有の柔らかな感じがない。同じくジュブナイル出身の森絵都と比べても違いははっきりしている。あさのあつこの本を読んでいると、なんだか硬くて鈍く光っていて冷たい鉱石のようなものを感じる。森絵都の場合は柔らかくて繊細な春の日か。あさのあつこには子供だから何も考えてなくて…というような、お気楽な展開なんかない。もちろん森絵都もそんな簡単な書き方をしてないけど、あさのの書き方はもっと鮮烈で内省的だ。むしろ子供だから色んなことが分からず/表現できずに悩んでいる/苦しんでいる、という感じを非常に上手く描き出している。読んでいると自分が思春期に思うようにいかずに、もどかしい思いをした感じをまざまざと思い出して身に詰まされた。そして現在のわが身を見てみれば、なんと物分りが良くなったことか! 愕然としてしまう。

 あさのあつこの角川文庫版『バッテリー』はまだ2巻目だ。教育画劇版は完結しているから、読もうと思えばすぐにでも最後まで読めるのだが、読み終えてしまうのもいささか勿体ない。もう少しゆっくりと2人のバッテリーに付き合って見ようか。そう思えるのも歳をとった証拠か。

念のため書いておくと僕は森絵都のファンだ。あさのはつい最近知ったのだが、森とあさのというタイプの違う2人の作家を比較しながら読めるというのも贅沢で幸せなものだ。

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紙の本クライマーズ・ハイ

2003/08/27 15:25

この本ってサラリーマン小説じゃん

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好きで新刊を追っかけている作家の本ってできるだけ予備知識無しで読みたい性質なんで『クライマーズ・ハイ』って言うタイトルと「御巣鷹山」っていうキーワードだけ見て、てっきり日航機墜落の現場に辿り着くのが如何に大変だったか物語かと思って読み始めて驚いた。

この本ってサラリーマン小説じゃん。

主人公の悠木は地方新聞社の記者。本来であれば既にデスクになっている年齢だが過去の事件がきっかけで部下を持たない、部下には憧れられ、上司には煙たがれる「一人遊軍記者」になっていた。しかし1985年の夏、人生の一大転機となる日航機墜落事件が発生し全件デスクを任命される。

会社の派閥、部局間、上司、そして部下に翻弄されていく悠木。新聞社だって一つの会社であることを再認識させてくれるように、企業社会の嫌で面倒で不合理で不条理なことが全て詰まっている。そして新聞記者として多忙な毎日のなか、なかなか真正面と向かい合えない家族との温度差。特に息子との確執。サラリーマンであり家族持ちであれば他人事とは思えず、ついつい自分の生活と比較しながら悠木という男を声援し、時には落胆や憤慨しつつ物語に完全に嵌っていく。

読んで貰えれば分かると思うが悠木はヒーローでは無く一人のサラリーマンである。しかし、新聞記者としてのプライドとプロ意識を持っているが故に会社員とプロとしての新聞記者との間のギャップに悩み、立場と意識が揺れ動くさまが非常に人間臭く現実感を持って描かれている。やはり描写の迫力と説得力は著者の人生経験から生まれてきていると推察するが、昨今デビューしている若手作家とは一線を画していると思う。いやいやこれを実力と呼べば良いのか。とにかくお勧め。心して読むべし。

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紙の本神様からひと言

2003/08/14 08:51

面白いんだけどね…

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広告代理店から食品メーカーに転職したばかりの凉平は最初の会議で上司に楯突き『お客様相談室』へ左遷された…。

現在お気に入りの作家の一人荻原浩の最新作。登場人物に個性を持たせたら、日本No.1が荻原浩じゃないかな、と思うほど今回も種々雑多な人物が出てきて笑わせます。
が、どうなんだろうなぁ、この作品。面白いんだけど、小奇麗に纏まっているような、焦点がボケて物語的にはバラけているような、読んでいて何となく集中できなかったですね。達者な語り口で飽きさせずに、いろんなエピソード(『げんこつ亭』とか)で読ませるんだけど、クライマックスに行くまでが長すぎるんだろうねぇ。けどね、やっぱり面白いのは面白いんだよね。ちょっと荒唐無稽かなって思うんだけど、登場人物もストーリーも良いからもっと高望みになるんだよねぇ。

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紙の本1985年の奇跡

2003/08/09 18:58

1985年。僕は高校1年生だった。

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僕の住んでいた地方では1985年頃にフジ系列のテレビ局がテレ朝系列に鞍替えしたために夕焼けニャンニャンという存在自体を知らなかった。多分初めて夕ニャんを知ったのは、おにゃん子クラブがデビューした時だったと思う。『セーラー服を脱がさないで』。ど田舎の高校1年生には非常に刺激的なタイトルだった。

本書『1985年の奇跡』は夕ニャンが一番の話題でやる気もなくダラダラと続けている創部以来一勝もしたことのない野球部に、一人の超高校級のピッチャーが転校してくるところから始まる青春小説だ。スポーツに恋愛そして友情。青春小説の三拍子がきちんと入っているお勧め本である(ちなみにスポーツは音楽に変わることもある)。

野球を題材にした青春小説というと近年では話題になった川上健一の『翼はいつまでも』があるが、やっぱり同年代の話は共感するところも多いし、話の端々に入ってくる当時流行してたものについついニヤケテしまうことも多く、僕は本書のほうが断然好き(話の筋としても『翼は〜』は純粋すぎて読んでいて気恥ずかしくなる)。それに、ストーリーとしても途中からヒネってくるし、このヒネリから最後の試合のところまでグワ〜ッと盛り上がってきて一気読み。いやいや楽しませてもらいました。現在30半ばの人や青春小説が好きな人には絶対的にお勧めです。

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