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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

栄太郎さんのレビュー一覧

投稿者:栄太郎

2 件中 1 件~ 2 件を表示

心理描写の巧みな“キャラクター小説”

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

目的の無い青春の日々を、謎の不死身な“チェーンソー男”との戦いに費やす、平凡な高校生・山本陽介とセーラー服の美少女・雪崎絵理。現実と非現実が混ざり合った日々に、二人が迎える結末とは……?

このあらすじを読んで、本書を買うのを躊躇うのは無理も無いと思う。ライトノベルに対して偏見の少ない自分でさえその例に漏れず、文庫本になってからやっと購入してみた一人である。
この本は、ひきこもり作家・滝本竜彦の処女作である。実は小説ではなくエッセイが面白い作家なので、小説に対する期待はやや宙ぶらりんな物だった。購入後も暫く放置していたほどだ。

読み始めて数ページでその生半可な気持ちは凌駕された。
社会に溶け込めない訳ではないけれど、何事にもシニカルな視点を向け、無気力な感情に為す術も無く浸っている主人公。非現実的な力と魅力を備える、ちょっと暗い美少女——
どちらもライトノベルやら漫画やらでは有りがちな設定だが、この二人が奏でる青春のメロディーは決してそんな軽い虚構物ではない。読む者にリアルな痛みを思い起こさせる。
ただ限定させて頂くなら、九十年代以降に多感な十代を送った方に顕著であろう、ということである。何故なら自分も今十代の道を疾走中の身であるが、正に今十代の方なら解る痛みが満載なのである。この作品の魅力は、描かれたジェネレーションが特有のものであることに意味があるのは想像に難くないことと思われる。

今まで生きてきた中で、確かなアイデンティティーを得ることができただろうか……若しくは先々手に入れられるだろうか—— 
そんなもやもやして掴めない靄のように不安な日々を、主人公達は“チェーンソー男”と戦いながら自覚し変わっていく。言葉に出来ない不安を乗り越えていく。
滝本氏も言っているように“後ろ向きな青春”を送ることによって、主人公は前向きな現実と自己を獲得していくのである。この内容に付いた“ネガティブハッピー”というタイトルは素晴らしく的を射ている。読後感は、妙に清々しくも有る。

人生に悩みながら遣る瀬無く日々を送る学生は勿論、物質で満たされようとも空虚な精神の歪みを見出している大人の方々にも読んで頂きたい。何故なら本書には、稚拙でちぐはぐしてはいるが、一つの明確な社会との共存する姿が描かれているのだから。

個人的には、阿倍吉俊氏のイラストが表紙の時点で買う価値あり。

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紙の本小生物語

2004/08/06 22:36

物語が生まれる時

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物語というのは、二十四時間あらゆる場所に眠っている。自分が体験した一時や淡い空想にもその一欠けらが輝き、其れを文字と言う形而下に置いた途端物語となる。「物語が生まれる瞬間」が顕著に顕れ渦巻いている、其れが日記の他ならない。
そんな面白い瞬間を、数々の日記形式で纏め上げられているのがこの「小生物語」という本なのである。
この本の素晴らしい所は其れだけではない。日記というのは、唯事実を書き連ねただけでも読む者に多大な感心を興させるのに、「小生物語」というのは乙一が“小生”という一人称を使い主観から一歩離れた観点で日記を書いているのである。
現実と非現実が交じり合った、不思議の味わいのする日記。その内容に伴なう小説的娯楽性は、正に“物語”其の物である。
何時も読者に何とも言えないセツナサを抱かせる、作家乙一の物語の原点が垣間見れる。

乙一の物語の魅力に興味の有る方、乙一の空想科学の塊である、161編の“物語”が詰まった本書を一読することをお勧めする。

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