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    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

喜多哲士さんのレビュー一覧

投稿者:喜多哲士

5 件中 1 件~ 5 件を表示

紙の本虚無回廊 1

2000/07/10 03:19

巨匠のライフワーク、今ここに再開

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 小松左京は、デビュー以来人類とその文明を高い視点から見つめ続けてきた。いや、それだけではない。市井にある人々を描くこともまた、小松作品の中核をなしている。未完の大作である本書は、両者をあわせもった、いわば小松SFの集大成ともいえる作品である。
 宇宙空間に忽然と現れた謎の円筒〈SS〉を探査するために、〈人工実存〉を乗せた宇宙船が派遣される。本書では、この〈人工実存〉を開発した男の半生を序章として扱っている。ここには、どんな技術であっても人間が開発したものである以上、そのの背景にあるものを描き出さなければ、技術そのものを描いたことにはならないという作者の姿勢が現れている。
 〈SS〉に突入する〈人工実存〉”HE”は、そこでどのようなものと遭遇するのか。新たなる完結に向けて、巨匠のライフワークが今ここに再開された。

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からくりアンモラル

2004/04/19 10:33

8つの短編と共に描かれる様々な愛の形

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は「愛」をテーマにした短編集である。
 森奈津子は「愛」をストレートは描かない。「愛」にともなう「業」が読み手に突きつけられる。
 人間という生物は本能が壊れているという説がある。決まった発情期がなく、常に性交を行うことができるのが、その証拠だというのである。さらに、人間は性交を快楽の追求のみのために行うこともできる。その快楽は愛情表現の一つであるのだろうか。森奈津子がその作品でセックスにこだわるのは、その愛情表現の形を追い求めているからなのではないだろうか。それがどれほど屈折したものであろうと。
 森奈津子が描き出す愛の形は様々である。
 表題作の「からくりアンモラル」に目をやると、一体のロボットをめぐる愛の物語を描きながら、姉妹という関係の深淵にある「愛」が掘り下げられている。「あたしを愛したあなたたち」では、異なる世代の自分によって与えられる快楽の描写の奥底に究極の自己愛が哀しみをともなって提示される。「愛玩少年」で吸血人類によってもてあそばれる少年の被虐性は、どのような形であっても愛を求めずにいられない者へ贈る作者からのメッセージではないのか。「いなくなった猫の話」は愛に飢えた女性が見い出した永遠の純愛を描き、「一卵性」は愛する対象を自分と同一化しようとする者の偏愛を執拗に綴ることにより、愛するということの業の深さを読み手に突き付ける。「レプリカント色ざんげ」で語られる人間にもてあそばれるアンドロイドともてあそぶ人間の愛情関係の歪んだ姿を見よ。愛を求めるということの利己的な感情は、なんと辛く苦しいものなのだろう。「ナルキッソスの娘」は、一転して愛を提供する男のユーモラスな一代記。嘘をついてまでも相手を喜ばせるという無償の愛には、ストーリーのおかしみを超える感動がある。そして最後に収められた「罪と罰、そして」に至り、愛情と憎悪の根源的な同一性が語られ、森奈津子による「愛」の遍歴は結末を迎える。
 人を愛するということは、なんと甘美なものなのであろう。そして、求める愛と与える愛の関係が齟齬をきたした時にあらわれるエゴイズムにこそ、「愛」というものの持つ業の深さがえぐり出されるのである。
 本書で描き出される「愛」は、エロティックな甘美とすさまじいまでの業に彩られている。「愛」の本質を描き出す森奈津子の筆致に遠慮はない。それは「愛」がエゴイスティックな本質を持つ人間の営みであるからなのである。

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執筆者コメント

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

本書に掲載されている『おどりじいさん』(喜多哲士・作 飯野和好・絵)の作者・喜多哲士さんからコメントが届きました。

自分の好きなことをして、みんなに楽しんでもらえて、えらい人でも自分のペースを崩さない。「おどりじいさん」は僕のあこがれです。声に出して、楽しく読んでみて下さいね。(喜多哲士)

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紙の本虚無回廊 3

2000/07/10 03:24

宇宙に知的生命体が誕生したのはなぜか。巨匠のビジョンに圧倒される

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書は、雑誌連載はされたが単行本未収録であったものをまとめたもの。未完の長編の再開に向けて、また一歩動き出した。
 本書では〈SS〉内部に長期にわたって形成された〈森〉に人工実存HE2が入っていく。ここで彼は彼の意識を作りだしている情報を〈森〉の内部に転送し、同様に転送されてきた様々な種類の知的生命体と〈SS〉の秘密についてディスカッションを始めることになる。
 このディスカッションで明かされる部分にこそ本書のハードSFとしての魅力が詰めこまれているといっていい。ビッグ・バンで形成されたわれわれの宇宙になぜ知的生命が誕生したのか。われわれが観測している宇宙に対し、観測不能な宇宙があるのではないか。大胆な仮説が打ち出され、その理論構築そのものだけで読者を圧倒する。これこそがハードSFの醍醐味というものだ。
 今後新たに書き起こされる続刊に期待は大きくふくらむ。

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紙の本虚無回廊 2

2000/07/10 03:21

<SS>はどのような意図で知的生命体を呼び寄せているのか?

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 本書で扱われるのは人間と異星人の初めての接触、ファースト・コンタクトである。このテーマは古今東西のSF作家が取り組んでいるので、ありきたりのものでは読者は飽き足らない。そこはさすがに巨匠だけあって、実に工夫に富んだものになっている。
 本書で異星人と遭遇するのは〈人工実存〉HEである。彼のメンタリティは地球人と同質である。対する異星人は、宇宙空間の円筒〈SS〉に住み着いて都市を造っていたり、HEと同様の人工的な人格であったりする。
 ここに登場する異星人たちはいわばわれわれ人間の様々な性格を戯画化したものになっているのだが、それに加えて科学的に考え得る限りの生態系をも網羅している。ハードSFとしても、また風刺小説としても読むことができる、これこそSFの醍醐味である。
 〈SS〉はどのような意図で知的生命体を呼び寄せているのか。壮大な宇宙SFである本書は、まだまだ端緒が開かれたばかりだ。

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