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    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

青白いくじらさんのレビュー一覧

投稿者:青白いくじら

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本アラビアの夜の種族

2004/05/01 01:51

内容は文句なしにすばらしいです。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

キャラクターは個性にあふれ、食べ物や暮らしも生き生きと描かれています。災厄の書、地下迷宮、生きた剣、魔術、蛇神…とくれば、読者を引きつける引力も十分。そういうテーマは全編で無数に散りばめられ、あたかも幾多の宝玉で装飾されたかのようです。とても魅力的な本でした。
しかし、この本の読者はおそらく、とても気に入る人と、とても気に入らない人の集合に二分されると思います(それはどの本もそうかもしれませんが)。内容はすばらしいのですが、僕の場合、とにかく読むのに時間がかかりました。なぜ時間がかかったかというと、歴史的な事柄を読むのに手こずった、などということではありません。最後まで特徴的な文体になじめなかったたのです。この本を好きになれるかなれないかの分かれ目は、著者の文体になじめるかなじめないかにかかっているのではないかと思います。文体の特徴を挙げると、まずは特徴的なルビ。これは、創意工夫がなされていて、物語に彩を加える道具としてうまく機能していたと思います。少なくとも、僕は好印象を覚えました。では、何になじめなかったかというと、あまりうまくはいえないのですが、文の切れ目や倒置的な配置です。詳しくいうと、一行だけ改行されてぽんと置いてある文章や、長い主部や装飾部が倒置用法で後に書かれている「…で」「…として」「…に」などという書き方をどうしても好きななれなかったのです(これでも要を得てないかもしれません)。この文体が、最後まで気にならないようにしても、どうしても気になり続け、読書の流れに乗ることができませんでした。
悪口を書いてしまったように見えるかもしれませんが、そうではありません。文体が気に入った方、またはまったく読んでいて抵抗がない方、さらにいえば物語がおもしろすぎて文体などまったく気にならない方にはこれほど魅惑的な本はないと思います。すばらしい物語なので、冒険を求めている方、読書家でこの本が未読な方はぜひ一度読んでみてほしい、とオススメしたくなる本です。

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紙の本黄昏の百合の骨

2004/03/07 21:10

理瀬シリーズの続編

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「麦の海に沈む果実」の続編にあたる作品。

前作でもそうだったように、どことなく重暗く不気味な雰囲気が漂う中に「謎」が見え隠れして話が進んでいきます。特徴的なキャラクターが登場し、主要キャラクターのそれぞれが「謎」を解こうと躍起になります。人の本性、思惑、狂気などが錯綜し、誰も信用できない、という不信感を誰もが抱き、探り合いをするうちに争いが起きます。各々の探りあいと引き起こされる諍いを見ていると、私自身も疑心暗鬼になってしまいそうでした。

一番の山場はやはり、畳み掛けるように「謎」が明らかになっていくシーン。ここは夢中になって読みました。

この本は最後まで気の抜けない展開で油断できません。始めから終わりまでドキドキしました。おもしろかったです。

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