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先月(2017年8月)

ナミスケピエールさんのレビュー一覧

投稿者:ナミスケピエール

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本ものぐさ精神分析 改版

2004/10/15 02:59

世界は本当に幻想だ。

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

非常に独特な理論である。岸田氏に言わせれば、この人間社会で我々が信じているものは全て幻想なのである。親子の愛も、正義も、性欲も、自意識も、幻想に過ぎない。

個人の持つ幻想のうち、周囲とある程度共有されているものが共同幻想として我々の社会・常識などを生む。共同化されないものは各個人のものとして残される。

過去も、幻想である。未来も幻想である。
欲求を我慢する、という人間特有の行為が、「後悔」として過去の原型を生み、いつかその欲求が満たされるはずの時として、未来が生み出された。

このように、全てのものは人間が生み出しているのであり、そうであるならば
それらは幻想なのだ。

読みながらはっとさせられることが何度もあった。
私達は知らない間にどれほど多くの型や我慢を自らに課しているのだろう。
それらは私達の頭の中で生み出されたものなのにもかかわらず。
しかし、岸田氏はその幻想から抜け出せとは全く言わない。
ただ、全ては幻想なのだ、とぶち上げるのみである。

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紙の本唯脳論

2004/10/12 01:46

養老孟司はここからはじまる。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

脳という器官の仕組みを元に、人間にまつわるさまざまな事象を(文化までも含めて!)説明する。作者のこの後の全ての著作の根底に流れる考えを正面から説いた本。

本来は時間の流れを持たない視覚と、時間と切り離せない聴覚を、脳内でどうにかして結合させたところから言語が生まれたというのは興味深く感じた。そこから説明すると聴覚言語と視覚言語が能力的には同時に生まれたという事になるのだけれど、言語学をやる人の目からみたらこの議論はどうなんでしょう?

 また、脳という器官の機能する形が、文化を含めて人間の考え出す全てのものに投影されている、と言う。貨幣経済や言語や進化論や、それこそ本当に全てのものに。しかしまぁ、人が考え出し、人が納得して受け入れるものが、全て脳のシステムの模倣なのだとしたら、人間の文化とその中で暮らす人間は<究極のナルシシズムの表現>ということになってしまうのじゃないだろうか。もし、思考する器官のシステムが人間と違う異星人が地球にやってきて、人間の作ったものを見たら、全く理解できずに「なしてそないなんのや!(なぜかエセ関西弁)」と叫ぶのだろう。

 氏の理論を拡張すると、というかそのままうけとっても、人間は、いや生き物は永遠に外界をありのままに受け取ることはできないということだ。これはなんとも切ないが、今ではどこででも言われている。(そういや京極夏彦も「ウブメの夏」でそう言っていた。彼もこの本を読んだのだろうか。)

養老氏がこれを書いたのは今から15年前、1989年のことである。やはり氏は時代を一歩先どっていたといえるだろう。

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ロックンロールミシン

2004/10/15 02:56

新しい事を始めようとして、でも躊躇している人へ

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

渋谷系として知られる若手作家、鈴木清剛の三島賞受賞作である。
サラリーマンの賢司を語り手に、彼と、その友人でデザイナーを目指す凌一とその仲間達のある一時期について描写する。

賢司は凌一たちの立ち上げたインディーズブランドを「遊び」だと見下しているにもかかわらず、だんだんと手伝いにのめり込んでいき、ついには会社をやめてしまう。一方、凌一は「作りたいものを作る」という信念を持ちながらも、ブランドとしての採算や発展を考慮したり他のメンバーの意見を入れたりするうちに、ずるずると不本意なものを作るようになってしまう。状況に巻き込まれるようにどんどん変わっていく自分、それに違和感を隠せない心、葛藤はやがて凌一を爆発させる。

 不本意な作品を切り捨ててもう一度やりたいものを作ろうとする凌一、やはり自分にはサラリーマンが合っているのだと再就職先を探す賢司。形としてはもとに戻ったかに見える。だけど、そこにはすったもんだ苦しんで考えて、また少し自分というものについて知った彼らがあるんだと思う。
 自分に合わないものに憧れたり、今の自分に不安になったり。でも、いろいろあってもやっぱり落ち着くところに落ち着くんだ。心配要らない。そう思わせてもらった。

今の自分のままでいいのか、新しい事を始めようか、そんな風に不安がっている人に。
本書を読むと、とりあえずその方向に思いっきり突っ走る気になれるかも。いつだって、もとに戻る事はできる、そう思えば不安だって少しは減るんじゃないかな?

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