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服部滋さんのレビュー一覧

投稿者:服部滋

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編集者コメント

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 2000年10月、英国で起きたとある列車の脱線事故から本書は書き起こされる。4名の死者を出したこの事故が英国鉄道史に残る大惨事であったというわけではない。だがこの事故は、のちに鉄道史はおろか英国の政治史にも特筆されるであろうことが、やがて本書1巻を通じて明らかにされる。
 1996〜97年、英国国鉄は100近い私企業に分割された。しかし、この事故の1年後、民営化された鉄道の中核をなすレールトラック社はあえなく破産する。英国国鉄の分割民営化は10年も経たずに、いや5年余という短命で破綻したというわけだ。
 事故の起こる半年以上前、ひび割れたレールを交換するために新しいレールが運び込まれた。だが、レールはなぜか交換されることもなく、その後も何十本もの列車が毎日ひび割れたレールの上を轟音を立てて走っていたという。
 レールを交換するためには列車の運行をストップしなければならない。だが、レールを管理する会社と列車の運行に携わる会社が、それぞれの利益を追求する別々の企業だったとしたら、作業ははたしてスムーズに遂行されるだろうか。あるいはこんなエピソードはどうだろう。点検員によって、枕木が腐食しきわめて劣悪な状態にある
との報告が何度も繰り返されるが、誰もいっこうに手を打とうとしない。「交換が必要」とのレポートがむなしく山積みされるだけであったという。
 性急な民営化のなか、鉄道に必須の技術は失われ、責任は分散し、会社同士はもたれ合い……やがてヴァニシング・ポイントへ向かって英国鉄道は一直線に突っ走って行く。この信じられないような事態の謎を、本書は詳細な調査によって追究して行く。あたかも英国十八番の芳醇なミステリーを読むように。

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