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考古学博士さんのレビュー一覧

投稿者:考古学博士

3 件中 1 件~ 3 件を表示

紙の本人情武士道

2005/02/19 18:42

真面目に生きていればいつかきっと良いことがある

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

どんなに今の現実が、貧困であれ、人に蔑まれていたとしても、心をしっかりと
持っていれば、いつかはきっと良いことがあると思わせてくれる作品ばかりを収めた山本周五郎の初期の短編12作を収めたものである。
結末まで辿り着けば、簡潔な表現で、必ず心を満たしてくれる。

特に今回の中で、私は「大将首」の一編が印象深い。
剣の遣い手である主人公は、今は浪人の境遇であるが、仕官の道を諦めずに
地道に暮している。そんな折に、奇妙な縁で知り合った男と酒を飲みたくなり
家に戻って妻に酒を命じるが、もとよりそんな余裕など家にはなく、妻は
思いもかけない手段で酒を用意する。このことに心を打たれて主人公は士分で
なくてもよい、足軽でもよいと決心して奉公を始めるのだが、そこには意外な
結末が待っている。

この中で筆者は主人公の口を借りて、こう我々に語りかけている様に思う。
どんなに辛くても、現実から逃げずに、自分の不遇を周りのせいにせずに、
しっかりと地に足をつけて歩いていくことが大事であると。

21世紀に生きる我々こそ、忘れてはいけない何かがそこに含まれていると
思う。

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紙の本海辺の小さな町

2004/11/10 23:58

読後の気分が清清しくなる一冊

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私は宮城谷昌光さんの著作が好きで何冊も読んでいるが、今回の1冊は私の知っている彼の作品とは全く違う。つまり、私が知っている宮城谷さんの書物は、古代中国を取り扱ったものであり、伝説のヒーロー達が所狭しの駆け回るものである。
この1冊は、その宮城谷さんが筆をとり始めた初期の作品と知り、興味本位で手に
入れたものである。しかし、読んで驚いた。彼は、こんな文章も書けるのかと。

作品は、愛知県豊橋に近くの海辺の小さな町で大学に通うことになった一人の青年の学生時代を綴ったものであり、軽快な文章のテンポが非常によい。ふと、アメリカの短編小説作家であるアーウィン・ショーを思い出させるほどの短い簡潔な文章であった。一気の読み通せる起承転結のはっきりした作品である。

それにしても、古代中国を扱う前の宮城谷さんはこんな書物も書いていたのか!

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海のサムライたち

2005/01/09 19:12

海から見た日本史

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日本は四方を海に囲まれているにも係わらず、海への興味・関心が弱すぎる。
筆者の文筆活動の一大テーマはこの事であろう。
この著作も長崎の壱岐にルーツを持つ作者だけに海に生きる人間達への考察は実に奥深く、我々の多くがそうである様に陸からの視線しか持たぬ者へは極めて示唆に富む。本書は、海にゆかりの深い人物達のそれぞれの短編が収まっているので、
読者にとっては読みやすく、興味も尽きる事のない構成となっている。

戦国末期から、江戸時代の始め鎖国が完成するまでの僅か一世紀にも満たない時間が日本での大航海時代であった。この当時、東南アジアの多くの港に日本人が立ち寄り、生活をし、日本人町が出来た。それが徳川幕府の鎖国体制により、日本人
の海外渡航が禁じられ、新しい血の流入が途絶えた結果、各国の日本人町は時間と共に急速に廃れていった。この鎖国とは何であったのか。筆者は、この著作の中で徳川家を守るためと言い切る。おそらくそうであろう。この為、日本の歴史は、
いや日本人の性質がここで大きく変った事は誰も否めない。歴史にもしもはタブーだが、日本が鎖国を取らずに、あのまま海へ漕ぎ出しつづけていたなら日本人はどうなっていただろうか。現在の華僑、印僑の様な世界が日本人の間でも出来ていたかもしれない。自分の血縁がマニラや、シンガポール、バンコクにでもいる事を想像するには楽しい。そう思うとやはり海へは夢が尽きない。

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