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先月(2017年8月)

バンドウメグミさんのレビュー一覧

投稿者:バンドウメグミ

6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本錦繡

2004/03/20 00:12

救いはきっとある。

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

元夫婦の文通でストーリーが展開される不思議な構成。それぞれの主観と客観、冷静さと感情の高ぶり、過去・現在とが交差して緩急がついている。2人の微妙な関係がもどかしいのだが、傷心と喪失の過去からゆるやかに立ち直るそれぞれの姿が静かに心を打つのだ。
「生きていることと、死んでいることとは、もしかしたら同じことかもしれない」。この言葉が2人の文通を長続きさせた。死に行く自分を見つめているもうひとりの自分の存在を知り、人生観が変わった夫。障害をもつ子を授かり、現在の夫に不倫をされ、すべてを過去の離婚につなげていく妻。お互いのわだかまり、苦しみを吐露することで受容は始まる。そして、すべてが理解されたとき、前進が始まるのだ。
過去は振り返ってはいけない。そんな言葉をよく耳にする。しかし、受け入れがたい現実から目をそむけ、逃げつづけるだけでは解決は望めない。勇気を出して認識する。理解する。どんなにつらくても立ち向かっていかなければ、止まったまま。ことに恋愛に関することはそうだ。時間は解決してくれない。解決するのは自分自身であることをそっとこの本は教えてくれた。

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紙の本愛の話幸福の話

2004/03/14 00:32

魅力の秘訣

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

美輪さんの真髄に触れたのは「ヨイトマケの唄」が最初だった。誰の心にも届く歌詞。普段は忘れてしまいがちだけれど、育ててくれた両親への感謝がふつふつとわいてきた。それだけではない。今までに出会った人々に対しても。幸せな生活は個人の努力の賜物ではなく、周囲の協力があってこそだと。気づけて良かった。そして「気づけないで勘違いしている人間が多いのではないか」との思いを抱く。
自分のことしか考えない人間が増え、世の中は荒廃している。なんだか疲れてしまったり、ゆとりがなくてイライラする。誰にでも覚えがあるのではないだろうか?
そんなときにこの本を広げてほしい。正しさを保ち、自分が自分らしくあるための知恵がたくさんちりばめられている。ストレスの対処だけではなく、より良い自分になるための意識、気持ちの持ちよう。それらは説教じみてなく簡潔にまとめられていて、好きなときに気に入った場所だけでも読めるような手軽さがある。しかし、内容は説得力に満ち溢れている。
人間が最も冷静さを失ってしまう恋愛についての言葉が興味深い。特に「こんな人だと思わなかった」というありがちなセリフに対して「エゴ」だとバッサリ。「自分の勝手な思い込みで、見えている部分がすべてだと思っているだけ」と言い切る。「相手の心の見えない部分まで見ようとする思いやりのある男がいい男」。男を見る眼がない。そんな自覚のある方には良い処方箋になるだろう。
毎日繰り返し読めば、少なくとも心は美しくなるにちがいない。

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救急精神病棟

2004/02/25 00:34

偏見の向こう側

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

精神病院と聞いたら刑務所と並んで誰でもお世話になりたくないところであろう。
しかし、ふとしたきっかけで人は簡単に精神を病んでしまう。その具体例がこの本の冒頭で紹介されていた。ストレス多き現代社会において、健全な精神をキープできる絶対の保障など、どこにもないのだ。
戦慄を覚えながらも正しい知識のフォローが私たちの心を安堵へと向かわせる。千葉県精神科医療センターが舞台。写真や病棟の見取り図などが紹介され、従来の閉鎖的なイメージは払拭される。スタッフの体制や現在の精神医療の問題点の解説がていねい。実在の医師のインタビュー文は説得力がある。そしてなにより、ひとりの架空の研修医の視点から見たノンフィクションの現場の描写。それがこの本をより読みやすいものに仕上げている。
ひとつ難点を指摘するとすれば、もう少し他の精神科救急を扱う病院の紹介がほしいところ。ことに、エピローグのさわ病院(大阪府豊中市)の「医療憲章」。精神医療従事者の心がけが箇条書きにまとめられている。このへんの解説と千葉県精神科医療センターのポリシーとの比較など、もう一段掘り下げた内容があったらもっとおもしろい本になったように思う。

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紙の本私の嫌いな10の言葉

2004/02/18 22:52

正しさへと向かう勇気

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

嫌いというネガティブな感情に向き合う。考えることを拒否せず、逃げ出すことなく。あえて突き詰める。著者の探究心はとどまることを知らない。夢中になって私も文章を追いかけた。
日本という島国。そこに宿る精神のなんと狭いことか。笑顔という仮面をかぶり、体面を重んじる。集団は何よりも優先。相手に対してストレートに異議を唱えることを避け、通じないとわかればバッサリ切り捨てる。
この文化は問題を抱えつつもそのことにすら気づけない社会を作り上げた。気づいているごく一部の人間も場の和を崩壊させないがために、真実を胸の奥へしまう。本当にこのままでいいのだろうか。中島さんは一個人の意見を絶対的な意思にすることは望まないだろう。しかし、この本は力強く私たちに問題を投げかけている。いや、投げつけている。まずは初めの一歩。自分の言葉を臆することなくさらけ出す。そして、互いに深く傷つけあうことを覚悟して本質へ迫ろう。勇気を出して。 

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紙の本ZOO

2004/03/05 02:10

存在の否定とささやかな希望

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

人の憎悪の深さ。他者や自己を抹消したくなる瞬間。そんな目をそらしたい真実を情け容赦なく私たちの前に突きつける。この本に収められた作品すべてに共通するのは登場人物全員が無事だったためしがないということ。架空の出来事とは知りつつも、読破するまでにはかなりの痛みを要してしまう向きもあるだろう。
かと言って、まったく救いがないわけではない。どす黒い影が全編にまとわりつくものの、血の通った温かな心の動きも随所に見受けられる。「もうだめだ」と本を閉じたくなる頃、そのエピソードは現れて「まだまだ、もう少し」先を見たくなる。構成は人生そのものをあらわしてるかのよう。捨てたものじゃない。
特に「陽だまりの詩」は悲しいけれど、やさしい。涙が出そうなほど。それでいて、静かなまっさらな気持ちにさせる。「何かを好きになればなるほど、それが失われたとき、私の心は悲鳴をあげる。この幾度も繰り返される苦しみに耐えて残り時間を生きていかなければならない」と人生の過酷さを訴えながらも、「世界の輝きに触れることは、どんなに価値のあることでしょう。そう考えると、私は、胸の奥が悲しみで血を流すことさえ、生きているというかけがえのない証拠に思える」とささやかな感謝の意を表する主人公。生への希望。抱いて進んでいける気がした。

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在宅ホスピスという選択

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死期が迫っていてもできるだけ普段と何も変わらない生活を送る。昔は当たり前だったかもしれない。だが、今ではいささか贅沢な気もする。
本人が望み、家族をはじめとする周囲の協力があれば、そんな生活も実現する。著者・内藤いづみが提唱する在宅ホスピスを行う診療所が可能にするのだ。
そう遠くはない最期の日を心安らかに迎える。そのために家族・看護スタッフが一丸となる情景が目に浮かぶエピソードも見受けられる。痛みの緩和に重心を置くケア。つらくて苦しいイメージのある末期がんも、この方法ならば乗り越えられそうに思えてくる。
最期まであきらめずにがんと闘う選択を著者は否定しない。しかし、病院で十分なケアを受けられず消耗して死ぬだけが人生の終末ではないことを静かに伝える。見送る側の気持ちにも寄り添って。
在宅ホスピスが患者の選択肢のひとつとして定着し、著者の実践が後に続く医療従事者の先鞭となる日はきっと来るだろう。

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