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世志凡人さんのレビュー一覧

投稿者:世志凡人

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本戦略思想家事典

2003/11/04 12:00

絶好のガイドブックを発見−戦略思想家の個性に脱帽

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 以前から経営戦略のみならず軍事戦略も勉強してみたいと思っていたら、こんな本が出ていたのかとわかり、思わず買ってみた。
 きちんと軍事戦略を勉強してみたいという願望はあったものの、さてどれから着手すればよいか手を拱いていたからだ。
 マキアベリ、クラウゼヴィッツ、ジョミニ、マハン…知る人ぞ知る古今東西の戦略思想家たちが漏らさず取り上げられている。
 正直なところ、50人もの戦略思想家がいたとは知らなかった。
 自分が少しばかり知っていたのは、たかだか孫子とモルトケくらいのものだったからだ(もちろん同書で扱われている)。
 読んでみると、平易な文体で書かれておりなかなか面白い。また、現代の世界情勢を読み解く上で大いに参考になる。
 執筆陣には驚いたことに現役の自衛官や女性も含まれており、混成部隊ならではの味を出しているのではないだろうか。
 また、高校の世界史でならったナポレオンなどは前進あるのみの豪腕タイプだとばかり思い込んでいたが、同書を読んで相当頭を使う男であることがわかった。
 日本の大学あたりでは興味や関心を抱いても、こうした分野を真正面から勉強できないのではないだろうか。
 だから、どうしても独学になりがちで独りよがりにならざるを得ない。
 それに日本は戦争アレルギーのせいもあり、「戦争」と聞いただけで臭いものにふたをするところがある。
 そろそろそうした状態から脱却する必要があると頭では思っていても、ではどうすればいいのか、まさしく戦略が出てこないのが日本の現状でもある。
 同書はそうした場合のよきガイドとなる。
 また、同書で扱われている戦略思想家たちの個性たるや半端ではない。テレビに出るタレントなど彼らの足元にも及ばないだろう。
 試みに男性諸氏は是非“サックス”の項(P82)を読まれたし!
 もしもこんな上司を持ったら…、と想像を馳せてみるのも楽しい。
 ともあれ、同書は戦略思想家たちの思想の概要を俯瞰でき、また同時に戦略思想家の人となりを示す人物事典、基本文献の解題事典の役割も果たしている。
 専門家は言わずもがな、軍事の門外漢でも十分味読に堪える内容を有している。
 秋の夜長を満ち足りた思いにさせてくれる一冊である。

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出色の書‐元自衛官による軍事戦略史の集成‐

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 最近、友人に経営戦略のみならず軍事戦略にも関心があると話したところ、この本の存在を教えてもらった。それで早速購入した。
 同書は何よりも“軍事戦略史”そのものに的を絞って書かれており、単に漫然と戦争を懐古している本ではないところが気に入った。
 また、筆者の黒川氏は元自衛官であり、そんな人でなければ書けない本だなと思った。明らかに戦後派に属する世代が既に“元陸将補”とは我が身に照らしても隔世の感を禁じえないが、母校の防衛大学で教職にも在った氏の批評眼はさすがに鋭い。
 実際読んでみると、たちまち傍線だらけになってしまった。
 戦前の日本は悪いことばかりしてきたというイメージが先行しているようだが、本書を読んで認識を新たにした次第である。
 当時の為政者たちは、これほどまでに脳漿を絞って国家の理念・国家の利益のことを考えていたのか、と頭の下がる思いがする。
 もちろんその考えを実行に移した結果、より事態を悪化させてしまったことも多々ある。 
 しかし先が見えないこと、さまざまな不可測の要因が入らざるをえないこと、それが歴史と言うものであろう。
 同書は近代日本の軍事戦略および政治戦略に関して、その史実を経糸(たていと)とする一方で、数多の戦略関連文書を緯糸(よこいと)して編まれている。
 また、同書は巷間で見られる“日本性悪説/日本性善説”、“陸軍悪玉説/海軍善玉説”、あるいは受験参考書もどきの“純客観性への逃避”のいずれにも与していない点で稀有なのではないだろうか?
 地味だが実に読み応えのあるテクストで、自分の蒙が啓かれる思いがする。(了) 

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