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    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

マサ@宇都出さんのレビュー一覧

投稿者:マサ@宇都出

3 件中 1 件~ 3 件を表示

人間が奴隷にならないためには?

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

コンピュータ、情報、コミュニケーションなどを切り口に、文系と理系の狭間で刺激的な本を出し続けている西垣通・東京大学大学院情報学環教授の“語りおろし”作品。気軽に西垣・情報学に触れることができる本です。
タイトルの「情報学的転回」とは、20世紀に起きた「言語学転回」に続く21世紀の転回として著者は位置づけています。
「言語学的転回」とは構造主義言語学をうちたてた言語学者ソシュールに始まり、構造主義人類学者・レヴィ=ストロースによって確立したもので、「端的には、事物の存在についての思索自体よりその言語表現を重視せよ、ということ」。それは「人間(主体)から言語へ」「歴史から構造へ」「実体から関係へ」といった変化で表されます。これは、白人によるヨーロッパ文化がもっとも進歩した文化であるという見方を否定し、有色人を解放する思考をもたらしました。
そして「情報学的転回」においては、人間が「生物の一種」であると認めることから始まり、言語学転回が有色人を含めた人間尊重につながったのに対し、あらゆる生命の尊重をめざすと著者はいいます。
「情報」というと多くの人がコンピュータやインターネットなどのITやデジタルデータを思い浮かべるでしょうから、「生命の尊重」とどうつながるのかわからないかもしれません。一般には、コンピュータやインターネットなどで、情報の共有化が進んだり、より生活・仕事が便利になるなかで、何か大きな変化が起こるというぐらいにしか考えていないでしょう。
著者が言う「情報学転回」とはそんな表面的なことではなく、もっと根源的なところからの主張です。そのためには「情報」についてもう一度とらえなおす必要があります。これについては、著者の『こころの情報学』(ちくま新書)・『基礎情報学』(NTT出版)で詳しく解説されていますが、「情報」とは「生物にとっての意味作用」、つまり生物にとって意味のあるもの、重要なもの、価値があるものととらえるところから始まります。デジタル情報もその延長線上にあります。
本来であればITは人間がよりよく生きる、生命力を活性化するために用いられるものです。しかし、実際にはITの普及・発展のなかで、人間をロボット化するために用いられているというのが、著者の問題意識です。そして、このIT社会・IT文明について考えるうちに、「聖性」(宗教的な霊性)と情報とのかかわりにぶち当たります。
著者は現代のIT文明はユダヤ=キリスト教の世界観と密接なかかわりがあるといいます。その世界観とは、「宇宙すべてが神の言葉にしたがって普遍論理的にできている」という考えであり、そこを直視して脱出しないと、ITによる無制限な効率競争や人間のロボット化は避けられないと警告します。
そのために「情報学的転回」が必要であり、これは「人間がコンピュータの奴隷になることへの異議申し立て」といいます。そのためにユダヤ=キリスト教的思想に対抗するものとして、著者は古代インド哲学を挙げ、オートポイエーシスの考えも引用しながら、そこに新しい可能性を見出そうとしています。
文系と理系の両方の知にまたがりながら展開する、著者ならではのダイナミックな議論が、大きな刺激を与え、現代社会、そして自分自身について深く考えさせられます。21世紀を生きるわれわれにとって、必読の書といえるでしょう。

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紙の本場の論理とマネジメント

2006/01/10 20:13

これからが楽しみな「場」のコンセプト

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「場」(ば)って何でしょう?
「場違い」「場作り」「場慣れ」「場を読め」。日常生活の中で、「場」という言葉を使っていますが、さて「場」自体を説明しようとするとなかなかうまく表現できません。
一方、経営、組織運営も人が絡むだけに、「こうすればこうなる」というように予測可能な単純なものではありません。「経営はアートである」といわれる所以です。この経営に「場」という概念を持ち込むことによって、著者は今まで言葉で表現できなかった経営の勘所を物の見事にわかりやすく説明することに成功しています。
「場」というのはある意味、便利な言葉です。
まずは、従来の指示・命令のタテの関係だけでなく、ヨコの関係、しかも一方通行の関係ではなく相互が影響を及ぼしあう関係を表現できていること。
そして、情報の流れだけでなく、感情の流れといった心理的な要素も含めていること。
これによって、これまでなかなか言葉にできなかった部分が、「場」という言葉によって表現の機会が与えられています。
この「場」について、著者はそのマネジメントを「場の生成のマネジメント」と「場のかじ取りのマネジメント」の2つにわけて解説しています。そこで書かれていることに、これといった目新しさはありませんが、「場」という概念を用いることでまとまったカタチになっているのがわかりやすいところです。
この「場のマネジメント」には次のような人間観・組織観が流れています。
人間観としては、
「組織の中の人間は、自分の行動を自分の利益のために選択する自律性をもつ一方で、周囲の人々との関係の中で協力的に全体をも考えた行動をする。」
組織観としては、「意思決定する個人の集合体」としてではなく、「情報的相互作用の束」として組織を見る。
このような人間観・組織観を含め、著者はこれまでの「ヒエラルキー(階層組織)パラダイム」を補足、もしくはそれに変わる「場のパラダイム」ととらえ、パラダイム転換の必要性を訴えています。
そんな場のマネジメントにおけるマネジャーの役割を著者は次のような含蓄のある言葉で表現しています。
1)人の間の「空間」の設計者
2)大義を伝える哲学者
3)最後の声を発するプロセス調整者
4)10%の独断決定者
従来とは違うマネジメント、マネジャー像を広げてくれる本です。
ただ、取り上げられている事例が少し昔のものが多いのが残念です。大部屋制度、フェイスツーフェイスの重要性への強調が目立ちます。急速に普及するコンピュータ、ネットワーク環境が「場」に大きな影響を与えていることは間違いなく、それに対する言及や新しい企業での研究成果が欲しかったところです。
とはいえ、それを本書に望むのは酷でしょう。とにかく本書を数多くの人が読まれ、それを実際の組織運営で実践、検証することが強く望まれるところです。それによって初めて「場のマネジメント」に魂が吹き込まれ、日本から世界に発信することができると思います。これからが楽しみなコンセプトです。

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現役バリバリのセールスマンが書いた現在進行形のセールス本

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

セールス本を書いているすべての人が、本当にセールスを楽しいものと考えているかどうか、疑問に思っていました。
辛いセールスの仕事から足を洗いたくて、もっと楽な仕事がしたくて、セールスの本を書いた人も多いのではないでしょうか?
でもこの著者は違います。
「生命保険のセールスほど楽しい仕事はありません」
著者はこう言い切ります。
その背景にあるのは、この仕事が「お客様の利益や喜びさえ考えていれば、結果的に私たち保険営業にも利益や喜びをもたらしてくれるしくみ」を持っている、という著者の確信であり、それを実際の営業活動の中で証明していることです。
著者の営業スタイルはかなり変わっています。新規のお客や契約を追い求めずに、ただ保全活動によって既契約のお客の満足度を上げることに集中しています。まさしくタイトルにあるように「顧客満足」を中心に据えた営業活動です。こういった活動を口にする人はいても、なかなかそれに徹しきれる人はいないでしょう。顧客満足というのは、効果が出るまでに時間がかかるからです。
著者は5年前に現在のカタチに切り替えました。最初の2年は著者も大きく成績が落ち込み、収入が半分になったそうです。しかし、それでも継続する中で3年目には底を打ち、今度は紹介による新規契約が以前よりも増えて、今では本人が驚くほどの成果が出てきたといいます。
本書には、著者が実践のなかでつかんできた営業についての考え方や手法が、わかりやすく語られています。例えば、お客様へ毎日バースデーカードを贈ること。これだけなら、よくあるノウハウかもしれません。しかし、本書にはさらにこうあります。もしカードを書こうとして「文面が浮かばないのは『すぐに会いに行け!』のサイン」。これなどは実践している人ならではの言葉でしょう。
また、著者はコーチングの一つであるコーアクティブ・コーチングや、カウンセリングの一つである選択理論心理学を深く学んでおり、その理論や手法が営業マンの立場から実践に即して紹介されています。これによって、本書はよくありがちなトップセールスマンの“コツ”の寄せ集めではなく、より読者に分かりやすく、実践しやすいものにしています。
さらに、著者が単に成功したセールスマンというだけでなく、本当にセールスを心から愛し、今も現役の保険セールスとして奮闘・活躍していることも、同じ立場のセールスマン・セールスウーマンの読者にとって勇気を与えてくれるでしょう。セールスの先生というよりも、まるで心強い兄貴のような身近な存在に思えるのではないでしょうか。
200ページ足らずの薄い本でとても読みやすいです。さっとであれば、1時間足らずで読めてしまいます。もし、あなたが何か手っ取り早い営業ノウハウを知ろうという目的であれば、この本を買うと損をした気になるかもしれません。
でも、自分の営業スタイルについて常に考えさせてくれるコーチを雇うという目的であれば、本の値段の何倍、何十倍、何百倍もの価値をもたらしてくれるでしょう。1500円足らずでコーチを自分のそばにおけると思えば、安いものだと思いませんか?
「顧客満足」を大事にしたい人であれば、保険のセールスの方に限らず、他の業界のセールス、そしてすべてのビジネスマン・ビジネスウーマンにお勧めの本です。

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