サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

  1. hontoトップ
  2. レビュー
  3. バムセさんのレビュー一覧

レビューアーランキング
先月(2017年9月)

投稿数順ランキング
先月(2017年9月)

  1. 1

    UP

  2. 2

    UP

  3. 3

    UP

  4. 4

    UP

  5. 5

    UP

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    体が硬い人のための柔軟講座 (NHKテキスト 趣味どきっ!)

    中野 ジェームズ修一 (講師),日本放送協会 (編集),NHK出版 (編集)

    5つ星のうち 4.0 レビュー詳細を見る

バムセさんのレビュー一覧

投稿者:バムセ

2 件中 1 件~ 2 件を表示

紙の本駆けぬけて、テッサ!

2004/02/20 20:29

固く心を閉ざしていた少女は、一頭の馬との出会いによって、夢を見つけます。人とのかかわりかたを知らなかった少女は、馬を通して多くの人の助けや愛情に気づき始めました。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 原題は「BLIND BEAUTY」。テッサが幼いときに愛していた馬が目なしだったことから、付いたのだろう。邦題には、少女の名前テッサが入っている。読み終わって思ったことは、テッサも目なしとは違う意味でBlindだったのではないか、ということだ。残虐な義父と、それを恐れるばかりで何もしない母親の間で、心を閉ざしていたテッサはまわりを見ようとしなかったのではないだろうか。自分を守るためには、見ないことを選ぶしかなかったのかもしれない。
 テッサは幼いとき、いつもアカリといっしょだった。それは、生まれつき目がない馬だ。目があるはずのところに、ぽっかり穴があいているだけだった。テッサとアカリの結びつきは特別だった。しかし、両親の離婚で、テッサはアカリと離れ離れにされてしまった。母親に連れられたテッサは、まもなく母親の再婚相手、モリソンの屋敷に入った。ところが、モリソンは金にしか魅力を感じないばかりか、残虐な男だった。競馬を金儲けの手段としか考えず、金さえ使えば全て好きなようにできると考えていた。テッサに対する態度も冷酷なものだった。テッサは、心を固く閉ざしていた。そんなとき、モリソンに無理やり、厩舎に働きに出された。モリソンにしたら、テッサをやっかいばらいしたかっただけだろう。しかし、そこでテッサは、一頭の馬“ピエロ”と出会った。さえない毛色の胴長で、あばら骨も見えているような、だれが見てもレースに勝ちそうもない馬だ。しかし、その馬が、アカリの子とわかったときから、テッサは変わった。ピエロの世話を一生懸命やり、生きる希望を持ち始めた。誰も見向きもしないような馬だったピエロが、素晴らしい走りを見せるようになったのだ。テッサが働く厩舎には、テッサが安心できる居場所ができた。幼いころから馬と共に暮らし、人を信じることなんてしないと思い続けていたテッサだったが、多くの人に助けてもらっていることに気づき始める。テッサは、イギリス最大の障害レース「グランド・ナショナル」にピエロの騎手として出場することを夢見ていた。このレースは、誰もが注目する大きなレースだ。ピエロの力は確実に伸び、モリソンの馬と並んで、優勝候補に挙がるほどだった。しかし、モリソンは勝って賞金を手に入れるためならなんでもやる男だった。その手段は残虐で、テッサは怒りをおさえることができなかった。テッサの行動は、ときに突発的であり、まわりの誰にも止められなくなることがある。その性格が大きな事件を生んでしまった。しかし一方でその気性は、騎手として利点でもあった。女性の騎手が、軽く見られがちであるに関わらず、テッサは自分の夢に向かって着実に力をつけていった。
 固く閉ざしていたテッサの心が、氷がとけるように自然にゆるみだす後半は特に読み応えがあった。ペイトンは、「フランバース家の人びと」のシリーズで、カーネギー賞とガーディアン賞を受賞した作家。そして、この作品のピエロは、ペイトン自らが馬主を経験したときのかわいい競走馬がモデルになっているようだ。

(バムセ/図書館の学校・児童書選書委員会)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本この道のむこうに

2004/02/20 20:00

ひどく貧しい中でも、お互いを支えあう家族のぬくもりを知っていれば、生きていくたくましさが備わり、次の道を見つけることができるのでしょう。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

 この作品は、作者フランシスコ・ヒメネスの自伝的作品です。
「カリフォルニアに行けば、こんな貧しい暮らしとおさらばさ」という言葉をフランシスコは幼い頃から聞いていました。愛称パンチートとして、彼は作品に登場しています。
 パンチート一家は、メキシコから豊かな暮らしを求めて、アメリカに渡ります。フェンスをくぐりぬけての、入国です。
 そこで待っていたのは、決して楽なくらしではありませんでした。家族は、仕事を探して移住を続けます。綿花の収穫、イチゴ摘み、と仕事を求め、季節労働者としての厳しい条件の中での暮らしです。そこには、確かな家族の愛がありました。パンチートの兄、ロベルトは、すでに立派な働き手の一人でした。パンチートも早く一人前の働き手として、認めてもらいたいと思っているのですが、いつも弟や妹の世話をたのまれる留守番役になってしまいます。母親も、働き手の一人として畑に出ますが、おなかの大きいときは労働者キャンプの食事の世話などをして働きます。働き口を求めて、移住を続ける家族ですが、そのあいまをぬって、パンチートは学校に通います。けれども、スペイン語しかわからない彼にとって、英語の授業は全くわからないものでした。初めは、聞いているふりをしていただけのときもありましたが、わからない言葉を教えてくれる先生とも出会い、学校に通うことを楽しむようにもなりました。友だちもできるのですが、移住しなければならない彼は、二度と会えなくなってしまう友もいました。また、彼らは常に国境警備隊を恐れながら、移住する生活を続けています。原題は『サーキット』ですが、この言葉は「ミグラント・サーキットー移住しつづける季節労働者の輪—」から、きているようです。でも、作者は、この輪から出ることができました。貧しい生活のなかでも、家族がおたがいを支えあうことを忘れない生活でした。彼が学校の宿題で暗記するように渡された独立宣言の一部分は、彼自身をどんなに勇気づけるものだったことでしょう。たとえ、そのときにはむずかしい言葉だったとしても。劇的な結末ですが、あとがきを読むとすでに続編が出版されていることがわかります。日本での出版が待ち遠しい思いです。“この道のむこう”に、希望と光があることを願う思いで読み終えました。
 この作品は、ボストン・グローブ・ホーン・ブック賞、ジェイン・アダムズ・オナー・ブックなど数々の賞を受けた作品です。

★★★★★

(バムセ/図書館の学校・児童書選書委員会)

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2 件中 1 件~ 2 件を表示