歩 さんのレビュー一覧
投稿者:歩
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紙の本土方歳三 増補版
2004/02/02 11:44
孤独の戦い
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『鬼の副長土方歳三』と言えば、京都で名を轟かした『新選組』を思い出す方も多いでしょうが、この本はそうではありません。流山の官軍の手に下った親友・近藤勇を失いながらも、戦うことを決意する土方。官軍の持つ新式の銃・大砲に太刀打ちできずに敗走を続ける旧幕府軍。彼らは次第に北へと追い詰められ、北海道の五稜郭で最後の火花を散らします。
また、江戸に住んでいた頃の彼の許嫁だった「おこと」。足を負傷した彼の看護人として出会った後も、戦いに疲れた土方を癒してくれる存在となります。
京都からの同志たちを失いつつも、武士として死ねる場所を探して戦い続けた彼の生き様が、「戦い」を通して描かれています。『新選組副長』という視点からではなく、一人の男としての彼の人生を読んでみたい、という方々にお勧めする本です。
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