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ゴキヒットさんのレビュー一覧

投稿者:ゴキヒット

3 件中 1 件~ 3 件を表示

エコマネーはお役所に優しいババ抜きゲーム

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

仮にこの本の通りにエコマネーが発行されたらどうなるか?
分かり易くするため登録構成員を10人(A、B、C、D、E、F、G、H、I、J)として、1人5000エコ、有効期間1年とする。総発行額は5万エコだ。1年後リセットされ、構成員に再び同額のエコマネーが発行される。
ものぐさのJさんは、1ヶ月以内で5000エコ分全部のサービスの提供を受け、その後、サービスを提供する(エコマネーを稼ぐ)側には回らなかった「また1年後5000エコもらえればいいや」というわけだ。
するとエコマネーはJさんを除く9人の間で流通し、1人当たりの平均残高は5万÷9=55556エコになる。約10%だぶつくことになる。しかも、エコマネーの価値は1年期限なので実際の価値は[5万エコ×残存日数]で表される。つまり日が経つにつれて価値が逓減する。
次第に残存期間が減り、余った手元のエコマネーに焦りを感じたIさん、Hさん、Gさん、Fさんもサービス提供をやめて手持ちエコを処分した。残りは5人なので平均残高は1万エコ。
そうこうしているうちに1年の満期が近づいた。もうこんなにエコを持っていても仕方がないし、処分しようにもお互いもらっても仕方がないと思っているのでサービスの提供もしたくなくなり。一計を案じたEさんはこれまで1000エコで受けていた同じサービスを10倍の1万エコ支払い、処分した。つまり、エコマネー版ハイパーインフレの発生だ。そうこうしているうちに満期の最終日、5万エコは全てAさんの手元に残った。もちろん、明日からこの5万エコは無効になる。
結局、Aさんはババ抜きゲームで最後にジョーカーを引いた敗者というわけだ。
こんなのありですか? 結局、最近各地の自治体が補助金を出してまで奨励しているエコマネーというのは、目的が別のところにあり、財政難・人件費解消のための役所に優しいマネーということではないだろうか。企業が正社員を減らし、契約社員やパートを増やしているのと同じ構造が仄見える。

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紙の本古池に蛙は飛びこんだか

2005/10/13 16:35

誤解されてないと思う。

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「古池に蛙が飛びこんで水の音がした」と解釈されてきたのだという。
これは誤解なのか? 私は、ずっとこの句を「水の音がして振り向いたら(振り向かなくても大体察しはつくが)、淀みきった古池に波紋が広がっていた。ああ、蛙が飛び込んだのか」とばかり思っていた。水の音が逆説的に古池の、ひいてはこの天地宇宙の寂寞を思い知らせた名句と考えていた。まさか、「古池に蛙が飛びこんで水の音がした」という散文的解釈が通説だなんて想定外だった。
そうだろ。生態観察でもあるまいに、蛙が飛び込むのを時系列的に見ることなど滅多にない。「水のおと」が先で「蛙飛びこむ」は後で気付くのが普通だろう。通説の解釈そのものがずれているのじゃないか。
筆者は通説通りなら、中下の「蛙飛こむ水のおと」だけで完結し、「古池」は不要とも述べる。「水のおと」で説明されているから余計だというのだ。
しかし、筆者は一方で矛盾したことを書いている。当時「カワヅ」とは和歌の伝統では渓谷の清流に棲み、その美しい鈴の音のような鳴き声が詠まれた河鹿のことだったという。もし「水のおと」で事足りるなら、蛙が飛びこんだのは古池ではなくてその名の示す通り、清流でなければならない。
しかし、河鹿が清流に飛び込んでも俳句にならんだろう。せせらぎに掻き消されて水の音は恐らく聞こえないし、たとい聞こえても風流じゃないw 「古池」は不要どころか必須なのだ。
筆者は「や」という切字は、芭蕉の心の世界に存在するこの世のどこにもない古池と、現実に聞こえた蛙の飛びこんだ水の音との境界だと説く。これもヘンな話だ。俳句とは、たとえ子規のような写生風であっても、現実、あるいは記憶された光景と心との化学作用で生まれた凝固物であって、出来上がった俳句そのものはどちらにも属さないものだと思っていた私には意外だった。
この句は、深川芭蕉庵で作られたとされるが、池というには小さな、水溜りや小池が周りにあったという。
しかし、芭蕉が句を作った際に、実際に古池を見たかどうかが、なぜそんなに重要なのか。恐らく作った時は見ていなかったのだろうし、事によれば水の音さえ聞かなかったのかもしれない。
蛙が飛び込むことを題材にしたら、芭蕉の記憶コンテンツから古池が最も絵になり、風流を感じた、筆者風に言えば宇宙を感じた——それだけで充分ではないか。そして、この組み合わせはやはり見事だったのだ。
「古池の幻」(この表現自体大仰だ)、「現実の水の音」という分析は俳句生成過程の整理法としてはいいのかもしれないが、解釈法としては、まるで木に竹を接ぐ類だ。筆者の通説理解自体がずれていたとしたら、木乃伊取りが木乃伊になる類だろう。

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NHKスペシャルの後追い的な「地球滅亡」のリサイクル?

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

前回の両氏の共著「人類は80年で滅亡する」は、NHKスペシャルを後追いするような展開だったが、なぜ80年で滅亡するのか肝心なところがまるで分からなかった。
今回も、その後のNHKスペシャルで取り上げられらた「新事実」がふんだんに盛り込まれている。メタンハイドレート崩壊、氷山溶解による北大西洋の海流沈み込みストップによる寒冷化、2種類の植物性プランクトンの生態変化などなど、何か「悪魔のサイクル」というよりも、「Nスペ鬼のリサイクル」の印象だ。
意味不分明、説明欠如の概念も多い。223頁の「炭素本位性」とは「炭素本位制」の間違いだろうが、これは「空気貿易論」(三一書房、長瀬浩造、1996年)がオリジナルなのだが、参考文献には記されていない。また「人間生態系」も「空気貿易論」からのパクリだろうし、「人工生態系」とやらも、そのつながりでの連想なのだろうが、付加価値的なアイデアなりが加えられているのかというと何もない。どうも「環境に優しい生産システム」が人工生態系らしいが、ちょっとあんまりじゃないか。
地球温暖化に関して明らかに間違っていることも書かれている。原発は熱された冷却水を海に放流する際、海水を熱して海中の二酸化炭素を大気中に放出させるので、二酸化炭素を排出しないという通説は間違い、というのがそれだ。地球温暖化とは地球表面で循環していなかった化石燃料起源の二酸化炭素が地球表面に付加されて起きる現象で、単純に海水が熱されて二酸化炭素が放出されることとは全く関係ない。日光で海水が熱されて二酸化炭素を排出し、夜に冷却されて逆に吸収するということは毎日毎晩行われていることだ。
2004年の終わりに発生した中越地震やインドネシア・スマトラ大地震で海底のメタンハイドレートが崩壊した筈、というのは、笑うべきか笑わざるべきか、おおいに悩んだ。

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