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先月(2017年6月)

八木哲郎(代理)さんのレビュー一覧

投稿者:八木哲郎(代理)

1 件中 1 件~ 1 件を表示

ビジネスマンを「勉強苦」から解放する本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この本は、版元の編集者が久恒さんに「勉強会の本を書いてほしい」と依頼してきたとき、そんなありきたりの発想にうんざりして「勉強なんかやったってダメなんだ。自分の仕事に全力を注ぐことが大切なのであって、むしろ勉強してはいけない」とまくしたてたところ、「では、勉強してはいけない。というテーマで本を書いてください」ということになって書いたそうだ。
 「勉強してはいけない」。誰でもうすうす感じていたことを久恒さんは誤解を恐れずよく言ってくれた。この場合の「勉強」は子どもが読み書き手習いする「勉強」のことではもちろんない。
 成人になって、とくにビジネスマンが問題を解決することができなくなって、あれこれ関連書を読みあさったり、人に聞いたりするのが、たいていの場合、解決法など見つからず、せいぜいヒントが得られればいいほうである。そのうちに読みつかれて棚上げとか先送りで終わる。久恒さんはそんなことに時間を費やさず、現場をどんどん掘り下げていけば必ず解決法がみつかるのだと自信をもって言い切る。
 久恒さんは知的生産の技術研究会でもいろいろ学ばれたが、日本航空という大組織の現場をフルに活用して仕事のカンドコロをつかんだようだ。この経験の普遍化がこの本のもうひとつの軸になっている。
 彼のひとつの経験を言えば、成田の国際客室乗務員室に配属になったとき、スチワーデスの平均欠勤率が8、6%もあった。多いところは22%、少ないところは1%足らず。スチュワーデスは女性のあこがれの職業だが、やってみると、肉体労働者、神経消耗労働者だとわかる。それが、この数字になって現れていた。久恒さんは早速、問題解決チームを作り、まず実情を調べることから始めた。5000人もいるスチュワーデスの各種の記録を手分けして読み、彼女たちの要望を丹念に聞いてまわる作業を行った。その結果わかったことは、長時間労働や時差の関係で疲れている、いつも新しいメンバーと組むので意思疎通がうまくいかず、お客との間ばかりでなく、乗務員どうしの間だけでも神経が疲れるという実情がわかった。
 久恒さんら解決法として、時差で疲れる東西の路線に勤務した者を次は時差のない南北の路線に回すなぢのスケジュール上の工夫をこらし、また人間関係で疲れないように毎回新顔の組み合わせにすると、そのうち互いに気心も知れるようになって楽しく仕事ができるよになった。こうして驚異的に欠勤率を減らし、人員削減にも貢献するという効果を挙げた。
 このように問題にぶつかったら、とことんその原因を追究してみるというのが、「現場を掘る」ということの内容である。ビジネスでなくてもあるテーマを掘り下げる時は、「勉強」でなくて「調査」「情報収集」であるべきなのである。
 この本の終わりのほうにある「勉強型知的ビジネスマンから現場型職人ビジネスマンへ」という文章は出色である。要するに何事もプロになれろいうことである。ビジネスマンは何のプロかといえば、マネジメントのプロである。この本はこれから新しく管理職になる人にとって必読の書になろう。久恒さんの日航における経験は「図解で考える40歳からのライフデザイン」(講談社+α新書)に詳しいからこの本もおすすめする。

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