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先月(2017年6月)

畔竜光さんのレビュー一覧

投稿者:畔竜光

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ヴァン・ヘルシング

2004/10/03 23:54

超人的なヴァン・ヘルシングの人間らしさ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

現在、同作の映画が話題となっているが(なお、私はまだ映画は観ていない)、もし息を呑むような危ういアクションが好みならそちらを観て楽しむほうがいいだろう。しかし、純粋にストーリーを楽しみたいのならばこの書籍で読むことをぜひともお勧めする。
この話の元を辿れば「ドラキュラ」「フランケンシュタイン」「狼男」等々と古典的な物語であり、それぞれのキャラクターが話を飾る。言うならば、それらを継ぎはぎにした「フランケンシュタインの怪物」とも言うべき話がこの「ヴァン・ヘルシング」であろう。ここでいう「継ぎはぎ」とは褒め言葉だ。死体の四肢を繋ぎ合わされて生まれたフランケンシュタインの怪物が個としての意思を持つように、この小説は継ぎはぎから生まれたオリジナル“個”の素晴らしい作品として成っているのだから。
話は主人公であるヴァン・ヘルシングとドラキュラ伯爵との対決、そして「人間VS怪物」の構図が大きなテーマとなっている。2人(2種)の駆け引きは鬼気迫る描写がされている。ゆえにそのアクションも文章だけでも派手なのだから、私が映画を勧めるのもそれが理由だ。しかし、あえて本を勧めるのは、主人公はじめ各キャラクターの心の葛藤が細かに表現されているからだ。細かな感情は映像では容易に表せまい、文章ならではの嗜好だ。
特にヴァン・ヘルシングの心情は、外見の渋さと超人的な運動能力からは意外と思うほど人間らしい繊細さを持っている。過去を知らない男が自らのアイデンティティーの模索し、「掃除人」としての現在を自嘲し、見えない未来に喘ぎ、ひたすらに悩み苦しむ。その心の葛藤の情景は主人公だけでなく、ヒロインのアナ、主人公の相棒カール、怪物ながら生を求めるフランケンシュタイン、そして宿敵であるドラキュラにも丁寧に描かれている。
「まるで怪物ばかりの物語なのに、なぜこんなに人間らしい体温を感じる話なのだろう」
そこに注目して読んでみれば、この作品のテーマが先とは全く違うものも存在することに気づくはずだ。
なお「ヴァン・ヘルシングがカッコイイから!」と友人から勧められ、私はこの本を手に取った。確かにこの本の主役は他でもないヴァン・ヘルシングだ。その生き様は渋くて儚く、カッコイイ。だから私は全く同じ言葉を推薦する言葉とし、さらに私からもう一言「しかし、なんと人間の“弱さ”が身に染みる話だ」と付け加えておく。

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