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先月(2017年8月)

遣唐使は美少年さんのレビュー一覧

投稿者:遣唐使は美少年

1 件中 1 件~ 1 件を表示

潮流に問え!

2004/07/31 23:13

歴史小説のロマン、魅力とは

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唐の都、長安。阿部仲麻呂、吉備真備ら遣唐使がめざす先。その時代最先端の巨大都市である。劣勢な日本国は、優秀な人材を留学させることで、中国の知識を導入することで少しでも先進国に追いつこうとした。余裕があれば毎年でも大量の遣唐使を派遣できるであろうが、そうはいかない。金がないのだ。大海の嵐に飲み込まれるようなちっぽけな船しか出せない小国、日本。
一方、遣唐使になるには、容姿端麗、頭脳明晰でなければならない。なぜ、頭脳明晰だけならともかく容姿まで求められるのだろうか? 取るに足らないと思われる小さなことにもすべて理由がある。
歴史書が教えてくれない、本当のロマンが歴史小説にはある。歴史小説とは歴史に忠実でありながら、架空の物語であるがゆえに、歴史以上にリアルであると読者に思わせなければならない。あの時代、あの人とこの人が出会っていたら、歴史の中で「たられば」はありえない。しかし、歴史小説では「たられば」は「あり」である。架空でありながら、歴史小説における主人公達はその小説というフィクションの世界で真剣に生きている。本人達は明日、自分の人生がどうなるかなど知るすべもない。しかし、我々は知っている。阿部仲麻呂が日本に帰れないということを。

歴史から人は何を学べるか? 愚問である。歴史からは何も学べないのかもしれない。歴史について深く考えることから学べるのだと思う。その意味で、歴史小説は私のように歴史について深く考える能力の劣ったものにとって都合がよい。著者の視点から歴史の解釈の1つが学べるのである。何も難しいことを言いたいわけではない。

この本を読んで、日本という小国、中国という大国の外交関係、いつの時代もある政争の嵐について考えた。まだ、時代を超えて人間の普遍テーマである、愛。友情。欲望について考えた。そして、人生の意味を考えた。最期まで日本の土をふむことのなかった阿部仲麻呂、一度は華々しく出世した真備の人生の意味。まさに「潮流に問え」というのがこの著者から我々へのメッセージなのかもしれない。

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