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投稿者:arrow

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紙の本1984年

2003/12/14 05:10

情報化社会ってだいじょうぶか。とおもったら

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2003年4月7日は、あの手塚氏の「鉄腕アトム」の誕生日だった。
そこでかかれている未来は、車が空を飛び、アンドロイドも存在する
「21世紀」だった。
私が生まれた80年代以前から、21世紀とは、現在を越えた
未来型都市を待望するフィクションが多く存在した。それらは、
21世紀ってすごい、という根拠もない期待を膨らませてくれた。

だが、インド生まれの社会派小説家が描いた未来は、
杞憂に満ちたものだった。
高度に発達した情報社会では、全てに管理が行き届き、
過去さえ一瞬で書き換えられる政権が存在する。
そんな社会観も、確かに80年代以前に存在した。

主人公は、真理を司る省庁に勤務し、「真理」を常に監視していた。
その裏でも、主人公さえも指導者に監視されている。
一日何時に起きて、何をするのか。それらの行動は常に
テレスクリーンという装置が監視している。
徹底的な管理。
これが情報化の行く末だと感じる風潮が、
執筆当時にはあったのだろう。

だが、携帯電話で、すぐに個と個がつながるのが現代だ。
一部の諜報機関が隠れた一室で限られた諜報員が
ディスプレイにおどる文字を見つめている。
そんなイメージが、現代の管理社会だろう。

だが、技術は存在するのだ。
携帯電話の会社は契約者の行動を把握できるし、
政府の住民基本台帳ネットでは、
個人情報を公務員が簡単に閲覧できる。

管理された後の社会がどうなるか。
そのような心配をされた方には、一読をお勧めしたい。

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