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なまずさんのレビュー一覧

投稿者:なまず

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紙の本武士道 現代語で読む最高の名著

2004/02/20 19:11

日本人の心の拠りどころとは

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

大学四年次の夏、アメリカに短期の留学をした時のことです。ホームスティ先での生活にだんだんと慣れてくると、話す内容もだんだんと深いものになっていきました。そのうちホストファザーが質問してきました。
「あなたは何のために仕事をしようと考えているんだ?」 
私自身が自分の進路について悩んでいる時期だったために、この質問は私の心に響きました。そのとき私は、「お金を稼いで生活をしていくために働くのだけど、ただ働くのではなくて、自分が夢中になれることをやっていきたい」、そんなことを言ったと思います。ただ、このときの私の答えは、自分の中では不完全なものでした。何か納得のいかないものでした。確かにそうなんだけど、何かが足りない。何かが欠けている。何が欠けているのかは解らないのだけれども、その答えには違和感がありました。
私も聞き返しました。「ではあなたは何のために働いているのですか?」 するとホストファザーは多くの日本人が宗教についてあまり関心がないことを知っていると断った後に、自分は神のために仕事をやっているんだ、とおっしゃいました。
これは私にとって衝撃でした。宗教がいいとか悪いとか、そう言う話は別として、大袈裟ではなく、ショックでした。まさにカルチャーショックでした。
心の中に絶対的な拠りどころがある。人生の目的と言うのか、生きる意味と言うものがある。精神的なバックボーンがこんなに大きい、このホストファザーには、あるいは敬虔なアメリカ人には、今の自分は絶対に勝てないと思いました。
日本に帰って数ヶ月が過ぎてからたまたま手に取ったのが、この『武士道』でした。1世紀以上も前に、「日本人の道徳心は宗教なしにどうやって培われているのか?」 と新渡戸稲造がアメリカにおいて質問され疑問に思ったことから、武士道が日本人の心の根底にあるのではないかとして出版したのがこの本です。私がしっくりしないと思って頭に引っかかっていたものを、レベルは違えど、かの新渡戸稲造も疑問に思っていたわけです。
この本を読んだことで、武士はなぜ主君のために死ねるのか、なぜ名誉が大切なのか、なぜ武士はこんなにも誇り高いのか、など今まで武士と言う言葉で片付けられていたことが論理的に知ることができ、それにより今までの自分の利己的な言動が情けなくなりました。
100年以上も書かれた文章なのに、ぜんぜん古くない。まさに真理を書いた本だからではないでしょうか。私の座右の書として、何度も読み返していきたいと思います。

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