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先月(2017年8月)

POPPOさんのレビュー一覧

投稿者:POPPO

1 件中 1 件~ 1 件を表示

紙の本三つ首塔 改版

2005/02/15 04:34

「ロック」に手を引かれ、ジェットコースターミステリーへ!

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

数ある金田一耕助作品の作品の中でも、映画化で著名なもののなかこの
作品は丁度中間的な出来だなと思った。

代を経て殺人へ展開する因縁、べっとりとまとわりつくような情念は
横溝正史の得意芸だが、異色作と言われる「八つ墓村」の冒険要素も
盛り込まれ、じっとり読むミステリーというよりも、場面展開も早く、
どんどん読み進んでしまうハラハラドキドキのサスペンスに仕上がっている。
金田一耕助は好きだけど怖いのが嫌いな私には非常に読みやすい作品
だった。しかも、空間的物理的なトリックも少ないので、一生懸命現場をイメージする努力を必要としない(筆者は「本陣殺人事件」のトリックがいまだにビジュアル化できない)点も大いにありがたい。

ある日突然に100億という巨額な財産の相続候補になったことを告げられたヒロイン。そしてその女性を過酷なまでに追い詰めながら引きずり回す謎の
男。理性では拒みながらも肉体的に離れられないほど魅かれてしまいながら
堕落していく彼女。相続争いで次々に起こる殺人事件と忍び寄る殺意。
そして二人が流れ着いた先は不気味にそびえる「三つ首塔」。
冒頭の書き出しの掴みは十分過ぎるほど凄みが効いてインパクトがある。

大変失礼かもしれないが、筆者は読み進むうちにこの「謎の男」が手塚マンガ
に必ず出てくる悪役キャラクター「ロック」に思えて仕方がない。ヒロインに感情移入した筆者は悪魔のように笑いながら強引に手を引く彼に引きずりまわされ、
間一髪の危険ひしめく間隙を縫うように猛スピードですり抜けていく。

また通常作品では最後のほうに金田一名探偵による「謎解きタイム」が設けられているところ、この作品は途中途中でトリックがばれていくところも趣向が一風変わっていて楽しめる。読み手が話の進行とともに謎解き競争にハマっていく。

難をいえば、犯人の動作の細かな解説が不十分でもやもやが消えない点と、
そういえば金田一さん、今回は謎を解く前にほとんど人が死んじゃいましたね…。
と、謎解きの詳細にはちょっと消化不良。
でもそれをしのんで余りある二人の「逃避行劇」は一読の価値あり、です。

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