makiさんのレビュー一覧
投稿者:maki
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紙の本最後の歌 The spectrum of the last song
2003/12/29 18:56
この一冊の本と出会って、惹きつけられて
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例えば本屋さんや図書館などで、なんとな〜く手にとってしまう本。
ためしになんとなく読んで見てそれがすごくイイものだったりすると、これってもしかして運命の出会い??って思っちゃう。
私がこの小説に出会った背景はそれです。
実は個人的に、登場人物がカタカナっていうのはあんまり好きじゃなかったりする。
つまり外国が舞台で登場人物も外国人の小説より、日本が舞台で日本人が登場人物の小説のが好きってことかな?
えっと、小説内の世界もより身近に感じられるものを好むっていうか、カタカナの名前は余り身近になかったから多分それだけでその世界を遠く感じてしまうというか。
ファンタジックなものよりもそういう現実的な、日常的なものを好む方向にある私だけど、これは例外。
確かに日本国内の話じゃなくてアフリカあたりの近未来的?なストーリーだし、登場人物みんなカタカナだし、舞台となっている「時の塔」の仕組み、つまり「目撃者」「神々のサイコロ」「統合」などと呼ばれるさまざまなセクション、そこで行われている研究などを理解するのは難しいし時間もかかった(でもまだ中途半端な理解だと思うけど)。
普段の私なら、そういう異世界チックな難しい設定だけで疲れて読むのをやめてしまうかもしれないけど、どうしてもこれは違う。
う〜ん、私は多分著者の描き出す言葉のリズムとか、表現とか、そういったものにも惹き付けられる。
正直まずはじめの序章からグッと引き込まれるし。
主人公キロ、イッシ、シャヒー、ラー。登場人物ひとりひとりにも惹き付けられる。
この、仕組みを理解するのが難しい興味深い世界にも。
それでどうにも止まらなくなる。
終盤からラストにかけては、なんだかもういろんなことが痛くて痛くて哀しい。
だけど、あぁ良かった、うん良かった、って、ほっとするラスト。
ただ、全ての謎、とけてるのかな?って思うけど、それはこれから私が繰り返し読んで自分なりに解釈していけたらな、と思います。
紙の本ZOO
2003/12/27 22:13
ビックリだけど、コワイけど、止まらないやめられない
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いろいろなところで彼の名前は目にする。耳にする。
ずっと、気になっていた人。
わくわくしながら読み始めた私。
読み進むにつれ、ページをめくる私の指は止まらなくなった。
短編集であるこの本のひとつひとつの物語を読み終わるたびに、
私の頭の思考は停止状態に入る。
衝撃とか、恐怖とか、死とか、血とか、そういうものが混ざり合って。
どの物語も必ず「死」が深く関わってくる。
一言で言ってしまうと、ビックリ。コワイ。
コミカルに描かれている部分もあるし、グロテスクな部分もあるし、繊細な心の持ち主もいるし、強い心の持ち主もいるし、理解不能な人も哀しい運命を背負う人も。
愛だって、あると思う。
くすっと笑えてしまう部分も、思わず涙してしまう部分も、グロテスクで思わず読み飛ばしてしまう部分も、自分自身死の恐怖で震えてしまうような部分も、物語の全容を理解したときに余りにも衝撃的で放心してしまうような部分も。
でも、止まらない。やめられない。
これからも繰り返し一人で読んではうううぅ・・と悶えたりしてそうです。
紙の本いくつもの週末
2003/12/21 00:33
必要不可欠な存在になるかも、しれない
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まだ私は学生で、自分が誰かと結婚することなんて全く現実味のない話だし、そのことについて想像したことも妄想したこともほとんどない。
だけど著者が語る結婚生活は、そんな私でさえ不思議なほどに共感できたし理解もできたし納得もしたし、結婚ってそういうものなのか、と少しさみしくもなったりした。さみしくなりながらも、その領域に足を踏み入たくなるような。
著者の日常も、感情も、リアルにこの一冊の本にあふれている。
これから私が時を過ごしながらも、そばに置いてずっと読んでいたい。
そのときの年齢によって、状況によって、この本を読んで感じることは変わってくるはずだから。
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