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レビューアーランキング
先月(2017年6月)

どんぶらこっこさんのレビュー一覧

投稿者:どんぶらこっこ

25 件中 1 件~ 15 件を表示

ぎぶそん

2005/09/30 07:59

昭和64年の正月、あなたは何をしていましたか?

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

どういったらいいのだろうか?この物語は・・・・。
昭和64年という年を今の子は知らない。天皇の容態に一喜一憂し、カレンダー屋が困り果てていたあの頃の事・・・。この小説を読んで「昭和は遠くなりにけり」と感じた私はなんなのだろう。すでに平成になって17年なのである。
・・・昭和64年の正月、あなたは何をしていましたか?
幼馴染の二人の主人公、ガクとリリィが交互に語るこの物語の舞台はどうやら関西の田舎町。そして、昭和時代最後の年から平成の最初の年にかけての話でしかもガンドアンドローゼスである。はっきりいうが私は音楽はぜんぜんしらない。その私でさえ知ってるガンドアンドローゼスという記号に魅せられバンドの練習をする少年たちの青春ものであるが、さまざまに楽しめるしかけがある。
①同じ物事も捉える視点がかわれば変わってみえるというあたりまえのことを、この小説では語り手を変えて語る。そして最終的に好意を抱いているこの少年少女(ガク&リリィ)の初恋物語が予定調和的に終わることが読者にはわかりながら、互いの気持ちがわからず悩む二人を安心してみていくことになる。
②それと、ギターの才能があるためバンドに引き抜かれたかけるとそのじいちゃん。特に貧しい地区に住み、そこからギターの才能によって抜け出すことをほのかに夢見ているらしいはぐれオオカミ的なかけるへのガクの思い。そのかけるの影の自己投影のようなアル中のじいちゃんは「戦争にいけなかったのでこの地区から抜け出せなかった」という思いをかかえながら暮らしている。このかけるとガクのやりとりもバカな子どもの部分と大人じみた複雑な感情がないまぜになっているところが私にはかなりリアルに感じられた。
③ガクがじいちゃんの死を通して感じる「死」の捉え方の変化は、はっきり子ども→少年への変化を見ることができる。そして、それを昭和天皇の崩御の時期とだぶらすことが、よりクリアに一人の人の死の意味を読者になげかけるものとしている。
さまざまな要素がからみあっている物語である。私はノスタルジックな部分も含めてレベルの高い作品であると思うが、こういったピュアな青春小説は現在の時代を背景に作り上げる事はできないものなのだろうか?この作品を実際の中学生は読むのだろうか?そこが1番気にかかった点である。

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女房と学者〜二つの視点からの新解釈にびっくり!めくるめく宮中文学の世界にうっとり・・・

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

ノックアウトである。久々に集中して正に鼻を突っ込むようにして読んだ。
宮中女房の粋な生活を活写した「枕草子」を「映画のシナリオ」のようといって生き生きとしたシナリオ風に現代語訳するそのセンスのよさといい、源氏物語の細かいニュアンスの解釈にしても、登場人物の細かい人物描写や背景から考えられた新解釈に、目からうろこ。
中世の女房の日記文学にも鋭いメスをいれ、タイトルしか知らなかった「讃岐典侍日記」「弁内侍日記」もこの本で初めて内容を知った。今も変わらぬ女の情・・。それも物語でなく日記という事実に裏打ちされたものだけに胸キュンである。
「讃岐典侍日記」亡くなった天皇の愛人だった讃岐が心ならずも、天皇の息子の乳母として仕えることになったため、天皇との懐かしい思い出と現実とのギャップに苦悩する心情が心に残った。
特に中古・中世の和歌を扱った最終4章を読んで、今までほとんどこの時代の歌を知らなかった事が本当にもったいないと恥じた私である。主要な歌合せ3つを実況中継風に説き起こすという趣向の中で、和歌の流行・趣向の変遷が読者にあざやかに示される。中世和歌史をイッキに駆け抜ける爽快感。
最終章、ラストの光厳院の連作の歌が心にしみる・・・。
その中の1首・・
小夜ふくる窓の燈つくづくと影もしづけし我もしづけし
著者は読売文学賞も受賞した国文学者。専門は、中古・中世の和歌と女流日記。照宮様のご学友として幼少時より13年間奉仕されていたそうである。その身に幼いころからしみこんだ宮中生活が実感となっているのだろう。その実感から出た疑問をこれまた実感と+学者の目によって手品のようにクリアな新解釈につなげていく手腕には正に脱帽。

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紙の本いえでででんしゃ

2005/09/06 19:23

家出っ子みんなあつまれ!いえででんしゃにのってふしぎの旅に出発だ!

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

「花びんをわったのはあたしじゃないよ!」むじつのつみをきせられ家を飛び出したさくら子。そんなさくら子の目の前に現れたのは「いえででんしゃ」。いえでをした子にだけ見える、いえでをした子だけが乗れる「いえででんしゃ」・・・。けいすけくんといっしょにのりこんだでんしゃにのってきたのはチョウゲンボウやリュウグウノツカイ・・・。いえででんしゃはどこにむかっているのだろうか?
うまい。大人の一方的なきめつけに、ことばがうまくでなくて悔しい思いをしたことのない子どもはいないだろう。そんな子どもの気持ちをうまくとらえて成功している。だれがのってくるのか、どこへいくのかという興味で物語をひっぱっていく演出も心憎い。「銀河鉄道の夜」の系譜をあさのあつこ風にアレンジしたか・・・?謎の車掌が「銀河鉄道999」の車掌さんとだぶってみえたかも。

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紙の本うたが みえる きこえるよ

2005/10/03 17:27

裸足で踊りだしたくなる!見えない音を表現する・・・。絵本の新たな挑戦です。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

見えないはずの音のイメージを表現した絵本。
モノクロのバイオリン弾きがゆったりと登場し、バイオリンを弾き始めると、バイオリンから流れ出た音色が虹色の泡となってバイオリンからはじけてゆきます。
泡は、月となり太陽となり、月と太陽はなかよくお舟に水面をゆらゆら・・・・。
その水底には魚が泳ぎまわり、いつしか海は人の顔に変わり、瞳から涙がひとつぶこぼれます。こぼれた涙は大地にしみこみ、大きな花を咲かす。その花びらが弾け・・・!音楽がいっぱいに鳴り渡ると、バイオリン弾きは丁寧におじぎをして演奏を終えるのです。
バイオリンの音色は、絵本を見ている人の数だけ、それぞれの人の中でその人だけの音楽が聴こえているはず・・・最後はわれんばかりの拍手をあびているだろうバイオリン弾きの体も虹色に染まっていて・・・。きっと彼の体の中は、今弾いたばかりの音楽で満ち溢れてるのでしょうね。
文章は、最初の紹介だけで後は絵だけです。「うたがみえる」。エリックはこの絵を描きながら、どんな音楽を想像していたんでしょうか?自分でお気に入りの音楽を頭で流しながら絵本をみたりするのも一興。さまざまな想像力が刺激される絵本です。
私は、頭の中に音楽があふれてくると本を床において裸足で踊りだしたくなっちゃいました。

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紙の本終わらない夜

2005/09/30 19:51

裸足で踊りだしたくなる!見えない音を表現する・・・。絵本の新たな挑戦です。

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

見えないはずの音のイメージを表現した絵本。
モノクロのバイオリン弾きがゆったりと登場し、バイオリンを弾き始めると、バイオリンから流れ出た音色が虹色の泡となってバイオリンからはじけてゆきます。
泡は、月となり太陽となり、月と太陽はなかよくお舟に水面をゆらゆら・・・・。
その水底には魚が泳ぎまわり、いつしか海は人の顔に変わり、瞳から涙がひとつぶこぼれます。こぼれた涙は大地にしみこみ、大きな花を咲かす。その花びらが弾け・・・!音楽がいっぱいに鳴り渡ると、バイオリン弾きは丁寧におじぎをして演奏を終えるのです。
バイオリンの音色は、絵本を見ている人の数だけ、それぞれの人の中でその人だけの音楽が聴こえているはず・・・最後はわれんばかりの拍手をあびているだろうバイオリン弾きの体も虹色に染まっていて・・・。きっと彼の体の中は、今弾いたばかりの音楽で満ち溢れてるのでしょうね。
文章は、最初の紹介だけで後は絵だけです。「うたがみえる」。エリックはこの絵を描きながら、どんな音楽を想像していたんでしょうか?自分でお気に入りの音楽を頭で流しながら絵本をみたりするのも一興。さまざまな想像力が刺激される絵本です。
私は、頭の中に音楽があふれてくると本を床において裸足で踊りだしたくなっちゃいました。

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紙の本薔薇盗人

2005/09/06 19:36

泣きたいときもある・・・

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

短編集。さまざまな小説作法を楽しめるお得本である。例によって「泣かせる技」の浅田次郎。私は、中学生の女の子の切ない心を描いた「ひなまつり」が好きかな。「佳人」は最後のドンデン返しがおもしろい超短編。「奈落」は会話だけで進むところがおもしろかった。表題作の「薔薇盗人」は男の子が父にあてた手紙文という趣向。「あじさい心中」はラストの風景が印象的。

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しゃっくりがいこつ

2006/01/26 23:41

何べん読んでもおもしろいもんはおもしろいんである。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

図書館のおすすめ児童書ではダントツの人気本である。この本が面だしで展示してあると、入ってきた子が何人も「あ、しゃっくりがいこつや!これおもしろいんや」と手にとって熱心にみている。じゃ、借りるかというとそうでもない。「ああ、やっぱりおもしろかった。ここにきたらまた読めるから返しとこ。」という満足げな顔で棚に戻していく子もけっこういる。
そう!何べん読んでもおもしろいもんはおもしろいんである。こういう楽しみ方をしてもらえる本は幸せものである。
絵柄もハッキリしており、文章も簡潔なので読み聞かせにも向いている。しゃっくりに本当に苦労されてますてのが、表紙のへの字眉のガイコツの顔からも、よーく伝わってきませんか?
ガイコツさん、水を飲んでも飲む先からこぼれちゃってますよ〜?

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紙の本どうぶつ句会

2005/10/03 13:09

雪野袋先生、私も句会に参加させてください。

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 5・7・5 にいかれてしまっている私。「どうぶつ句会」あべ弘士 学研 2003.4刊 は、「おっ、鳩や狐でも俳句するんなら私でもできるじゃーん」と、初心者には救世主のような絵本であります。
 句会「ゆきだるま」の面々が四季折々の俳句を楽しく詠んでいきます。つっこみの鳩野ポッポ、はやとちりの北風コンシロー、のんびりさんの大耳はな、食いしん坊の小説家河うそ雄、キュートな新人ハーリー・トゲマル、そして、トリはいつでも代表の雪野袋センセー(俳句歴30年)であります。
 ①さわがにが百ぴきあつまりさわがにー
 ②かき氷千鳥が三羽波の上
 ③ふるさとは夏ばかりでもあきはなし
 ④舌さわぐ鰊鮭鱒鯛鮃
だれのうたかわかるかな?
 あべ弘士のとぼけた絵と、シナリオじたての文章が絶妙です。
 私も雪野袋センセーみたいに、味のあるセンセーだったら句会に参加してみたいなあ。
 四季折々に、御茶屋や温泉にもいけるみたいだし・・・ね!

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しまぶくろさん、スキスキ!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

わにのスワニーとシマフクロウのしまぶくろさんをカラフルな絵で描いた楽しい物語。2巻ではじれったいいわだぬきくん、3巻では忘れんぼうのかわうその郵便屋さんも登場してますますにぎやかに・・・。
わたしは、わにのスワニーもすきだが、しまぶくろさんはもっとすきだ。なにしろ、やはり「長者」の風格が感じられる。
「だるまさんがころんだ」をしようと誘われても「だるまさんはだんじてころばん!」と主張なさり、自ら「だるまさんがゆれている」や「だるまさんがころびそう」を実演なさったりする。もったいない。そこまでなさらなくても・・・。
「おとどけもの」とおっしゃって、じぶんをスワニーんちに自らお届けになり、また、認印をご自分の額におさせて泰然自若としている。そのままスワニーんちでお茶を飲まれたのもどうどうたる「長者」の風格であった。感服。
二人が遊んだ日の絵日記が最後にそれぞれ載っているが、同じ事をしてるのに二人が考えている事はまるっきり違っていてそのギャップがまた奥ゆかしく感じられるのである。
「ひとにいれてもらうおちゃはなぜじぶんでいれるよりおいしくなるのじゃろう。ひとにむいてもらう、みかんやりんご。ひとにかいてもらう、せなか。ひとにしてもらう、にもつはこび。どれもいいものじゃ。じゃが、スワニーとあそぶのは、ひとまかせにはできん。わしがあそぶ。そういうものも、よのなかにはあるんじゃのお。」(しまぶくろさん○がつ×にちの日記より)
名言である。しまぶくろさん、いつまでもそのままでいてくだされ。

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紙の本つめたいよるに

2005/09/08 20:51

感覚を体感させる稀有な才能

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

短編集である。この人の作品ははじめて読んだ。ふうわりと風が吹いてきたような感覚・・。本を読んで本当に感覚を体感できることもあるのだと驚いた。
どの短編も5P〜10Pほどの掌品なので、雑貨屋さんの小物をあれこれ物色する感覚でぱらぱらとみてしまう。あのお財布もいいな、こっちの壜もかわいいじゃん、って・・・。そのどれもが、小さいながら一級の芸術品なのである。
「晴れた空の下で」が気に入った。日常世界がある1点でくるりと非日常といれかわるとき、空にはあいかわらず明るい真昼の太陽が輝いている。その太陽の光を背に受けた死の姿が晴れやかに・・・。

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紙の本仲蔵狂乱

2005/09/24 18:42

役者としての深い心情の刻まれた小説

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

芝居「夢の仲蔵千本桜」をみて、仲蔵の本はないかなと探していたらこの本をみつけたので早速読んでみた。本当は小説じゃなく伝記とか歌舞伎の歴史の本の方が欲しかったんだけど、「ま、これもおもしろそうじゃ」ってことで・・・。
最初は「夢の・・・」には出てこない仲蔵さんの裏話・江戸、田沼時代の歌舞伎界の内幕知りたさで楽しく読んでいたが、当時の歌舞伎界にもまれながら成長していく仲蔵の人生にぐんぐん引き込まれてしまった。
仲蔵の人生には、大衆の心をぐっとつかむものが潜んでいたのだろう。孤児で芸の家にもらわれて厳しく仕込まれた子役時代、一旦は役者の世界から退いたため、新規出直しのときは、一番の下っ端からのやり直しで惨い仕打ちを受け死のうしたこと、役者として修練を積み、とうとう押しも押されぬ大物役者になったこと、名前を終生変えず、初代中村仲蔵で通したこと・・。
「甘い、甘い」とわかっていながら自ら苦労をしょいこむ仲蔵に、庶民は知らず知らずかわいさ、魅力を感じたのだろうか?
踊りの所作の覚えが悪く何回も師匠にぶたれながらもなかなか覚えられない子どもの仲蔵が、夢うつつに踊ったとき初めて体の力が抜けて、踊りがしみこむようにわかったというくだり。比べるのもおこがましいが、私も体と心がばらばらの動きしかできず何べん練習しても「わからんわからん」でやみくもに練習を繰り返したことを思い出した。
疲れてもうやけくそになっているあるとき、「あ」と本当にその後は目の開けるような時がぽっかりとやってくる。周りの景色が一変して、クリアでリアルな色彩をもった実感が洪水のように押し寄せる。お稽古で階段をひとつ上がった時はみなそんな感覚を持つのではないだろうか。
クライマックス、老いた仲蔵が、おなじ成り上がり者として親近感を感じ続けていた田沼にしりあいを通じて願い出て、失脚した田沼の屋敷で踊りを披露する場面も心に残る。
己の中の「狂」を毒のように吐き出すことを堪え、それを美しい芸として後世に残した仲蔵。
お芝居とはまた別の意味で、役者としての深い心情が刻まれた小説である。
第八回時代小説大賞受賞作。

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バレエの魔力

2005/09/06 19:30

おっさんのバレエ鑑賞

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

バレエを観て、はじめて読んだバレエ本。これは、悪いんですが笑えます。
著者は、高名なバレエの評論家。すでに自称おじさん。そのおじさんが、まったくバレエをみたことのないそのへんのおじさん向けに書いた入門書なのです。
「恥ずかしがらずにバレエに行こう」から始まり、「下心つきでオンナノコをバレエにさそうと痛い目にあうよ」とか、「脚フェチはバレエを見るべきだ」とか、随所に心憎い(?)おじさんへの気配りがゆきとどいています。
バレエの歴史、有名バレエ(ジゼルもある)の見所、世界のバレエ団、バレエ用語早分かりなど、おじさんでなくてもばっちり楽しめる内容です。
写真がもっとあったらよいのですが、新書なんでそこまでは求めないでおきましょう。
ま、楽しめる事請け合い。あなたも魔力にとりつかれてみませんか?

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笑って!フレッドおじさん!

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

表紙からしておかしい。フレッドおじさんを中心に記念写真風に並んだ農場の動物たちはおじさんを真似してひたすらまじめ顔。眉までおじさんそっくりでまじめ一文字である。
農場経営に余念のないまじめなフレッドおじさんの口ぐせは「ピーマンあいてに笑えるか」「トマトあいてに笑えるか」である。
あんまりまじめすぎるので、農場の動物たちは笑い方を忘れてしまうほど・・・。いざ笑おうとするとヤギなど単なる引きつり顔になってしまう有様。そこであの手この手でおじさんを笑わせようとする動物たちだが、その奮闘ぶりは実際本を見て楽しんでもらうことにして・・・。
それでも笑わないフレッドおじさん。「くだらん」の一言でばっさり。とうとう業を煮やした動物たちは家出を決行!
さてさてフレッドおじさんに笑う日はくるのでありましょうか?

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モダニズムふんわりあびてセピア色

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

写真の中の時はとまっている。生家が写真館を営んでいたおセイどん(田辺ファンならセンセよりこちらのほうがなじみがある)の手元に集まった懐かしい写真は、田辺写真館の記録であるとともに、阪神間モダニズム時代の古きよき昭和の大阪の風情を今に伝えてくれる。
しゃれっけがあって新し物好きでキップが良くてという父方の系譜、芯の強いおおどかな母方の系譜を受け継いだおセイどんの家は写真館。曾祖母から親類のサブロにいちゃんやツンツンねえちゃん、そして写真館の若い衆までが一つ屋根に暮らす正に大家族で育ったおセイどん。
章を追うごとに成長していくおセイどんの姿もさることながら、その背景にうかぶ、陽気でお洒落でイキな大阪の賑わいを庶民の日常の視点から捉えたところが興味深い。そしてしだいに戦時色濃くなっていくさまも描かれる。写真館に残された数少ない家族写真はそのよき記録なのである。
子供服専門店「ヨネツ」のモダンなおそろのドレスをきておすまし顔の姉妹。
サブロ兄ちゃんの壮行式。
明るい日差しの野原で晴れ着姿の若き母に支えられ、カメラをかまえる父にぼーっとした視線を向ける1才のおセイどん。
どれも眺めていて飽きないが、私は「田辺写真館花の6人衆」の写真が一番だと思った。写真館の主である父を囲んで思い思いのポーズをとる写真館の若者達。いずれもきりっとしていかにも写真士らしい自然なポーズと構図が好ましい。
しかし、この後、戦争のためこの若者達それぞれがたどっていく運命を読むうちに胸ふさがるものがあった・・・。
章の冒頭にその章を象徴させる当時の川柳を載せているのがまた、当時の大阪の文化の成熟度を感じさせる。大阪川柳界を舞台にした小説を物したおセイどんならではのしゃれっ気であろう。

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萌、がんばれ!

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

オペラ歌手を目指す二人の女の華麗な闘い。一条センセイお得意の性格も環境も正反対な女の子2人のお話で、しかもオペラなんである。ここに女にめっちゃ弱いイケ面の作曲家の卵、其の母の銀座のクラブのママ、レコード会社の若き副社長(もちろんクール)などからんでお話はますます佳境に。
 主人公(史緒):なにもかも恵まれた絵に描いたようなお嬢様(美人で将来有望で金持ちで母は有名なプリマ歌手)が、父の会社の倒産で人生設計がひっくり返り、銀座のクラブで歌手として働く事に。
 敵役の女の子(萌):男と金にだらしない場末のクラブの歌手の母にさんざん苦労させられながら、オペラ歌手を目指す貧乏な娘。目的のためには手段を選ばず、主人公を蹴落とそうと策略をめぐらす。
 そんな二人が同じ銀座のクラブで働くことになり、さらに一緒に歌う事になったが・・・。
 ★わたしは萌のほうが好きである。かなりのど根性でえげつないところと、かわいらしいところと両方あるのもよいんである。
 萌ちゃんにはもっともっとど根性と策略で世界のプリマにのし上がってもらいたいもんである。
 いよいよ舞台はイタリアへ?楽しみにしています。

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