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鳥居直介さんのレビュー一覧

投稿者:鳥居直介

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編集者コメント

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本書で展開される「エンパワーメント・アプローチ」は患者の潜在能力を最重要視するアプローチである。だから極端な話、患者が「治ったのは先生のおかげじゃなくて、私ががんばったからだ」と思ってくれれば100点満点、という発想がある。

直すのは患者である。医療者は万能ではなく、その手伝いをするだけだ。それがエンパワーメントの基本的な考え方である。

医療者に限らず、多くの人は「ほめてほしい」し、「あなたのおかげだ」と言ってほしいと思っている。一生懸命やったことの成果が出てほしいと思っている。

感謝してもらえないのなら、成果がはっきり見えないのならやりたくない、と思う人がいてもおかしくはない。

しかし近年、糖尿病ケアの現場にエンパワーメント・アプローチは着実に浸透しつつある。石井氏が講演する会場は、常に立ち見であふれるようになった。

これは考えてみれば不思議な話である。



本書の編集に携わっていて気づいたことは、石井先生からご紹介いただいた全国各地の糖尿病療養指導士、看護師、コメディカルの皆さんが、皆、「いい顔」をされていることだった。

彼らは患者さんが良くなることを、一心に願っている。しかし彼らは同時に、自分たちに「できること」は限られている、ということもよく知っている。

だから彼らは、患者さんがよくならなくても、「怒り」を覚えることはない。患者さんと一緒に落ち込んでしまうことはあるかもしれないが、患者さんを非難するモードになることはなさそうだ。

「相手をコントロールしよう」という願望を捨てることができたから、彼らは「いい顔」になったのではないか。そして、石井氏の講演に集まる人たちも、エンパワーメントアプローチにそういう可能性を感じているのではないか。今はそんなふうに考えている。


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