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先月(2017年8月)

著者 宮本 喜一さんのレビュー一覧

投稿者:著者 宮本 喜一

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刊行に寄せて

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日本の自動車会社の再生、あるいは復活、ということばから素直に頭に浮かぶ企業そして経営者は? 日産自動車、そしてカルロス・ゴーン。これがごく一般的な答えではないか。
外国資本ルノーそして外国人経営者ゴーンのもと、日産は鮮やかに甦った。それがあまりにも鮮やかだったために、もうひとつ、経営不振から外国資本の傘下に入った企業、マツダの再生はほとんど話題にもならなかった。むしろ反対に、フォードの傘下で苦しんでいる広島の負け組企業、という印象で塗り固められ、再生の過程を着実に歩んでいる企業という社会的な認識は存在しなかったのではないか。

確かに、マツダはフォードの経営の下で苦しんだ。新車をまともに開発できないようなどん底状態も味わった。そしてその分、再生の歩みも遅々としてはいた。しかし、マツダは着実に復活の道を歩み、いまでは単に立ち直っただけでなく、フォードグループの中で文字通りなくてはならない存在にまで成長している。

なぜ復活できたのか。そのプロセスはどんなものだったのか。そして現在のマツダの戦略は。
本書のテーマはここにある。同時に、改めてマツダが「負け組」ではなく、現実に復活を果たした事実を伝えたい、それが私の思いでもある。

本書を通じてご理解いただけると思うが、マツダは自らの情緒的な存在証明として利益ということばとは無縁の趣味的なスポーツカーに固執し、さらにまたそのスポーツカーに積む「栄光の」ロータリーエンジンを復活させたのではない。そこにはフォードの経営の下、徹底したブランド戦略に裏打ちされたしたたかな計算が働いている。
フォードの経営とマツダのエンジニアリングが激しく、しかも本音でぶつかり合うことによって初めて生まれた経営戦略と製品開発。この「生産的衝突」がなければ、100年以上の歴史がある自動車の世界で唯一、「完全フロントミッドシップ、4人乗りのスポーツカー」という製品、RX−8など、決してこの世に生まれて来なかっただろう。そ
こには日産とは明らかに異なった意味で、ものづくり企業再生のヒントがある。

日産の再生はゴーンが語る。対してマツダの再生は、その製品自体が語る。その意味を読者が感じ取りあるいは理解していただけるのなら、著者としてそれに勝る喜びはない。

2004年11月1日 宮本 喜一

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