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  3. タラランさんのレビュー一覧

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先月(2017年6月)

タラランさんのレビュー一覧

投稿者:タララン

23 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本正史三国志 1 魏書 1

2004/06/29 20:41

三国志演義より,もっと三国志について知りたい人へ

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

三国志演義自体も,基本的には史実に添って書かれているのですが,
いかんせん,小説ですし,彼が蜀びいきのためかなり劉備や
孔明などの蜀の面々を理想化して描き,その分,魏や呉の武将達を
厳しく描いている事はいなめません。特に周ユなんて,
「ここまで悪く書くこたぁないだろ!!」と思うくらいに不当に
貶められて描かれている気がします。羅貫中独自の創作もありますし。
この巻では曹操,曹ヒ,曹叡や
ベン氏やシン氏など,彼らの妻達について書かれています。
冷静な陳寿の記述で,やはり曹操はずば抜けてスケールの大きい人物であった
事がわかります。また皇帝即位の時には牛の生贄を捧げるなどという,
当時の儀式に関する記述も興味深いです。魏の皇帝達以外の
記述ではトウ卓やエン紹達の記述があります。

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囲碁の面白さを知りました

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私はこの「ヒカルの碁」は、アニメで初めて知りました。
最初は、碁の話なんて面白いのかな?と思っていたのですが、
いざ観てみると面白いじゃないですか!!
次回が気になって気になってしかたなくさせてしまう、
巧みでスリリングなストーリー展開には驚きです。
囲碁の面白さ、奥深さを教えてくれた漫画です。
囲碁がこんなにエキサイティングなゲームだったなんて。
最初は、かつて平安の天才棋士として名を馳せた佐為の言うとおりに
碁を打っていたヒカルが、自分でも打ちたいと、自分の碁に
目覚めていく所もいいです。

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暁天の夢 長安異神伝 下

2004/06/28 15:21

ついに終わりましたね

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私はもともとこのシリーズは徳間ノベルズの頃から
買っていたのですが買わなくなっている間に品切れになってしまい
残念に思っていました。しかし中公文庫から出ていることを
知ってまた買い始めました。長かったですね。
硬骨漢の魏徴やふだんはさえない感じの中年の道化者なのに
実体はいたずら好きの天界の美少年の童子の東方朔や
二郎の妹の三娘や叔父の玉皇大帝などひとくせもふたくせもある登場人物ばかりでした。
話もまさに人界や冥界や天界入り乱れての
テンポのよい中国歴史活劇で楽しかったです。
しかし今回の敵はまさに二郎にとって最強最大でしたね。
なにしろ敵は神の方の二郎なんだから。
しかも今回は天下の大唐帝国の皇帝を
平気で「世民」と呼び捨てにし、殺しても死なないようなあの二郎が
ついに冥府にまで行ってしまいます。
もちろん二郎がやられっぱなしの
はずがないのです。二郎がずっと抱えつづけた神と人の狭間で
生きる事の悩みに二郎がついに決着をつけるのです。
納得できる最後でよかったです。


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ヒカルとアキラ、それぞれの結論…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ヒカルは、伊角との対局中、自分の碁の中に佐為が存在していた
事に気付き、これからもずっと、
アキラと共に碁を続ける事を決意します。
そして、ついにヒカルとアキラの対局が実現します。
アキラは、ヒカルの碁の中に、確かに、佐為を感じたのです。
そして、ついに彼も、長い間追いつづけてきたヒカルと佐為の
謎に結論を出すのです。「ヒカルの中に二人いる…出会った頃のヒカル(佐為)と今のヒカルが。」また、アキラは「君の打つ碁が君のすべてだ」
とヒカルに告げ、ついにありのままのヒカルを受け入れてくれたのです。
そしてアキラは、ヒカルはやはり自分の終生のライバルだと感じるのです。
また新たなスタートを切った二人。そしてヒカルの夢の中には、
あのなつかしい、穏やかな笑顔の佐為が現れます。
佐為がヒカルに自分の扇を渡したのは、これからはヒカルが自分に代わって
神の一手を追求していってほしいという事を暗示しているのだと思いました。
アキラとヒカルの対局の結果は、あれでよかったんだと思います。

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十五目のハンデを自らに課して打つ佐為…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

デビュー前の新人とプロ棋士との対局、「新初段シリーズ」で、
塔矢名人がその対戦相手にヒカルを指名。
塔矢名人と戦えると、はりきるヒカルだったが、塔矢名人との
対局を熱心に希望する佐為に、代わりに打たせてやる事に。
しかし、佐為に打たせれば、きっと塔矢名人に勝ってしまい、
自分が注目の的になってしまう、また佐為の影を背負ってしまうと、
悩むヒカル、しかし、佐為にあらかじめ十五目のハンデを背負わせて、
塔矢名人と対局させる事を思いつく。佐為もその条件を受け入れ、
ついに塔矢名人と佐為の対局が実現する。自分が滅びるか、
塔矢名人が滅びるかという戦いに挑む佐為…
そして、父を相手に、ヒカルがどんな戦いを見せてくれるのかと、
固唾を飲んで二人の対局を見守るアキラ。
ヒカルは優しいですね。それにしても、ヒカルの中に潜む、
歴戦の古豪のような佐為の気迫に気づく塔矢名人、
やはりただ者ではありません。また、こんないちかばちかの厳しい戦いに
挑む佐為の気迫もすごいです。まさに棋聖の意地を感じさせます。

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紙の本ヒカルの碁 9 本戦開始

2004/08/15 14:03

プロの高度な技が冴える

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

佐偽のすすめにより、ヒカルはプロ試験本戦に備え、
より場数をふむべく、伊角や和谷と共に碁会所で客たちを相手に
特訓をする事に。一方、アキラは代理で「ふれあい囲碁まつり」で、
都議会議員、その秘書、後援会の人二人を相手に指導碁で四面打ち
をする事になる。しかし、アキラはその四人相手に、意識的に「持碁(引き分け)」
にしなければならなかった。この話はもう天才アキラの独壇場といった所です。
この、アキラが行った、意識的に相手と持碁にするというのは、
高度なプロの技だそうです。なんでも、アキラの場合は結果的に、
ロコツな持碁になってしまいましたが、通常は、相手に、意識的に持碁
にしていると気づかれないよう、普通の速さでさりげなく打って、持碁に
持っていかなければならないとか…プロのすごさを知りました…
ただ、芦原さんと同感。「こんなところで才能のムダ使いしないで、
アキラ!」と思ってしまいました。代理を頼まれたんじゃ、しょうがないですけど。
アキラの対戦相手って、都議会議員は完全にセクハラおやじだし、
秘書も皮肉っぽい人だし、本当にアキラ、お役目ご苦労様といった感じです。
この巻での見所はこのアキラの持碁のすごさと、ヒカルと韓国の院生、
本秀英との対決でしょう。この戦いの結果が、間接的とはいえ、
今までは順調にクラスを上げてきたものの、ある時からニ回連続でクラスを
下げてしまい、プロ試験にも落ち、荒んでしまった秀英を立ち直らせる
きっかけを与え、またヒカルにも自信を与え、彼のプロ試験本戦の6連勝
へと、つながっていくのです。

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紙の本長江落日賦

2004/07/19 12:00

日本ではあまり知られていない人物や時代に脚光を当てています

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

私は「天山の舞姫」と「長安妖月記」と「白日、斜めなり」と
「長江落日賦」が面白いと思いました。「天山の舞姫」は、唐の武人の李炎と、
ローマ人の舞姫、ゼノビアとの物語です。唐の安西都護府に属する武人の李炎
は、サラセン軍の動きを探るべく、フェルガナに派遣される。
彼はそこでローマ人でキリスト教徒の舞姫のゼノビアと出会い恋に落ちる。
彼女ははるばるローマからこの場所まで、信仰の自由を求めてやってきたのだと
いう。李炎は多種多様な宗教が共存している唐へ、いつか彼女を連れて行ってやる
と約束をする。なんだかありとあらゆるものが吹きすさぶ砂漠の砂に、
全て埋もれていくような寂寥感を感じさせる話でした。
「長安妖月記」は、かつての名君だった大宗皇帝、李世民が心身ともに日に日に
衰えていく様をみながら、野心を抱く方士の杜昇洋から彼を救おうと
奔走する李靖や尉遅恭や蒔仁貫の姿がせつないです。「白日、斜めなり」は、
司馬氏の帝位簒奪に反対して、蜀に亡命した夏侯覇を主人公に据えた話です。
彼とキョウ維との関係の捉え方が面白いと思いました。
「長江落日賦」は、日本ではあまり知られていない南北朝時代の
さらに「侯景の乱」を中心にして描いています。
侯景はかなり強烈に印象に残る人物でした。しかし、
かつて傑出していた皇帝の
衰えといえば
「長安妖月記」に出てくる太宗皇帝といい、この「長江落日賦」に出てくる
梁の武帝といい、始皇帝や漢の武帝などといい、みな晩年は神仙思想に
はまっていますよね。梁の武帝は仏教ですが。しかし、何かに深く
心を傾けてしまい、かつての賢明な判断ができなくなってしまう所は、
同じような気がします。ずっと傑出した皇帝であり続けることは、難しいのでしょうか? 傑出した皇帝たちの中で、
神仙思想に関心を持つように
なったとはいえ、完全にはのめり込まずに節度を保ったのは、
光武帝くらいのような気がします。

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紙の本中国帝王図

2004/06/29 19:57

皇名月が描く華麗なる歴史絵巻

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

皇名月の繊細にして華麗なる絵と,井上祐美子,田中芳樹,
,狩野あざみ,赤坂好美達の文章で
中国の歴代皇帝達を紹介しています。
なんといっても見所は,来日した中国の専門家にさえ,
「日本にもこんなすぐれた画家がいたのか」と太鼓判を押す程,
きっちりとした考証に基づいて,当時の風俗を
再現している見事な絵でしょう。愚帝あり,賢帝あり,
奢侈に走り殺された皇帝あり,理想を追い求め過ぎ破滅した
皇帝あり,成り上がりの皇帝あり,異民族の皇帝ありと,
多種多様な皇帝達が登場し,中国史の奥行きの深さと
の広大さを表しています。
海の波間に消えていった,悲劇の少年皇帝,
宋の衛王などは,まるで平家物語の安徳天皇を連想させました。
また,彼の元に集った三傑と呼ばれた,敵のフビライ汗でさえ,
喉から手が出るほど欲しがったという傑出した人材の陸秀夫,
文天祥,張世傑の生き様も印象に残りました。
女性では則天武后と西太后
が紹介されています。
清王朝の滅亡を早めた西太后の崩御の後一年のあいだに
行われた四季折々のさまざまな祭事の度に,
国民が示したのは彼女に対する深い哀惜の念であったというのも,
印象に残りました。

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紙の本月を吐く

2004/06/28 22:43

家と家とのしがらみに翻弄された戦国の一女性の生涯

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

築山殿こと瀬名姫は名門今川の血を引く美しく誇り高く繊細な心を持った
姫君だった。雅な京文化に親しみ父母からも愛されていた。
しかし,今川家の人質となっていた松平元康と出会ってから,
彼女の人生は激変していく。彼女は幼なじみで関口家の
養子の広親への想いを秘めたまま元康の元へと嫁ぐ。
しばらくは幸せな夫婦生活が続く。しかし広親は桶狭間の戦いで
義元が信長に討たれた後
元康は岡崎城へ入ってしまう。元康の謀反を疑った氏真によって
瀬名は人質にされてしまう。それから瀬名は心細い二年間を過ごす。
その後元康は鵜殿長照の遺児の二子と於大と久松俊勝との間に産まれた
源三郎と瀬名母子の人質交換の申し出をしそれが成立し
瀬名と元康は二年ぶりに再会する。しかし元康には側室の西郡御前がいた。
岡崎城に入った瀬名は姑の於大に挨拶をしようと
美文と得意の和歌を
記した文を送る。しかし書が苦手で,悪筆に劣等感を抱いている
於大にとっては腹だたしいものでしかない。
このように名門の姫君の
瀬名と質素で実を取る於大とは,大きなギャップから
ことごとくうまが合わない。それに於大は今川家に深い恨みを
抱いていたのだ。於大の反対により側室の西郡御前は城内の西曲輪に
住まわされているのに正室の瀬名は城外に住む事になった。
瀬名は大いに不満だった。しかも元康は,それからの瀬名の不満を
真正面から受け止めてくれずいつもごまかしてしまう。
瀬名の両親が死んだ時でさえすぐに彼女に告げなかった。
永禄六年正月,やっと瀬名は一年後の後に城内に住ませてもらえる事に
なった。それから織田家の五徳姫と信康の間に縁談が持ち上がる。
しかし瀬名姫は,今川を滅ぼした織田の姫など,という理由から,
於大は織田との縁談自体は賛成だが,瀬名の子供である信康を家康の後継者とし
織田の姫を正室にするなどもっての他という理由から反対する。
しかし五徳姫が信康の元に嫁ぐ事になった。この結婚でも
瀬名は疎外感を味わわされる。やがて父の家康との間に距離を感じ
すさんでいく信康。そんな信康を心配し,いつまでたっても嫡子が
五徳との間に生まれない事を心配した瀬名は,側室として於理与
を彼に紹介する。於理与は待望の男児を産む。だがその子はまもなく病死。
五徳の侍女のお琴が子供を殺したと逆上し,彼女を殺してしまう信康。
五徳が信長に宛てた文に,於大が瀬名を陥れるためにさらにいろいろと書き足す。
於大の陰謀にはまった瀬名母子についに悲劇が。
於大が怖過ぎます。人心掌握がやたらと上手だし。
絶対に敵にしたくないタイプです。於大の立場とか,
戦国時代の女性として
翻弄された彼女の
悲しみも描かれているのですが。築山殿の悪妻説は作られたものだという
見方を著者はとっています。私も同感です。いかに彼女が
家と家との憎悪によってまれに見る悲劇に追い込まれていったのかがわかりました。人々のそれぞれの事情がよく描かれていたと思います。
ただ信康の気持ちも,もう少し詳しく描いて欲しかった気がします。

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テレビの影響力って怖い

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

考証といい史料の吟味といい念入りな現地調査といい
素晴らしい本です。買ってよかったです。
信玄の正室三条夫人は世間にあふれる信玄の側室で勝頼の母の諏訪御寮人への
ひいきに基づく小説やドラマの被害者だった事がよく分かりました。
本当に三条夫人を悪く描いているフィクションばかりですね。
清華七家の三条家の家柄を鼻にかけて武家を馬鹿にし
信玄の側室の諏訪御寮人に嫉妬して辛くあたったとか
信玄より三歳年上で姉さん女房ぶっていたとか色黒でひらめのような
顔の不器量な大女だったとか。しかしこれらは全く根拠のない作家たちの
憶測と諏訪御寮人へのひいきに基づいたでたらめだった事が判明しました。
三条夫人が嫉妬深いとか高慢とか不器量とかいう同時代の史料も
なかったし。特に新田次郎の小説での描かれ方なんてかなりひどいです。
しかもこの人は後で「三条夫人の事はよく調べないで書いてしまった。」と
書き残してますからね。実際の三条夫人は信玄と同じ年齢で
美女で仏への信仰心が厚くて
春の陽のような暖かく穏和な人柄で武田家の屋敷の女性達からの
人望も厚く彼女達の相談にもよくのってあげ信玄との夫婦仲も
このうえなく良好だったそうです。三条夫人のお墓がある
山梨県の甲府市の「円光院」に残っている「葬儀目録」に書き残されてある
三条夫人の葬儀に出席した快川国師やその他の
僧達が生前の三条夫人について語った法語によると。
それに「円光院寺伝」によると
信玄は自分が日頃信仰していた刀八毘沙門天と勝軍地蔵の二体を
信州駒場での臨終間近に密かに家臣の馬場美濃守信房
に託し自分の遺体と共に円光院に埋葬してくれるように
遺言したというのです。しかし円光院のご住職によると
勝頼が反対してこの信玄の遺言は実行されなかったとか。
ますます諏訪御寮人が信玄の最愛の妻という巷に
広く流布している説は根拠が弱くなっていきますね。
私は三条夫人が信玄の最愛の妻だったような気がするのですが。
大体仲が悪い夫婦の間に五人も子供がいるわけないじゃん!と思うんですがね。
必ずしも武将の後継者になった息子の母が一番愛されていた妻とは
言いきれないですし。それに三条夫人の息子は義信以下誰も
後継者になれない理由がありましたし。二男は盲目で三男は早世。

しかしフィクションの特にテレビの影響力は怖いですね。
この本によると新田次郎原作の大河ドラマ「武田信玄」の影響で円光院は十数年にわたって荒廃してしまったとか。そもそもこの本が書かれる事になったきっかけも大河ドラマ「武田信玄」での三条夫人の悪い描かれ方に円光院の
ご住職が怒りお嘆きになったからだとか。嘘も何百回もずっと言いつづけていれば
本当になるという怖さも感じましたね。あまりにも気の毒な三条夫人の
悪妻説の定着の過程を見ていると。三条夫人を公平に扱った小説や歴史の本
なども全然ないような気がしますし。やっぱり歴史小説や歴史ドラマをそのまま鵜呑みにして信用してしまってはいけないですね。読者や視聴者側も簡単に
信用してしまわない見識を持つのが必要なのではないでしょうか?

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花の反逆大友宗麟の妻

2004/10/04 11:19

イザベルの言い分

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一般的には、悪妻として名高い大友宗麟の正室の奈多氏(イザベル)の
視点から描かれた小説です。彼女が宗麟にひかれていく気持ちは
よく伝わってきました。宗麟をやたらと美化せず、彼の欠点もしっかりと
描いているのがよかったです。奈多氏が初めから、
むやみやたらと
キリスト教に反感を抱いていた訳ではないという史実も、
しっかり調べてあると思いました。奈多氏は大友家を、豊後の国を、
守りたかったのではないかと思いました。彼女は、自分の夢ばかりを追いかけ、
神仏を崇拝する多くの家臣達の気持ちも省みず、いたずらに大友家や
豊後の国を混乱させる夫が許せなかったのではないでしょうか?
それに、キリスト教のせいで、彼女の家族はばらばらになってしまい、
彼女はなにもかも失ってしまったんだなと感じました。
キリスト教徒になってしまった、彼女の身内達を「なんだかなぁ…」
と思うくらい、彼女が傷ましかったです。彼女の失意がよく伝わってきました。
ジュリアにも「よく言ってやった!」と思いました。
でも、奈多氏、もう少し元気がよくてもよかったのでは?と思いました。
それから、どこまでが史実なのか?と思う部分がありました。
それから、奈多氏が、夫がジュリアを妻にしてしまい、
正室の座を追われて、失意のあまり自殺をはかった事は書かれておらず、
多少、調査不足の所があるような気がしました。また、説明不足と
思われるような所もありました。突然、「曼珠」と出てきて、
一瞬、誰の事かと思ってしまったり。奈多氏が曼珠という名前になっています。
とはいえ、これまで一方的に悪妻とされてきて、夫宗麟の影に追いやられ、
彼女の立場や心境には、あまり
触れられる事がなかった気がする奈多氏の、真の姿に迫ろうとした
著者の挑戦には好感を持ちました。また、私も宗麟と奈多氏は、
最初から仲が悪かった訳ではないと思います。二人の間には子供も多いですし。

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武田勝頼 花の歳月

2004/09/11 11:30

ようやく良心的な作家にめぐり会えました。感無量。

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武田家の人々を、新しい視点から捉えなおそうとしている
著者の姿勢がいいです。義信が信玄の駿河侵攻に反対したのも、
従来の、よく言われる「義信の正室が今川氏の娘だから」という、
義信を過小評価していると思えなくもないこの説は採らず、
義信は政治的な理由から信玄の駿河侵攻に反対したと主張しています。
私もこの説の方が納得がいく気がします。それから、信玄が妻達に
気を配って、妻達全員に竜胆の花を配るというエピソードもいいです。
信玄って、けっこうこんな風に妻達に気づかいをしていたような気がします。
べつに恐妻家とか妻達が嫉妬深いとかではなくても。
国を治めるのにはこのような気づかいも必要だったと思います。
それから三条夫人が優しい感じの女性に描かれているのには
感激です。ただ、信玄が薔薇の花の美しさをうたった漢詩は、
梅香姫(諏訪御寮人)の美しさをうたったものだとか、
信玄の弟の信繁まで彼女に恋していたなどは、諏訪御寮人をひいきしすぎ
だと思いました… それからねづ御寮人が諏訪御寮人亡き後の
母代わりで、勝頼は彼女に恋をしていたというのも、いまひとつ
根拠がわかりませんでした。義信も、優秀で優しい人物に描かれているのは
いいのですが、少し勝頼と仲が良すぎるような気がしました…
また、なぜかねづ御寮人は美人に描かれているのに、
三条夫人と油川夫人は美人に描かれていないのでしょうか?
史実では二人とも美人だったらしいのに。
あと、諏訪御寮人・高畑夫人・黄梅院・北条夫人は名前があるのに、
なぜ三条夫人・ねづ御寮人・油川夫人には名前がついていないのでしょう?
またこの著者も、信玄の最愛の妻は諏訪御寮人という考えのようですね…
勝頼が主人公の小説では、しかたないのでしょうか。
このように、数々の気になる点はあるとはいえ、全体的に人物の描き方など、
かなり良心的だと思います。信玄は三条夫人の死に衝撃を受けていたし、
彼女にも愛情があったように描かれているし、義信と黄梅院にも愛情を
持っていたように描かれているし。著者の武田家の主な人びとへの
敬意を感じました。(特に三条夫人) けっして、むやみやたらと
武田家の人々をひいきしているとか、美化しているというのではなく。
歴史上の人物に敬意を持っている感じがする著者の人物の描き方に
好感を持ちました。

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紙の本日本女性の歴史 女のはたらき

2004/09/04 14:03

日本史の中で女性が果たした役割

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日本史の中で女性が果たしてきた役割について、
述べられています。戦国時代の公家の妻は、
夫が主催する和歌会・連歌会などの会を、
頭役(世話役)として実質的に運営したり、使用人の給料の分配、
食料の調達など、家の中をとりしきり、公家としての体面を保つ努力を
していた事がわかりました。また、千姫(天樹院)は秀頼と死別した後、
本多忠刻と再婚した事までは知っていたのですが、
弟の家光に終生大切に遇され、幕府からも多額の資金を与えられ、
大変な資産家だったとか、家光から家光の次男、綱重の養育を任され、
妹の東福門院和子と相談して、
東福門院の外孫にあたる二条光平の娘を、
綱重の正室に迎える事に成功し、
千姫の外孫の、池田光政・千姫の娘の勝子夫妻の娘の二女輝子を、
家光の養女として公家の一条教輔と結婚させるなど、政治的に
活躍し、幕府の中での彼女の発言力が大きかった事を知って、驚きました。

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桃夭記

2004/06/30 21:05

夢幻の世界へ

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可憐な若い恋人達と、突然表れた不思議な青年、
妖怪、精霊達が織りなすファンタジーの「桃夭記」.
大人達の醜い権力争いに巻き込まれている少年皇帝を
補佐し、政治を良くしようとする
剛直な青年の物語の「嘯風緑」.唯一、現実的な小説の「墨匠伝」.
近代中国を舞台にした夢と現実が交錯する「迷宮たん」が紹介されています。
私はこの中では「桃夭記」と「嘯風録」が好きです。

そういえば、「桃夭記」の中で周明が口ずさむ「桃の夭夭たる、
灼灼たる其の華。之の子 ここに帰がば、其の室家に宣しからん。」
という詩が「岩波文庫 中国名詩選 上」に出てきました。
「桃夭」という題名だったんですね。古代北方の歌謡「詩経」に分類される
詩だそうです。「夭夭」とは娘の若々しさを暗示する言葉だとか。

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紙の本戦国女系譜 巻之2

2004/06/28 17:41

確かに労作です

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この本も入念な実地調査と定説や俗説に惑わされず
しっかりした独自の考察に基づいて書かれていて
好感が持てました。良書だと思います。特にそれが出ていたのは三条夫人と
菊姫についてです。著者の三条夫人に対する公平な見方には
感動しました。彼も三条夫人悪妻説はでたらめだと書いてくれています。
著者は三条夫人の性格について快川国師は「つまり彼女の存在は
日の光のように明るく性格はのどかな春のようだったといっているのである。」と
言っていると書いています。また三条夫人悪妻説もこう否定してくれています。
「この三条夫人はだが信玄を主人公にしたNHKの大河ドラマを
筆頭に数多くの小説に勝頼を産んで若死にした側室諏訪御寮人を強調するためであろう嫉妬深い女,公家の家柄を鼻にかける女といった悪いイメージで
描かれてきた。」同感です。またこうも書いています。「しかし円光院に残る
彼女の葬儀で語られた快川国師をはじめとする諸導師の法語を見る時,
左大臣三条公頼の二女に生まれた彼女は,ゆったりとした性格の,
教養高いがそれを鼻にかけるような公家の姫君でなかったことが明らかになってくる。」この意見にもまったく同感です。
「信玄にとっても三条夫人は,何人かの側室を
持ちはしたが,生涯の妻であった。」よくぞ言ってくれました。といった
感じです。著者には感心します。新聞記者だそうですが,いいかげんな歴史の
専門家達より,よほどしっかりとした本を書いていると思います。
根拠になる史料もないのに,三条夫人が悪妻で彼女と信玄は夫婦仲が悪かった。と
書いているような史家や研究者などより。いいかげんな歴史の本って,
そうとうありますからね。
それから菊姫については衝撃的な事実が発覚しました。
信玄の娘の菊姫は上杉景勝の子供が産めないのを苦にして
自害していたんです。菊姫は景勝の正室とはいえ
名ばかりの淋しい生活だったようです。秀吉の時代となってからは
京都で景勝の重臣の直江兼続の妻のお船と共に
京都で人質生活を送ったそうです。家康の時代になっても彼女の
人質生活は変わりませんでした。しかも菊姫はずっと子供を産む事が
ないため景勝は公家の娘を米沢で側室にしてしまったそうです。
景勝が側室を迎え,自分が行きたくてもいけない米沢に行く事を
その側室は許されている。菊姫の気持ちはいかばかりだったでしょう。
そして菊姫は慶長九年二月十六日に側室の懐妊を聞いて自害したそうです。
菊姫付きの家臣の宮島親家へ宛てて書かれた「このたびの菊姫の自害は
世間に知られないように内密にしてくれ。」という内容の直江兼続の
手紙も残っているそうです。菊姫は奥向きの諸経費の節約を奨励するなど
しっかりした女性だったそうです。子供を産めなかった女性の悲しみが
伝わってきました。他の女性で印象に残ったのは
武田家の真理姫,見性院
家康の聡明な三人の側室の
茶阿局,お万の方,阿茶局,恋愛結婚だった今川氏親の母の北川殿,
島津家の女性の阿南,孫の領地獲得のために粘りつづけたパワフルな祖母
の悦窓,別所家の女性の波,ひろ子,息子の筒井順慶のために
信長の人質となって筒井家を救った大方殿,三条夫人の妹の如春尼が
印象に残りました。戦国の世を力強く生きた女性達の姿が伝わってきました。


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