佐々木譲さんのレビュー一覧
投稿者:佐々木譲
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紙の本くろふね
2003/09/30 22:52
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幕末、ペリー艦隊と最初に接触した日本人の名を、中島三郎助という。当時32歳の、浦賀奉行所の与力だった。その中島三郎助が生涯を終えたのは、明治2年5月の箱館である。箱館戦争の最終局面、彼はふたりの息子と共に京都政権軍と激烈な戦闘を交え、「最後のサムライ」として死んでいったのだ。その中島三郎助の生涯を語ることは、日本開国史を敗者の側から語り直す試みである。敗者の側にこのように生きた男がいたと知ったとき、読者はほんの少しだけ、幕末と維新についての見方を変えるのではないか。わたしは、そんな期待をこめて、本書を書き上げた。
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